[市況]
4月27日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。4月28日の日経平均先物は、前日比200円高で寄り付くと、午前中は280円高から90円安の間で上下し、午後は10円安から470円安と下落幅を拡げて、結局、220円安で取引を終えました。日経平均の終値は619円安の59917円で、出来高は26.78億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。
4月27日の米国市場では、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が停滞しているとの観測が投資家心理の重石となり、売りを促しました。一方、主要企業の決算に市場予想を上回る内容が多いことは好感され、通期の収益見通しを引き上げたベライゾン・コミュニケーションズなどには買いが集まりました。AI関連の主力テック銘柄の上昇も相場を支えました。結局、NYDowは3日続落し、NASDAQは続伸しました。
4月28日の日本市場では、前日に日経平均が初めて終値で6万円台に乗せたとあって、達成感や短期的な過熱感から、上昇を牽引してきたAI・半導体関連株を中心に売りが優勢となりました。日銀は金融政策決定会合で政策金利を据え置きましたが、あわせて公表された展望リポートが、今後の利上げに前向きと読み取れるものだったことも相場の重石となりました。日経平均は3営業日ぶりに反落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+35.9%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+20.9%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+11.2ポイントとプラス幅を縮め、日平均が6710円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+16.7ポイントとプラス幅を縮め、日経平均10010円ほど割高であることを示しています。
日経VIは31.71と前日より上昇し、VIXは18.29と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.48、米国-0.26と日本が2.22ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)は1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.72ポイント(日経平均換算で10320円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率0.5%増で、改定値の0.7%増から下方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
3月の小売売上高、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、2月の耐久財受注、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のISM製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、1月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、3月の鉱工業生産指数、3月の消費者物価指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝5負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比17.8万人増で、市場予想の6万人増を上回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.4%から改善されました。雇用は景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、4月の住宅市場指数、1月の新築住宅販売件数、1月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.2%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、3月のFOMCでも政策金利を据え置きました。また、26年と27年にそれぞれ1回の利下げ見通しも維持されました。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、4月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きましたが、展望リポートはタカ派的と読み取れる内容でした。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが20.28、PBRが1.80となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.9%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-0.9%で、こちらは3か月前より3.7ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.4%となり、日経平均の割高幅は2170円から1930円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+1020円~+2290円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.85ポイントから1.90ポイントに拡大しました。ドル円相場は方向感なく推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も同様に、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
4月28日の米国市場では、2月の住宅価格指数や4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数のほか、シスコ、ヒルトン・ワールドワイド、コカ・コーラ、コーニング、S&Pグローバル、キンバリー・クラーク、インベスコ、GMなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢と原油価格も株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを810円ほど下回り、下値は想定ラインを300円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-1400円(現在60740円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-600円(現在58600円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは30を上回る高水準にあります。信用の売り圧力は、強まりました。きょうの日経平均は反落しましたが、TOPIXは久々に続伸しています。米国とイランの停戦状態が保たれているうちは、引き続き、上昇中のボリンジャーバンド+2σと+1σの間で推移しそうです。
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