Thursday, October 07, 2010

[2010/10/07]日経平均の今後の見通し

[市況]
6日のNYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。7日の日経平均先物は、前日比50円安で寄り付きました。前場は徐々に値を上げ30円高を付ける場面もありましたが、後場は軟調な展開となり、最終的に10円安で終わりました。日経平均は6円安で引け、出来高は21.9億株に減少しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、680万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
6日の米国市場では、9月のADP全米雇用リポートで、雇用者数が前月比で39000人減少し、2万人程度の増加を見込んでいた予想を下回りましたが、指標悪化は金融緩和の実現性を増すとして、悪材料ながら相場を支えました。エネルギーや素材など景気動向に収益が左右されやすい銘柄を中心に買われました。一方、ハイテク株比率が高いNASDAQは反落しました。
7日の日本市場では、2営業日で310円高といった急ピッチな上昇への警戒感や、ドル/円が為替介入直前の水準である82円台に突入したことなどから、寄り付きは売りが先行しました。ただ、世界的な金融緩和に伴う景気の下支え効果、海外投資家の資金流入期待などから、売り一巡後は上昇に転じる場面もありました。しかし、一段高とはならず、結局、日中を通して前日終値水準でもみ合う動きとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は+2.4%とプラス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-3.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。2つの要素がプラスですので、中期的トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.9ポイント割安(弱い動き)であることを示しています。日本市場の割安幅は0.8ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.7ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出ています。経済指標では、9月のISM非製造業景況感指数、9月の製造業購買担当者景気指数、8月の米個人消費支出、9月のシカゴ購買部協会景気指数、8月の小売売上高、などは市場予想を上回りましたが、9月のISM製造業景気指数、9月の消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月の連銀景気指数、8月の鉱工業生産指数は予想以下となりました。8月の失業率は9.6%と増加したものの、雇用者数が事前予想以上となりました。一方、住宅関連では、8月の米仮契約住宅販売指数、8月の米中古住宅販売件数は予想以上でしたが、8月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は予想以上だったものの伸びが鈍化しました。8月の景気指標と住宅関連指標は弱い内容でしたが、9月、10月は改善傾向です。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいましたが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は10月04日 0.2906% → 10月05日 0.2900% → 10月06日 0.2897%と下落傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回っています。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は6日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.10ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.11、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場に連動して小動きでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.7%となり、日経平均は160円の割高で、割高幅は変りませんでした。プレミアム値は、ここ1週間、-110円 ~ +200の間で推移しています。日本市場は、円高推移ながら、ドルベースで米国市場より強い動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数や、9月のチェーンストア売上高が注目されそうです。9月に入り発表された、米国の経済指標は予想以下でも、追加金融緩和期待から、売り材料にはなりにくい状況が続いていており、米国市場は、短期・中期とも上昇トレンドにあります。ただ、テクニカルに、目先は買われ過ぎ圏であることから、引き続き利食い売りが出やすい状況でもあります。日経平均は日銀の政策がポジティブ・サプライズとなり円高推移にも関わらず、一目均衡表の雲の上に抜けました。日経平均の上昇の為には、今後も効果的な為替介入や米国市場の一段高などの支援材料が必要です。米国市場が目先買われ過ぎ圏にあることがマイナス要因ですが、週末に発表される米雇用統計が良い内容であれば、一段高もあり得ます。ただ、為替は円高方向ですので、介入が無ければ、日経平均は米国市場より、さらに強い動きとはなりにくそうです。しかし、不動産や金融株が上がりだすなど、戻りが鈍い日本市場に対する流れが変わった感じがあります。



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