Wednesday, May 26, 2010

[2010/05/26]日経平均の今後の見通し

[市況]
25日の、NYDowと、NASDAQは下落しました。26日の日経平均先物は、前日比140円高で寄り付きました。前場は30円高まで上げ幅を縮める動きとなりました。後場は戻す動きが先行しましたが大引けにかけて売り直され、最終的に50円高で終わりました。日経平均は62円高で引け、出来高は26.4億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、990万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
25日の米国市場では、欧州の金融システムに対する不安や朝鮮半島情勢の緊張を受け、アジアや欧州の株式相場が大幅に下落したことで、リスク回避の売りが米株にも膨らみました。NYDowは一時9774ドルと、2009年11月4日以来の安値圏まで下げました。一方、5月の消費者信頼感指数が3ヶ月連続で改善し、市場予想を上回りました。米経済は依然として回復基調にあるとの見方が出て、安値圏で買いが入る要因となりました。
26日の日本市場では、対ユーロで円高が一服したほか、米国市場が下げ渋ったことも安心感を誘い、朝方は買いが先行し、9600円台を回復する場面がありました。ただ、その後は、前引けにかけて上げ幅を急速に縮めました。後場は年金買い観測などから再び買いが優勢となる一方、MSCIの定期見直しに伴うリバランス売り観測が警戒され、大引けにかけては軟調な展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-27.5%とマイナス幅を縮めました。200日線との乖離率は-8.0%とマイナス幅を縮めました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅0.8ポイント縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2010年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.4ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月~3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の消費者信頼感指数、4月の連銀製造業景況感指数、4月の景気指数、4月のISM製造・非製造業景況感指数、小売売上高は市場予想を上回りましたが、3月の鉱工業生産指数は低下しました。4月の失業率は9.9%と増加したものの、雇用者数が29万人増と事前予想より多くなり2ヶ月連続で改善傾向を示しましたが、5月3週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加し懸念が生じました。一方、住宅関連では、3月の新築一戸建て販売件数が前月比26.9%の大幅増となり、市場予想を大幅に上回り、4月の住宅着工件数や4月の中古住宅販売件数は市場予想以上に改善しました。一方、3月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は弱含みでした。3・4月の景気指標は改善傾向ながら、5月は世界市場の下落が景気の行き先懸念を生んでいます。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、元の切上げ観測の影響も、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとするEU各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、沈静化するには至っていません。さらに、英国・米国のソブリン・リスク問題も議論され始め、長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3カ月物金利の推移は05月21日0.497%→ 05月24日0.509%→05月25日 0.536%と上昇しています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は25日、若干上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.78ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.7、PBRが1.13、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上昇しました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均は70円の割安で、マイナス幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-120円 ~ +230の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きは改善しました。今夜の米国市場では、4月の耐久財受注、4月の新築住宅販売件数などの経済指標の発表が注目されそうです。欧州市場で、ユーロ売が一休みしていますが、ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らないようです。一方、上海市場も低迷しています。日本市場は信用買い残や裁定買い残は減りつつあるものの高水準で、出直りの為には、投げ売りがでるような急落局面か又は、時間が必要とならざるを得ないようですが、今日の動きを見ても売り方の買い戻しのエネルギーは弱いようです。日経平均の正念場はまだ続きそうです。日経平均は200日移動平均線を8日下回っています。直ぐもどす気配は感じられませんので、中期的に下げトレンド入りの可能性が高くなりつつあります。日本市場の自律反発力は弱く、欧米市場次第の動きが続きそうです。テクニカルには25日線との乖離率が-9.5%、騰落レシオが63、サイコロジカルラインが25%など底値圏を示すものが多くなっていますので、まだリバウンドは続いてもよい水準です。ただ、LIBORは下げる気配がありませんので、金融不安は終息しておらず、日経平均の下落傾向も止まったとは言えそうにありません。


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