[市況]
4月10日、NYDowとNASDAQは上昇しました。4月11日の日経平均先物は、前日比660円安で寄り付くと、午前中は710円安から10円高の間で上下し、午後は530円安から180円安と下落幅を縮めて、結局、280円安で取引を終えました。日経平均の終値は421円安の56502円で、出来高は20.49億株と高水準でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅を縮め、0となりました。個別銘柄に関しては、「買い」と「売り」が均衡した状態です。
空売り比率は、5日平均を4日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。
4月10日の米国市場では、米国とイランの和平協議を週末に控えて投資家の慎重姿勢が強まり、主力株を中心に売りが出ました。3月の消費者物価指数(CPI)や4月のミシガン大学消費者信頼感指数が景況感の悪化を示す数値だったことも指数の重石となりました。一方、TSMCの売上が好調との報道を受けて半導体株には買いが向かいました。結局、NYDowは3日ぶりに反落し、NASDAQは8日続伸しました。
4月11日の日本市場では、米国とイランの和平協議が決裂したことを受け、リスク回避の売りが優勢となりました。トランプ大統領が「ホルムズ海峡の海上交通を封鎖する」と表明し、原油先物相場が急伸したことも、株売りを促しました。ただ、米株価指数先物の下落が一服すると、日本株にも押し目買いが入り、相場の下値を支えました。日経平均は反落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+26.2%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+16.6%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドには黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+14.7ポイントとプラス幅を縮め、日平均が8310円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+14.5ポイントとプラス幅を縮め、日経平均8190円ほど割高であることを示しています。
日経VIは32.03と前日より低下し、VIXも19.22と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.48、米国-0.42と日本が2.06ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)は1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.56ポイント(日経平均換算で7260円)割安となっています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の10~12月期のGDP確定値は前期比年率0.5%増で、改定値の0.7%増から下方修正されました。また、10~12月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
2月の耐久財受注、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月のISM製造業景況指数、2月の小売売上高、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、2月の鉱工業生産指数、1月の製造業受注は市場予想と一致しました。一方、3月の消費者物価指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数、3月のISM非製造業景況指数、3月のシカゴ購買部協会景気指数、3月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標は7勝5負で、景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比17.8万人増で、市場予想の6万人増を上回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.4%から改善されました。雇用は景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
3月の住宅市場指数、2月の中古住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、1月の新築住宅販売件数、1月の中古住宅販売仮契約指数、1月の住宅着工件数は市場予想を下回りました。1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.2%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は2勝4負で、景気面では弱気材料ですが、利下げペースが上がるという点では強気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、3月のFOMCでも政策金利を据え置きました。また、26年と27年にそれぞれ1回の利下げ見通しも維持されました。ECBは、2月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、3月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが20.27、PBRが1.80となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは8.9%となり、これは3か月前と同水準です。また、今期予想利益の伸率は-2.1%で、こちらは3か月前より2.8ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前週末のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.1%となり、日経平均の割高幅は1390円から1120円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-100円~+3190円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.87ポイントから1.89ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
4月13日の米国市場では、3月の消費者物価指数(CPI)や、4月のミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されるでしょう。引き続き、原油価格の動向なども株式相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを1000円ほど下回り、下値は想定ラインを430円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ+600円(現在57380円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ+100円(現在55400円近辺)が下値の目安となります。
日経VIは30を上回る高水準にあります。一方、信用の売り圧力は、弱い状態です。日経平均は反落しました。中東で米国とイランの武力衝突が再燃しなければ、引き続き、ボリンジャーバンド+2σに沿った動きが期待できそうです。
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