Monday, November 22, 2010

[2010/11/22]日経平均の今後の見通し

[市況]
19日のNYDowとNASDAQは上昇しました。22日の日経平均先物は、前日比100円高で寄り付きました。前場は120円高もありましたが、その後40円高まで上げ幅を縮める動きとなりました。後場は小動きな展開となり、最終的に70円高で終わりました。日経平均は92円高で引け、出来高は17.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、390万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
19日の米国市場では、中国人民銀行が預金準備率を0.5%引き上げると発表したことで、米企業業績を押し下げるとの懸念から、NYDowは午前に約60ドル下げる場面もありました。一方、四半期決算で1株利益が市場予想を上回ったパソコン大手デルが上昇するなど、個別材料で上昇する銘柄が、NYDowの上昇を支えました。追加金融緩和への批判に反論した、バーナンキFRB議長の講演への反応は限られました。
22日の日本市場では、アイルランド政府がEUとIMFに金融支援を要請したと発表したことを受け、欧州の財政・金融不安が後退。為替市場で対ユーロを中心に円安が進んだことが輸出関連銘柄の買いを誘いました。ただ、勤労感謝の日を控え、後場は高い水準を維持しつつも小幅な値動きでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+14.9%とプラス幅が拡大しました。200日線との乖離率は+2.0%とプラス幅が拡大しました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線の上に在り、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.2ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.8ポイント縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ1.5ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を決めました。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、11月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数、10月の小売売上高、10月のISM非製造業景況感指数、10月のISM製造業景況感指数、9月の製造業購買担当者景気指数、8月の米個人消費支出、9月のシカゴ購買部協会景気指数、などは市場予想を上回りましたが、10月の消費者態度指数、9月の耐久財受注、9月の鉱工業生産指数、などは予想以下となりました。10月の雇用統計で失業率は9.6%と変化は無かったものの、雇用者数が前月比で15.1万人増となり市場予想の6万人増以上に増加しました。一方、住宅関連では、9月の新築住宅販売件数は2か月連続のプラスとなり、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇し、9月の中古住宅販売件数は予想以上でしたが、10月の住宅着工件数は予想以下でした。また、8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で1.7%上昇したものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月、10月、11月は改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州銀行の金融不安は落ち着いたようです。しかし、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきたように、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策は継続されていますが、中国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は11月17日 0.2844% → 11月18日 0.2844% → 11月19日 0.2844%と低下後横ばい傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.27ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.5、PBRが1.16、ROEが7.5%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.4%となり、日経平均は330円の割高で、割高幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ一週間、+60円 ~ +440の間で推移しています。日本市場は、米国市場と比べて強い動きが拡大しました。米国市場は、短期トレンドは横ばいとなりましたが、中期はまだ上昇トレンドの中にあります。今夜の米国市場は、特に注目すべき経済指標の発表はなさそうですので、個別材料が注目されそうです。一方、日経平均は中期上昇トレンド入りし、短期も上昇トレンドです。日経平均の上昇の為には、今後も円安への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要ですが、日経平均は中長期的にはテクニカルにもファンダメンタルにも米国市場に比べて割安ですので、この修正が続いています。円高方向に戻るまでは、この傾向は続きそうです。日経平均の今後を占う上で、日米金利差の推移が引き続き重要です。現在長期金利差は1.75%と若干縮まりましたが、11月に入り拡大傾向が続いています。ただ、サイコロジカルライン、25日線乖離率などがそろそろ買われ過ぎを示し始めていますので、そろそろ一服もありそうですが、調整幅は小さそうです。


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