Monday, December 08, 2008

<20081208>日経平均の今後の見通し

[市況]
5日のNY DowとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均先物は前日比70円高で寄り付き、前場中頃までは130円高までの狭いレンジで推移していましたが、後場にかけて一段高となり、結局470円高で引けました。日経平均は411円高でした。出来高は18.6億株と低水準で、寄付き前の外人は640万株の売り越しでしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス転換し、個別銘柄は"買い"が有利な状況となりました。
5日の米国株式市場では、11月の雇用統計が53万3000人減となり、市場予想の35万人減を大幅に上回って減少し、売りが先行したものの、売り材料出尽くし感から、売り一巡後は買い戻しの動きが広がったようです。さらに、好業績見通しを発表した保険大手のハートフォードが急騰したことを手掛かりに、引けにかけて金融株を中心に一段高となり、株価指数が大幅上昇しました。
8日の日本市場は、11月の雇用統計が厳しい内容だったにもかかわらず米市場が、大幅上昇したことや、先週の反動買い、さらに、中国の景気刺激策発動への期待などでアジアの株が上昇したことなどで、幅広い銘柄がかわれました。特にコマツや日立建機はストップ高まで上昇しました。

[テクニカル視点]
日経平均は上昇し、75日線、25日線の下に在りますが、9日線を抜きましたので、短期トレンドは"黄信号"となりました。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-50.7%とマイナス幅が縮小し、200日線との乖離率は-31.7%とマイナス幅が縮小しましが、3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度はこのところの日本企業のPERの悪化と米国の長期金利の低下により縮小ぎみですが、今日は縮小し、0.1ポイントの割安水準となりました。テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.9ポイント下回るレベルとなり、割安幅は縮小しました。その結果、日本市場の割安感(売られ過ぎ感)はなくなりました。
NY Dowは、上昇し、75日線、一目均衡表の雲の下に在りますが、9日線、25日線を抜きました。Nasdaqは、75日線、25日線、一目均衡表の雲の下に在りますが、9日線を抜きましたので、米国市場の短期トレンドは、"黄信号"となりました。中期トレンドは、引き続き"赤信号"です。

[ファンダメンタル視点]
日本市場は中国の景気刺激策への期待でアジア株高から上昇しました。市場テーマである①ビッグ3救済問題、②世界的な実態経済の急速な悪化と効果的な景気対策、③金融機関の損失拡大による金融危機再燃。という課題のうち①は、ある程度の支援策は実施されるようですが、破綻の可能性も残っており、影響は流動的です。②については急激な景気悪化を示す懸念材料が止まりませんが、オバマ政権への期待感は強いものがあります。③についても、依然として、日本市場における外人売買動向に顕著な改善は見られず、12月の米投資銀行の決算を控え、ヘッジファンドからの資金流出は続いているようです。全体的に市場は、悪材料に鈍感になりつつあるようです。一方、中長期的に見ると、世界景気の減速がいつ収まるかは不透明で、加えて、市場は不動産価格も2010年までは下げが続くと見ているようですので、銀行の損失拡大懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。先安感はまだ残っていると思われます。これからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、5日は上昇しました。(11月の年初来安値4.7ドルに対して現在7.7ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-34.7%で、予想PERは14.4、PBRは0.96となりました。PBRが再び1.0を下回ってきましたので、長期投資の視点では買い場と思われます。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上昇しました。その結果、ドルベース(為替考慮後)の終値でのNY Dowと比較た場合の日経平均のプレミアムは+2.5%(200円の割高)とプラス幅が拡大しました。プレミアム値はここ1週間は-260~+390の範囲で動いています。NY Dowと日経平均はまだ三角持合の中に在りますので、方向感ははっきりしませんが、グローバルな視点で見た日経平均の動きである、ドル換算チャートは、25日線、9日線を抜き、テクニカルには三角持合を上離れた形になりましたので、日経平均も近々上離れの確立が高くなってきました。しかし、プレミアムが大きくなりましたので、明日の日経平均は、今夜の米国株が上昇した場合はプレミアム分だけ上昇せず、下落した場合はプレミアム分だけ余計に下げる可能性があります。


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