Thursday, September 30, 2010

[2010/09/30]日経平均の今後の見通し

[市況]
29日のNYDowとNASDAQは下落しました。30日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場は80円安まで売られる展開となりました。後場も値を下げる動きが続き、最終的に180円安で終わりました。日経平均は190円安で引け、出来高は20.7億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、570万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
29日の米国市場では、財政懸念を背景に欧州株式相場が下げたことや高値警戒感などから利益確定売りが優勢となりました。一方、原油が上昇したため、エネルギー関連株の一角が買われたことや、米国の追加金融緩和への期待から、下値は限られました。
30日の日本市場では、期末要因のドレッシング買い期待や、追加の金融緩和政策期待が下支えとなり、前場中頃まではもみ合う展開でしたが、欧米市場での金融不安の高まりを嫌気した銀行株の下落が嫌気され、その後は下げ幅を広げる展開となりました。後場入り後も、円高や銀行株安に歯止めがかからず、冴えない動きが続き、大引けにかけては一段と下げ幅を広げました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-6.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-7.0%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の中に在ります。2つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線が、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が11.0ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は1.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.8ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、8月の小売売上高、8月のISM製造業景況感指数、などは市場予想を上回りましたが、9月の消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数、8月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米中古住宅販売件数、7月の米仮契約住宅販売指数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は予想以上だったものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月はやや改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は09月27日 0.2894% → 09月28日 0.2894% → 09月29日 0.2900%と下げ止まりから上昇に転換しました。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は29日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.92ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げる動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%となり、日経平均は90円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-110円 ~ +100の間で推移しています。日本市場は、円高推移で、ドルベースでも米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、4-6月期GDP改定値、9月のシカゴ購買部協会景気指数などが注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以下でも売り材料にはなりにくい状況が続いていており、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカル指標から、目先は買われ過ぎ圏で、欧米市場で財政懸念が意識されてきましたので、利食い売りが出やすい状況です。日経平均は円高推移で、一目均衡表の雲の上に出ることが出来ず、逆に雲の下限に近付き、正念場を迎えました。再び為替介入の水準に近づいたとも考えられますが、大きな反発は期待しにくいと思われます。


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