日経平均の予想: <20080406>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Saturday, April 05, 2008

<20080406>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は+1.2ポイントとなり、日本市場の割安度は米国市場との比較で0.2ポイント拡大しました。200日線乖離率差は-7.2ポイントとなり先週よりも0.5ポイント割安度は拡大しました。日本市場の割安感(売られ過ぎ度)は先週は若干拡大しましたが、改善傾向にあります。一方、日本企業の今期予想増益率は、景気減速によって日経225採用銘柄平均では+1.2%とかなり先週は2月決算の発表で若干増加しました。今後は4月中旬の米銀行の決算発表でのサブプライム関連の評価損の大きさ特に注目する必要があります。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①米国市場は先週、金融行政の包括的な改革案や欧米金融機関の増資による自己資本強化策の発表で堅調な動きでした。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の通期予想増益率は世界景気の下ぶれにより4ヶ月前の+6.8%から+1.2%に減少しています。先週は多少改善しました。
③長期金利は低下傾向で、金利差は2.1%に縮小し、為替は1ドル101円台と円安ぎみに推移しています。
④日米の2008年のGDP伸び率予測値は修正され日本が2.1%→1.6%となり、米国は2.5%→2.0%となりましたので、この面では日本市場にとって0.4ポイント弱気材料です。OECD合計も2.7%→2.3%に下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤3月第4週は小幅売り越しでした。4月第1週は買い越しに転じたかどうか微妙ですが売り越し額は減少傾向です。今週も外人の買い越しが期待されます。
5つのポイントのうち先週は①と円高一服が強気材料でした。今週も①②⑤と為替の動向に依存する展開が続きそうです。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の下限に接近、200日移動平均線乖離率は-14.6となり先週と比較してマイナス幅は3.7ポイント縮小、総合乖離率も-12.5%とマイナス幅が13.5ポイント縮小しましたが、3つともマイナスですので、中期上昇トレンドは、"赤信号"が続いています。しかし、日経平均は25日線を抜き75日線に接近してきました。ドル換算チャートでは75日線を抜き一目均衡表の雲の上限に接近している状態です。短期的には米国市場よりも良い形になっていますので、今週も外人投資家の買いを誘うことが期待できます。

[今週の見通し]
日柄から見て次のピークは4月上旬が推定されます。その上、75日線、一目均衡表の雲の上限、ボリンジャー・バンド+2σラインなどが目前の抵抗帯となっていますので、一旦下落の可能性は高いと思われます。これ等を突破するには相当なエネルギーが必要です。昨年12月と今年2月は跳ね返されて大幅下落しましたが、今回はどうでしょうか?14日の週から大手金融機関の決算発表を控え業績悪化の発表が出やすい時期と思われますが、最近の市場の傾向では、サプライズがなければ影響は軽微とも考えられます。NY Dowはすでに75日線を抜いており、後150ドルほどの上昇で、2月の高値を更新します。同時に一目均衡表の雲も抜けますので、これ等が実現すれば、一気に市場の雰囲気が変わる可能性も捨て切れません。

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