Tuesday, August 10, 2010

[2010/08/10]日経平均の今後の見通し

[市況]
9日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。10日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は110円高まで買われる場面がありましたが、その後は値を下げ、後場中頃に40円安まで売られました。最終的に90円安で終わりました。日経平均は21円安で引け、出来高は14.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、260万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
9日の米国市場では、前週末に発表された7月の雇用統計の発表を受け、FRBがFOMC後の声明で、国債の購入など追加の金融緩和を示唆するとの観測が強まり、FRBの超低金利政策が長期化し、市場に流入する投資マネーが増えれば相場上昇につながるとの期待から買いが入りました。決算への期待などから、シスコシステムズが買われました。
10日の日本市場では、米国市場高に加え、円高が一服したことなどから、朝方は輸出関連株を中心に買いが先行しました。買い一巡後は伸び悩み、後場はアジア市場の軟調推移に加え、対ユーロの円高が進んだことを受け、一転して下げに転じました。その後は、心理的節目9500円を目前に下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-9.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.2%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から青信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.9ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月04日 0.4241% → 08月05日 0.4181% → 08月06日 0.4113% → 08月09日 0.4044%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は9日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.08ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%となり、日経平均は140円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ -10の間で推移しています。対ユーロで円高が進み、日本市場は米国市場より弱い動きとなりました。ただ、日経平均は、ここ数日上昇に転じた25日線がサポートラインとなっていることでテクニカルには、これを下回らない限り安心感があります。米国市場はNYDowとNasdaqがともに一目均衡表の上に抜けましたので、中長期的にも上昇基調になる可能性が出てきました。日本市場は、円高推移が続いている為に、かなり、出遅れています。今夜の米国市場は、FOMCが開催されるものの、重要な経済指標の発表はなさそうですので、FOMCの結果待ちで、大きく動きづらい状況が続きそうです。ただ、日銀の対応に失望して円高警戒感は根強いようですので、米国市場は楽観的、日本市場は悲観的な状況が続きそうです。


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