Tuesday, November 16, 2010

[2010/11/16]日経平均の今後の見通し

[市況]
15日のNYDowは小幅上昇し、NASDAQは小幅下落しました。16日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場は寄り付き後直ぐに下げに転じ、後場初めに50円安となる場面もありました。その後はプラス圏に戻す動きとなりましたが、引けにかけて売られ、最終的に40円安で終わりました。日経平均は30円安で引け、出来高は18.3億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、40万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
15日の米国市場では、10月の小売売上高が前月に比べて1.2%増加して、市場予想を上回り、景気持ち直し要因として好感されました。また,相次ぐM&A報道も投資家心理を好転させました。ただ、ドル相場が対円やユーロで上昇したことが嫌気され、徐々に値を下げる展開となりました。
16日の日本市場では、円安が好感されて寄付きに買いが先行し、一時9900円台を回復したものの、その後は先物の大口売りに押されて急速に伸び悩みました。米国金融緩和策に対する反対意見の広がりを受けた米国株の軟化など、警戒材料視する動きも強まったようです。後場中頃には切り返す場面も見受けられましたが、インフレ抑制策の強化懸念を背景とした中国株の下げ幅拡大なども嫌気されて、大引けにかけては再度伸び悩みました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+6.0%とプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-1.3%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。1つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の上に在りをますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドはら黄信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が9.6ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は変化ありません。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差と7-9月期の決算を考慮した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ2.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2011年6月末までに米国債6000億ドルを購入する追加金融緩和策を決めました。米国の7-9月期のGDPは年率で2.0%増加し、市場予想に一致しました。7-9月期の主要企業の決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、10月の小売売上高、10月のISM非製造業景況感指数、10月のISM製造業景況感指数、10月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月の製造業購買担当者景気指数、8月の米個人消費支出、9月のシカゴ購買部協会景気指数、などは市場予想を上回りましたが、10月の消費者態度指数、9月の耐久財受注、10月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数、9月の鉱工業生産指数、などは予想以下となりました。10月の雇用統計で失業率は9.6%と変化は無かったものの、雇用者数が前月比で15.1万人増となり市場予想の6万人増以上に増加しました。一方、住宅関連では、9月の新築住宅販売件数は2か月連続のプラスとなり、10月の住宅市場指数が5ヶ月ぶりに前月比で上昇し、9月の中古住宅販売件数は予想以上でした。また、8月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で1.7%上昇したものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月、10月、11月は改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州銀行の金融不安は落ち着いたようです。しかし、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきたように、先進国の財政赤字に対する根本的な解決には時間が掛かりそうです。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下で、FRBの低金利政策は継続されていますが、中国の利上げが悪材料視されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は11月11日 0.2856% → 11月12日 0.2844% → 11月15日 0.2844%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は15日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.32ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.3、PBRが1.13、ROEが7.4%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.8%となり、日経平均は70円の割高で、割高幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ一週間、+40円 ~ +210の間で推移しています。日本市場は、円安推移で米国市場と比べて強い動きが後退しました。米国市場は長期金利の上昇とドル高で株価は伸び悩みました。短期トレンドは横ばいですが、中期はまだ上昇トレンドの中にあります。今夜の米国市場は、10月の鉱工業生産や、11月の住宅市場指数などが注目されそうです。一方、日経平均の中期トレンドは横ばいのままですが、短期は上昇トレンドです。日経平均の上昇の為には、今後も円安への動きや米国市場の一段高などの支援材料が必要です。今日も日米長期金利差が拡大し、目先の為替は円安方向に動きました。米国株安ながら円安が支援材料となり、今日の日経平均は高く推移する場面もありました。ただ、200日線に頭を抑えられました。米国の金融緩和でインフレ期待が出ると米国長期金利は上昇すると云う面もあり、今後も長期金利の動向は要注目です。長期金利上昇は米株安と成り易い面があり、中国の利上げが重なると、日本株にとってはマイナスですが、一方、金利差が開き円安となればプラス材料です。日経平均の今後を占う上で、日米金利差の推移が引き続き重要です。ここしばらくは、好悪材料が日替わりで入り乱れ、日経平均は神経質な動きが続きそうです。


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