日経平均の予想: <080428>日経平均の今後の見通し

Monday, April 28, 2008

<080428>日経平均の今後の見通し

[市況]
25日のNYSEは小幅上昇とNASDAQが小幅下落したことを受けて、日経平均は40円ほど高く寄りつき、前場は140円高もありましたが、後場下落し120円安となる場面もありましたが、結局30円高で引けました。外人は1180万株の買い越しとなり、出来高は20.4億株と増加し、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が大幅に拡大しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
25日の米国株式市場では、1―3月期決算で一株利益が予想以上だったアメックスが急伸したことや、UBSが米銀行株の投資判断を「売り」から「中立」に引き上げたことも材料視され金融株が上昇したものの、業績見通しが慎重と受け止められたマイクロソフトが急落。4月の米消費者態度指数が62.6と速報値の63.2から下方修正されたことも嫌気され、ダウ平均は100ドル超下げる場面もありました。
28日の日本市場では、米株市場の流れを引き継ぎ、大手銀行株主導で前場に取引時間中としては2月27日以来となる14000円台に乗せると後場は目標達成感からの売りが値がさハイテク株に出て、日経平均は下がる場面もありましたが、銀行株を買い戻す流れは途切れず、すぐに堅調さを取り戻しました。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に抜け、総合乖離率は+1.7%とプラス幅が若干拡大、200日線との乖離率も-8.5%とマイナス幅は縮小しました。3つの内2つがプラスとなりましたので、中期的トレンドは、"青信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと変わらず、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.1ポイント下回わるレベルに縮小して、売られ過ぎ感はさらに改善しました。
NY Dowは25日線、75日線を抜き、一目均衡表の雲の上に出て、2月高値も大きく抜きました。11700-12700の持ち合いを脱し上昇トレンドを確認しました。今後は12700が下値抵抗線となる可能性が大と思います。Nasdaqも、25日線、75日線と2月の高値を抜き、一目均衡表の雲の上に抜けました。一方、日経平均は、2月の高値はまだですが、25日線、75日線を抜き、一目均衡表の雲の上に出ました。しかし、日米とも25日線との乖離率は警戒域に入りましたので、目先は一服しそうです。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では金融機関への信頼感が改善してきました。さらに金利が上昇ぎみに推移していることで、日本の金融株も上昇してきました。主要企業の決算発表内容はまちまちですが、総じて言えば今のところプラスに作用しているようです。しかし、今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、金融機関の破綻懸念は完全に払拭された訳ではないことは忘れてはいけません。本格反転には公的資金を活用した、破綻懸念の払拭が必須と思われますが、米国政府はこの為の検討に2ヶ月の時間的猶予を得たと理解しておくべきでしょう。ここからは、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。

[今後の見通し]
今日の日本市場は売り買いが交錯しましたが、ここ数日はFOMCの利下げ完了を先取りした動きとなっています。今後の中期的な株価を占う上で、30日のFOMC後の声明の内容が重要となりました。一方、目先は日本企業の3月期決算発表が始まりましたので、日本市場独自の動きも出てきそうです。日米とも目先は高値警戒域に入りましたので、悪材料に敏感な時期となるように思われますが、25日線が上昇に転換して75日線を抜く動きとなってきましたので、下げても25日線までと思われます。


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