Thursday, January 21, 2010

[2010/01/21]日経平均の今後の見通し

[市況]
20日、NYDowとNASDAQは下落しました。21日の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付きました、前場は70円安まで下げた後、切り返し、上昇に転じました。後場も上昇傾向は続き、一時180円高まで買われる場面がありました。最終的に前日比130円高で引けました。日経平均は130円安で引け、出来高は26.2億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、70万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。

19日の米国市場は、中国の金融当局が主要銀行に対して1月の新規融資を停止するよう通知したと伝わり、金融引き締めが資源需要の伸び悩みにつながるとの懸念で国際商品相場が下落し、エネルギーや素材株が売られました。12月の米住宅着工件数は市場予想を下回りましたが、許可件数が大幅に増えたことから相場の反応は限定的でした。好決算のIBMが売られ、1株利益が予想を下回ったモルガン・スタンレーが下げました。
21日の日本市場では、米市場が大幅下落となり、朝方は売りが優勢となりました。ただ、米市場安の主要因の殆どは前日段階で織り込み済みであったことや円安推移も見直され、下落後は外国人投資家とみられる押し目買いが這入り、前後中ごろに上げへ転じました。さらに10-12月期の中国のGDPの発表を受けた後場は、150円近くまで上げ幅を拡大させる場面がありました。した。

[テクニカル視点]
日経平均は25日線の上に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は+20.6%とプラス幅が拡がりました、200日線との乖離率は+10.4%とプラス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期的トレンドは青信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、9日線、25日線、75日線および一目均衡表の雲の上に在ります。
NYDowは25日線・75日線・200日線および一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を下回りました。NASDAQは、25日線・75日線・200日線および一目均衡表の雲の上に在りますが、9日線を下回りました。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変化しました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
テクニカル的な指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.2ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は2.8ポイント縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2010年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が2.6ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国と中国における実体経済の見通し」「欧米の金融機関の損失拡大や新興国の債務不履行による金融危機再来」「為替の動向」といった事柄を興味の対象としているようです。米国の7月~9月期のGDPは概ね好調でした。米企業の10月-12月期決算発表は大手銀行以外は好調なすべり出しです。経済指標では、1月の景気指数は市場予想を上回りましたが、消費者態度指数が予想を下回ました。12月の失業率は10%でしたが、雇用者数の減少幅は市場予想を上回り改善傾向がストップし悪化しました。一方、住宅関連では、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比の下落率が縮小しています。11月の中古住宅販売は好調なものの、12月の米住宅着工件数は市場予想を下回りました。12・1月の景気指標は今までの改善傾向が踊り場に入ったことを示しているようです。
米大手銀行の相次ぐ公的資金返済発表で表面的に資本不足は解消し、金融は正常化したように見えますが、時価会計基準が緩和されたこともあり、金融機関の不良資産が本当に減少しているかどうかは定かではありません。また、米地銀の不良債権問題の影響も懸念されます。新たにドバイショックから他の財政赤字国の債務不履行懸念も顕在化してきました。このような環境の下、FRBは当面、超低金利政策を維持するようです。
オーストラリアの中央銀行が利上げしたことを見るに、世界的な低金利政策は、各国の事情による金利政策に取って代わられつつあるようです。為替は今後も、金利差の変動に大きく左右されるでしょう。

世界景気は底を打ったように見えますが、前年からの落ち込み幅は小さくありません。輸出の低迷や雇用の減少は、世界中で継続しています。また、2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきは、金融機関の不良債権の増加を懸念させ、企業および個人の資金調達に悪影響を及ぼしています。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要です。
ちなみに、シティグループの株価は20日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.46ドル)。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERが37.6、PBRが1.37となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.5%となり、日経平均は150円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-60円~+310円の間で推移しています。日経平均は、米市場の下げ分は昨日で織り込み済みだったようで、逆に買われました。今夜の米国市場は1月の連銀製造景気指数、12月の景気先行指数や、グーグル、ADM、ゴールドマン・サックスの決算が注目されそうです。米国ではFRBの監督強化や金融機関に対する規制強化の動きがあり、マイナス材料となりかねません。日本市場は中国のGDPを好感して上昇しましたが、過剰反応ぎみです。日経平均は買われ過ぎと考えられますので、目先は、米国市場の動きより弱含みの動きとなりそうです。


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