Friday, May 14, 2010

[2010/05/14]日経平均の今後の見通し

[市況]
13日の、NYDowと、NASDAQは大幅下落しました。14日の日経平均先物は、前日比200円安で寄り付きました。前場は260円安まで下げた後、徐々に戻す動きとなりました。後場も、買い戻す動きが続き、一時80円安まで下げ幅を縮めましたが、大引けにかけて売り直され、最終的に190円高で終わりました。日経平均は158円高で引け、出来高は25.7億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、620万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態ながらボトムアウト感があります。
13日の米国市場では、前日終値を挟んでもみ合う展開でしたが、取引終了前に下げ幅を広げました。特段の悪材料はなかったが、前日に大幅高となった後で、好決算や強気な業績見通しを発表したシスコシステムズが材料出尽くし感から売られりなど、ハイテク株中心に利益確定売りが出ました。
14日の日本市場では、米市場安に加え、対ユーロを中心とする円高進行、さらには今11年3月期の業績見通しが嫌気されたソニーの大幅下落などが重しとなり、朝方から輸出関連株を中心に売りが先行しました。日経平均株価は下げ幅を約230円に広げる場面もありましたが、後場に入ると、円高がやや一服したほか、アジア市場の下げが限定的となったことで下げ渋りを示す場面もみられました。しかし、10500円を上回る水準では再び売りが優勢となりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-4.9%とマイナス幅を拡げました。200日線との乖離率は+1.1%とプラス幅を縮めました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。1つの要素がプラスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、75日線、9日線の上に在りますが、25日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、9日線の上に在りますが、25日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント拡大しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2010年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が1.4ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月~3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、4月の連銀製造業景況感指数、4月の景気指数、消費者信頼感指数、4月のISM製造・非製造業景況感指数、小売売上高は市場予想を上回りましたが、4月の消費者態度指数、3月の鉱工業生産指数は低下しました。4月の失業率は9.9%と増加したものの、雇用者数が29万人増と事前予想より多くなり2ヶ月連続で改善傾向を示しました。一方、住宅関連では、3月の新築一戸建て販売件数が前月比26.9%の大幅増となり、市場予想を大幅に上回り、3月の住宅着工件数も3ヶ月連続で改善しました。2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数も改善傾向でした。3・4月の景気指標は改善傾向ながら、消費者マインドは横ばいのままのようです。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、元の切上げ観測の影響も、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとするEU各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、新たな金融不安が生じています。EU各国は緊急支援基金の設立で合意しましたが、これで、沈静化するかどうかは不透明です。さらに、英国・米国のソブリン・リスク問題も議論され始め、長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関の株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、シティグループの株価は13日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.09ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが20.1、PBRが1.28、ROEが6.4%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.8%%となり、日経平均は200円の割安で、割安幅は縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、-310円~+200円の間で推移しています。日本市場は、ここ4日は米国市場より弱含みで推移していますが、改善傾向です。今夜の米国市場では、4月の小売売上高、4月の鉱工業生産、5月のミシガン大学消費者信頼感指数が注目されそうです。欧州市場は一旦落ち着きましたが、ユーロは売りが優勢です。やはり、ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らないようです。中国の金融引き締め懸念や、米国市場の異常な急落の原因がはっきりしない点も影響は残っていると思われます。本格的な反転の為にはこの3点がはっきりするか織り込み済みとなることが必要と思われますので、欧米市場の反騰がこのまま続くか否かは微妙です。日経平均の方向性は75日移動平均線を上回れるか否かと200日移動平均線を割るかどうかで判断した方が良いように思います。


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