Thursday, May 06, 2010

[2010/05/06]日経平均の今後の見通し

[市況]
連休中の、NYDowとNASDAQは大幅下落しました。6日の日経平均先物は、前日比340円安で寄り付きました。前場はその水準で小動きでした。後場も膠着感の強い相場でしたが、大引けにかけてやや値を下げ、最終的に370円安で終わりました。日経平均は361円安で引け、出来高は25.9億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1770万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
5日の米国市場では、ムーディーズがポルトガルの格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことで、財政不安がギリシャ以外にも広がることへの警戒感が強まったことや、ユーロ安・ドル高が続き原油が下落したことで、株価指数は売りが優勢となりました。一方、4月の全米雇用リポートでは雇用者数が市場予想以上に増え、4月のISM非製造業景況感指数は3月から横ばいだったもの、好不況の分かれ目とされる50は上回ったことで、景気の改善や企業業績の回復から、値ごろ感からの買いが入りました。
6日の日本市場では、欧州信用不安の拡大や中国の金融引き締め懸念など、連休中に外部環境が不透明感を強めたことを受け、朝方から全面安となりました。売り一巡後は値頃感と企業業績の改善期待から下げ渋りをみせる場面がありましたが、対ユーロでの円高進行やアジア市場の軟調推移などが重しとなり、積極的な買いは限られました。大引けにかけては、再び売りが優勢となり、下げ幅をやや拡大させました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。総合乖離率は+0.2%とプラス幅は縮まりました。200日線との乖離率は+3.7%とプラス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の上に在りますが、75日線、25日線、9日線を下に在ります。一目均衡表の雲の下に抜けました。
NYDowは200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカル的な指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.0ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.9ポイント縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2010年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が1.7ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月~3月期のGDPは予想どうりの伸びでしたが、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、4月の連銀製造業景況感指数、4月の景気指数、消費者信頼感指数、4月のISM製造・非製造業景況感指数、小売売上高は市場予想を上回りましたが、4月の消費者態度指数、3月の鉱工業生産指数は低下しました。3月の失業率は9.7%と変らなかったものの、雇用者数が16.3万人増と事前予想よりは少なかったものの改善傾向を示しました。一方、住宅関連では、3月の新築一戸建て販売件数が前月比26.9%の大幅増となり、市場予想を大幅に上回り、3月の住宅着工件数も3ヶ月連続で改善しました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数も改善傾向でした。3・4月の景気指標は改善傾向ながら、雇用と消費者マインドは横ばいのままのようです。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや元の切上げ観測の影響も、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足は解消し、一旦、金融は正常化したように見えますが、変って、各国の財政赤字拡大が経済運営上のリスクとなりつつあります。ギリシャや財政赤字国の債務不履行懸念問題は対策案が発表され、EUが支援する方向となっていますが、まだ、解決したとは言えません。さらに、英国・米国のソブリン・リスク問題も議論され始め、長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関の株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、シティグループの株価は6日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.18ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが26.1、PBRが1.35、ROEが5.0%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、連休中の米国市場の下落にさや寄せして下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.4%%となり、日経平均は270円の割安で、割安幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-400円~-160円の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い相場が続いています。今夜の米国市場では、新規失業保険申請件数や4月のチェーンストア売上高などが注目されそうです。連休中に、ギリシャとポルトガル格下げショックが再燃しました。加えて、米国の金融規制法案の行方と上海市場の低迷もリスク要因として意識されています。しかし、日経平均予想PERは好決算で低下が続いていますので、これを無視した下落も考えにくいことから、増益基調の企業業績と改善傾向の経済指標と云う好材料との間で、綱引きが続きそうです。


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