Thursday, May 20, 2010

[2010/05/20]日経平均の今後の見通し

[市況]
19日の、NYDowと、NASDAQは下落しました。20日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付きました。前場は30円高まで上昇した後、70円安まで下落し、30円安で引ける動きとなりました。後場は徐々に値を下げる展開となり戻り歩調となり、最終的に100円安で終わりました。日経平均は156円安で引け、出来高は20.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、110万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態ですが、ボトムアウト感がでてきました。
19日の米国市場では、欧州の財政問題が落ち着くには時間がかかるとの見方が多いうえ、金融引き締めが続きそうな中国の株式相場の軟調さも続いており、欧州や中国を中心に世界景気が減速すれば、米企業の収益に影響が出るとの見方から、景気敏感株への売りが優勢となりました。NYDowは一時186ドル安まで下げる場面がありました。ただ、午後には値ごろ感などから買いが入って下げ渋って終了しました。
20日の日本市場では、米国市場の下落で朝方は売り先行で始まりました。ユーロの戻りが一服したことも嫌気され、その後もジリジリと下値を切り下げる展開となりました。欧州財政問題の長期化観測から投資家の押し目買い意欲は乏しく、大引けにかけては2月10日以来、約3ヶ月半ぶりに10000円 を割り込む場面がありました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-15.7%とマイナス幅を拡げました。200日線との乖離率は-3.2%とマイナス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線の上に在りますが、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中ですが下限に在ります。NASDAQは、200日線の上に在りますが、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅0.6ポイント拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2010年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.2ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月~3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、4月の連銀製造業景況感指数、4月の景気指数、消費者信頼感指数、4月のISM製造・非製造業景況感指数、小売売上高は市場予想を上回りましたが、4月の消費者態度指数、3月の鉱工業生産指数は低下しました。4月の失業率は9.9%と増加したものの、雇用者数が29万人増と事前予想より多くなり2ヶ月連続で改善傾向を示しました。一方、住宅関連では、3月の新築一戸建て販売件数が前月比26.9%の大幅増となり、市場予想を大幅に上回り、4月の住宅着工件数も4ヶ月連続で改善しました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数も改善傾向でした。3・4月の景気指標は改善傾向ながら、消費者マインドは横ばいのままのようです。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、元の切上げ観測の影響も、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとするEU各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、これで、沈静化するかどうかは不透明です。さらに、英国・米国のソブリン・リスク問題も議論され始め、長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関の株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、シティグループの株価は19日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.81ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが17.4、PBRが1.17、ROEが6.7となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円~+80の間で推移しています。日本市場は、ここ8日は米国市場より弱含みで推移していますが、改善傾向です。今夜の米国市場では、5月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数、4月のコンファレンスボード景気先行指数、米4月の半導体製造装置BBレシオの発表が注目されそうです。欧州市場で、ユーロ売りは一服していますが、ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らないようです。一方、上海市場も中国の金融引き締め懸念は織り込みつつあるようですが、もたついています。日本市場は信用買い残や裁定買い残が膨らんできたこともあり、出直りの為には、投げ売りがでるような急落局面か又は、時間が必要とならざるを得ないようです。日経平均は200日移動平均線を4日下回っています。直ぐに戻らないと、中期的に下げトレンド入りの可能性が高くなります。日経平均は正念場が続いています。ただ、テクニカルには25日線との乖離率が-6.9%、騰落レシオが76、サイコロが33%など底値圏を示すものが多くなってきました。


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