Wednesday, December 10, 2008

<20081210>日経平均の今後の見通し

[市況]
9日のNY DowとNASDAQが下落したことを受けて、日経平均先物は前日比30円安で寄り付きましたが、その後は堅調な動きとなり、後場中頃に320円高まで買われました。その後は小動きとなり、結局230円高で引けました。日経平均は264円高でした。寄付き前の外人は390万株の売り越しでしたが、出来高は21.5億株と低水準ながら増加して、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大し、個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
9日の米国株式市場では、前日までの2営業日でNY Dowは560ドル近く上げていた為に利益確定の売りが出易かった上うえに、フェデックスの業績下方修正で、世界景気悪化が改めて意識されてNY Dowは下落しました。ウォルマートの自社株買いの一時停止が伝わったことも、売り材料となったようです。一方、半導体関連株は堅調だった為、Nasdaqの下落幅は小さめでした。
10日の日本市場では、10月の機械受注統計は市場の予想通りで材料視されず、ビッグ3の救済法案が早期に成立する見通しとなったことを手掛かりに、GLOBEXで米先物が高かったこともあり、先物主導で上昇しました。円相場が伸び悩んだこともプラスに作用したようです。

[テクニカル視点]
日経平均は上昇し、75日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を抜きましたので、短期トレンドは"青信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-39.2%とマイナス幅が縮小し、200日線との乖離率は-28.7%とマイナス幅が縮小しましが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差はこのところの日本企業のPERの悪化と米国の長期金利の低下により逆転し、日本市場が0.1ポイントの割高水準となりました。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.1ポイント上回るレベルとなり、若干割高となりました。
NY Dowは、下落し、75日線、一目均衡表の雲の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。Nasdaqも、75日線、一目均衡表の雲の下に在りますが、9日線、25日線の上に在りますので、米国市場の短期トレンドは、"青信号"ですが、中期トレンドは、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
米国市場はフェデックスなどの業績下方修正で下落しました。市場テーマである①ビッグ3救済問題、②世界的な実態経済の急速な悪化と効果的な景気対策、③金融機関の損失拡大による金融危機再燃。という課題のうち①は、政府、民主党と合意しましたが、まだ議会通過のハードルが有ります。②については急激な景気悪化を示す懸念材料が止まりませんが、オバマ政権への期待感は強いものがあります。③については、12月の米投資銀行の決が終わるまでは安心できません。全体的に市場は、悪材料に鈍感になりつつあるようです。一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、9日も上昇しました。(11月の年初来安値4.7ドルに対して現在8.5ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-34.7%で、予想PERは14.8、PBRは0.98となりました。PBRが再び1.0を下回っていますので、長期投資の視点では買い場と思われます。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず、今夜の米国市場の上昇を見越して上昇しました。その結果、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較た場合の日経平均のプレミアムは+4.9%(390円の割高)と大幅のプラスに転換しました。プレミアム値はここ1週間は-260~+480の範囲で動いています。海外投資家から見た日経平均の動きである、ドル換算チャートは、テクニカルには、25日線、9日線を抜き、三角持合を上離れた形になり、一目均衡表の雲の中間まで上昇しました。日経平均も三角持合を上離れた形になりました。ビッグ・スリー支援法案が否決されるなどのサプライズがなければ、当面は9000円前後までの上昇余地がありそうです。しかし、プレミアムが大きくなりましたので、明日の日経平均は、今夜の米国株が上昇した場合はプレミアム分だけ上昇せず、下落した場合はプレミアム分だけ余計に下げる可能性があります。


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