日経平均の予想: <080421>日経平均の今後の見通し

Monday, April 21, 2008

<080421>日経平均の今後の見通し

[市況]
18日のNYSEとNASDAQが大幅上昇したことを受けて、日経平均は180円ほど高く寄りつき、一時前日比280円ほど高くなる場面もありましたが、その後は若干下げ、結局220円高で引けました。出来高は18.6億株と低水準ながら、外人は1525万株の買い越しでしたが、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はプラス幅が拡大しました。個別銘柄は"買い"が有利な状況です。
18日の米国株式市場では、シティの1―3月期決算が大幅赤字となりましたが、悪材料出尽くしと受け止められ、信用リスク問題が改善するとの期待から、金融株全般に買いが入り、キャタピラーやハネウエル、グーグルなどが発表した決算が軒並み市場予想を上回ったことも支援材料となり、米景気鈍化はあるものの、世界景気の底堅さが企業収益を押し上げるとの見方につながったようです。
21日の日本市場では、前週末の米株式相場の大幅上昇や円相場の下落を好感した買いで幅広い銘柄が上げ、終日高い水準で推移したものの、テクニカル指標などの過熱感もあり、利益確定や戻り待ちの売りが一段の上値を抑えたようです。

[テクニカル視点]
一目均衡表では雲の上に抜け、総合乖離率は-1.4%までマイナス幅が縮小、200日線との乖離率も-10.5%までマイナス幅が縮小しました。大分改善し、中期的トレンドは、"黄信号"となりました。
一方、金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの割安感は1.0ポイントと縮小しましたが、テクニカルから見た割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.2ポイント下回わる程度に拡大し、売られ過ぎ感は拡大しました。
NY Dowは25日線、75日線を抜き、一目均衡表の雲の上に出て、2月高値も大きく抜きました。11700-12700の持ち合いを脱し上昇トレンドを確認しました。Nasdaqは、25日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在ります。一方、日経平均は、5日線、75日線と直近の高値を抜きましたが、一目均衡表の雲の中に在ります。

[ファンダメンタル視点]
米国市場では景気指数の発表は悪材料が多いものの、金融機関の1-3月期の決算発表は相場への影響は限定的で、主要企業の業績発表は好材料が多いようです。主要の金融機関の業績発表を問題なく通過しましたので、とりあえず信用収縮懸念は後退するものと思われます。しかし、今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、金融機関の破綻懸念は払拭はされた訳ではないと思いますが、米国政府は公的資金注入問題に対して数ヶ月の時間は得たこと云うことにはなりそうです。本格反転には金融機関の破綻懸念の払拭が必要です。米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。

[今後の見通し]
日経平均は、寄り付きは米国主要企業の決算発表次第、日中は指数先物次第で上下しているようです。出来高が少ないので仕方ありません。日本企業の3月期決算発表が本格化する今月末までは、この状態が続きそうです。ドル換算チャートでは、一目均衡表の雲の上に在り、2月高値も抜きましたが、ドルベースでは今日は思ったほどは上昇しませんでした。上昇トレンドの確認の為にはもう少し上昇が欲しいところです。テクニカル指標の過熱感がありますので、目先は悪材料に敏感になると思われます。


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