[市況]
3月27日、NYDowとNASDAQは下落しました。3月28日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付くと、午前中は10円安から410円安と下落幅を拡げ、午後は510円安から250円安の間で上下して、結局、400円安で取引を終えました。日経平均の終値は679円安の37120円で、出来高は19.39億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を5日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。
3月27日の米国市場では、米政権の関税政策が寛大なものになるとの期待から買いが優勢となる場面もありましたが、新たに発表された追加の自動車関税への警戒感から関連株が売られ、相場を下押ししました。また、AI開発投資の盛り上がりが一服しつつあるとの見方から、半導体やハイテク株の一角も売られました。結局、NYDowとNASDAQは続落しました。
3月28日の日本市場では、目新しい買い材料が不足するなか、米政権の関税政策やAI需要減速への警戒感が投資家心理の重石となり、幅広い銘柄で売りが優勢となりました。3月期末の配当の権利落ち日を迎えたことも、指数の下押し要因となりました。日経平均は大幅に続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変わりました。
総合乖離率は-9.0%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.7%とマイナス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素すべてがマイナスであり、中期トレンドにも赤信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の下にあります。
NYDowは、25日線の下にありますが、9日線と200日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+0.1ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が40円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、-3.9ポイントとマイナス幅を拡げ、日経平均が1450円ほど割安であることを示しています。
日経VIは22.67と前日より上昇し、VIXも19.09と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が相場変動に警戒を強めているとされる目安の20を上回っています。NYDowと比べて、日経平均は弱い状態であり、前日比で弱さは拡大しました。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-5.0、米国-0.4と日本が4.6ポイント割安ですが、OECDの2025年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.3、米国が+4.4)は1.1ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より3.49ポイント(日経平均換算で41980円)割安となっています。
市場は現在、「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナ情勢をめぐる地政学リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率2.4%増で、改定値の2.3%から上方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
経済指標を見てみます。
3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月の鉱工業生産指数、2月のISM非製造業景況指数、1月の製造業受注、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月の耐久財受注は市場予想を上回りました。一方、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月の小売売上高、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、2月の消費者物価指数、2月のISM製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は6勝6負で、景気・金利の両面で中立です。
米国の2月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比15.1万人増で、市場予想の16万人増を下回りました。また、失業率は4.1%で、前月の4.0%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標を見てみます。
2月の中古住宅販売仮契約指数、2月の中古住宅販売件数、2月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、2月の新築住宅販売件数、3月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+4.7%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策をまとめてみます。
FRBは、米経済は堅調であるとして利下げを急がない姿勢を示しており、年内の利下げ回数は2回との見通しを維持しています。ECBは、5会合連続で利下げを実施し、中銀預金金利を2.5%としました。日銀は、3月の金融政策決定会合では0.5%の金利水準を維持しました。既に、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了、国債買い入れの減額を決定しています。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが15.22、PBRが1.39となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは9.2%となり、これは3か月前より0.1ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸率は+7.1%で、こちらは3か月前より2.1ポイント悪化しています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と連動して下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%となり、日経平均の割安幅は290円から700円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、-700円~+260円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、2.77ポイントから2.79ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にも下降トレンドです。
3月28日の米国市場では、2月の個人消費支出(PCEデフレーター)などが注目されるでしょう。引き続き、関税政策の景気への影響や、長期金利の動向も株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを890円ほど下回り、下値は想定ラインを630円ほど下回りました。目先は、25日線(現在37600円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-300円(現在36740円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは、目安の20を上回っています。また、信用の売り圧力は、強い状態です。日経平均は続落し、25日線を下回りました。4月2日の米関税発動というイベントを通過するまでは、36600円~38200円のレンジ内での推移が続きそうです。
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