[市況]
1月26日、NYDowとNASDAQは上昇しました。1月27日の日経平均先物は、前日170円安で寄り付くと、午前中は200円安から190円高と上昇に転じ、午後は160円高から530円高と上昇幅を拡げて、結局、490円高で取引を終えました。日経平均の終値は448円高の53333円で、出来高は21.36億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りましたが、個別銘柄への信用の売り圧力は、やや弱まりました。
1月26日の米国市場では、アナリストが目標株価を引き上げたアップルをはじめ大手ハイテク株が買われ、指数を押し上げました。一方、トランプ大統領が中国とカナダの貿易協定を不服として「カナダからの輸入品に100%の関税を課す」と表明したことや、連邦政府機関の一部閉鎖リスクが再浮上してきたことなどは相場の重石となりました。NYDowは反発し、NASDAQは4日続伸しました。
1月27日の日本市場では、前日の米ハイテク株高を受けて値がさの半導体関連株が買われ、指数を押し上げました。外国為替市場で円高ドル安が一服したことや、米半導体大手マイクロン・テクノロジーがNAND型フラッシュメモリーの生産能力を増強すると伝わったことも追い風となりました。ただ、日米当局による円買い介入への警戒感は根強く、輸出関連株の一角には売りが向かいました。日経平均は反発しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上にありますが、9日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。
総合乖離率は+30.2%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+22.0%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+12.2ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が6510円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+12.9ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均6880円ほど割高であることを示しています。
日経VIは34.14と前日より低下し、VIXは16.15と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安心理を強めているとされる20を大きく上回り、30を越えています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.75、米国-0.15と日本が2.60ポイント割安ですが、OECDの2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.5、米国が+4.3)は1.8ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.81ポイント(日経平均換算で10180円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「南米や中東、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の7~9月期のGDP改定値は前期比年率4.4%増で、速報値の4.3%増を上回りました。また、7~9月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
11月の耐久財受注、12月の鉱工業生産指数、11月の小売売上高、1月のミシガン大学消費者信頼感指数、12月のISM非製造業景況指数、12月のシカゴ購買部協会景気指数、11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。一方、12月の消費者物価指数、12月のISM製造業景況指数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の12月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比5.0万人増で、市場予想の7.3万人増を下回りました。一方、失業率は4.4%で、前月の4.6%から改善されました。雇用は中立的で、FRBの利下げペースに影響を与えるほどではないと受け止められています。
米国の住宅関連の指標は:
12月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、12月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅市場指数、10月の新築住宅販売件数数、10月の住宅着工件は市場予想を下回りました。10月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.3%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは12月のFOMCで0.25%の追加利下げを決定しました。ただ、次回会合の政策の方向性には慎重さを滲ませています。ECBは、12月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、1月の金融政策決定会合では政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが19.87、PBRが1.76となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.9%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-3.0%で、こちらは3か月前より6.5ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの上昇と歩調を合わせて上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.8%となり、日経平均の割高幅は1520円から1450円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+670円~+1520円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.98ポイントから1.94ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円高一服となりました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。
1月27日の米国市場では、11月のS&Pケース・シラー米住宅価格指数や、1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、ボーイング、TI、GM、レイセオン・テクノロジーズ、キンバリー・クラーク、ユナイテッドヘルス・グループ、シスコ、ノースロップ・グラマン、インベスコ、ネクステラエナジー、ユニオン・パシフィック、シーゲイト・テクノロジーなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、AI関連投資の先行きや長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを250円ほど下回り、下値は想定ラインを430円ほど上回りました。目先はボリンジャーバンド+1σ+300円(現在53880円近辺)が上値の目安に、25日線+500円(現在52500円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは、30を上回る高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、やや弱まりました。日経平均は反発し、とりあえず年初からの上昇トレンドは維持されたようです。引き続き、1月21日の安値(52194円)を下回らずに推移できるかどうかが、目先の注目点です。
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