Sunday, November 21, 2010

[2010/11/21]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、長期金利上昇、欧州の財政不安や中国の金融引き締め懸念で週初は続落しましたが、週末にかけて欧州の財政問題の落ち着きで戻しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米長期金利の上昇もあり、日本市場が1.6ポイント割安となっています。S&P500のPERが15.7で、日経平均のPERの15.4との差と日米金利差で日本市場は割安です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+3.0%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は長い下髭となりました。欧州の財政不安や中国の金融引き締めの影響や長期金利上昇が一過性か否かが問題です。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.5%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利の低下は一服し、日米の金利差は1.7%~1.8%前後で推移し、為替は82から83円台の動きでした。今週は、82から84円台が想定されます。
④ 今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤ 11月2週は買い越しで11月3週も買い越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米長期金利や経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.1ポイント割安となり、先週比3.6ポイント割安幅が縮まりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+1.1%となり先週と比較してプラスに転換しました。総合乖離率は+12.3%となりプラス幅が拡がりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には黄信号"で中期的には"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は中期的には上昇トレンドですが、短期的には横ばいです。日本市場は短期、中期とも上昇トレンドです。一方、LIBORのドル3ヶ月物金利はギリシャ・ショック以前に戻り、欧米の財政問題が再燃してきたものの、金融不安とはなっていないようです。11月に入ってからは材料で尽くしと長期金利上昇、欧州の財政不安や中国の金融引き締め懸念を背景に、米国市場はNYDow、NASDAQともに下落傾向です。今週の米国市場は、10月の中古住宅販売件数、10月の耐久財受注、10月のコア・デフレータ、10月の新築住宅販売件数などが注目されそうですが。中国の利上げ実施や欧州財政問題の落ち着きで、売り圧力は減りそうです。ただ、長期金利の上昇傾向は続いており、日柄からも、もう少し調整があっても可笑しくありません。今週の日経平均は目先の高値圏入りを示すテクニカル指標が現れ始めましたので、調整が入りそうな気配です。ただ、日米金利差が拡大方向で、為替が円安方向に動く傾向が続けば、調整幅は限定的と思われます。
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