[市況]
4月2日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。4月3日の日経平均先物は、前日比930円高で寄り付くと、午前中は1110円高から570円高と上昇幅を縮め、午後は610円高から890円安の間でもみあって、結局、780円高で取引を終えました。日経平均の終値は660円高の53123円で、出来高は16.87億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。
4月2日の米国市場では、前日夜におこなわれたトランプ大統領の演説で戦争終結への具体的な道筋が示されなかったことや、イランによる報復攻撃が続いていることなどが投資家心理の重石となり、売りが先行しました。ただ、イランとオマーンがホルムズ海峡の安全航行をめぐって協定案を策定しているとの報道が出ると、指数は急速に下げ渋りました。結局、NYDowは4営業日ぶりに反落し、NASDAQは3日続伸しました。
4月3日の日本市場では、前日の米ハイテク株高を受けてアドバンテストや東京エレクトロンなど値がさの半導体関連株が買われ、指数を押し上げました。一方、中東情勢は依然として先行き不透明であり、原油相場も高止まりしているとあって、戻り待ちの売りも目立ちました。午後に入ると指数寄与度の高いファーストリテイリングが買われ、日経平均を押し上げました。日経平均は反発しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下にありますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。
総合乖離率は+8.2%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+10.8%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにお黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の下にありますが、200日線の上にあり、9日線を上回りました。
NYDowは、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、25日線と200日線の下にありますが、9日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには赤信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+13.2ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が7010円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+11.5ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均6110円ほど割高であることを示しています。
日経VIは27.17と前日より大幅に低下し、VIXも23.87と前日より低下しました。両指数ともに、投資家が不安を強めているとされる目安の20をまだ上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.66、米国-0.59と日本が2.07ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)は1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.57ポイント(日経平均換算で6770円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP改定値は前期比年率0.7%増で、速報値の1.4%増から下方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
3月のISM製造業景況指数、2月の小売売上高、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、2月のISM非製造業景況指数、2月のシカゴ購買部協会景気指数、2月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りました。また、2月の消費者物価指数、2月の鉱工業生産指数、1月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、3月のミシガン大学消費者信頼感指数、1月の耐久財受注、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の2月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比9.2万人減で、市場予想の5万人増に反して減少しました。また、失業率は4.4%で、前月の4.3%から悪化しました。雇用は景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の住宅市場指数、2月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、1月の新築住宅販売件数、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.2%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、3月のFOMCでも政策金利を据え置きました。また、26年と27年にそれぞれ1回の利下げ見通しも維持されました。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、3月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが19.88、PBRが1.76となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.9%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-1.7%で、こちらは3か月前より3.1ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowが下落したにもかかわらず上昇しました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均の割安幅は1300円から360円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1300円~+700円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、2.00ポイントから1.93ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安水準でもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には下降トレンドです。日経平均は、短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。
4月3日の米国は聖金曜日の祝日で、株式市場は休場ですが、3月の雇用統計や3月のISM非製造業景況指数などが発表されます。
きょうの日経平均は、想定範囲をやや上ぶれしました。上値は想定ラインを70円ほど上回り、下値は想定ラインを1360円ほど上回りました。目先は、25日線+300円(現在54360円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ-100円(現在52160円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは大幅に低下しましたが、まだ20を上回っています。また、信用の売り圧力は、強い状態です。日経平均は反発しました。目先は、先行き不透明感から、25日線とボリンジャーバンド-2σの間で上下する動きとなりそうです。
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