日経平均の予想: <20080921>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, September 21, 2008

<20080921>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
2008年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差はOECDのGDP予測値の改定により+1.6ポイントとなり、先週に比べ割安度は変化ありません。200日線乖離率差は4.1ポイント割安となりました。先週比割安度は0.6ポイント縮小しました。日本市場は米国市場に比べ売られ過ぎの状態が先週は若干縮小しました。日米市場は先週も金融不安と対応策で乱高下しましたが、とりあえずの不安心理は無くなったようです。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2008年GDP予測値(現在1.6%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場はリーマンの破綻と米政府の不良債権買取姿勢の発表問題で市場は急落後急騰しました。
②第三四半期決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%から-6.9%の減益予想に悪化しました。先週はも悪化しました。
③長期金利は日米とも急落後戻し、日米の金利差は2.0%から2.3%に拡大して、為替は103円から107円と円安方向で推移しました。今週は106-108円が予想されます。
④9月初旬に、OECDによる日米の2008年のGDP伸び率予測値が修正され日本が1.7%→1.2%となり、米国は1.2%→1.8%となりましたので、この面では日本市場にとって0.6ポイント弱気材料となりました。OECD合計も下方修正され世界的にも景気減速が予想されています。
⑤外人は9月2週は大きく売り越しでしたが、9月3週と、今週は売り越幅の縮小が予想されます。
5つのポイントのうち先週は①②③⑤が弱気材料でしたが後半①③が強気材料となりました。今週も①の米国市場動向がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、一目均衡表では、雲の下に在り、200日移動平均線乖離率は-12.2%となり先週と比較してマイナス幅は1.3ポイント拡大し、総合乖離率は-26.3%となりマイナス幅は0.4ポイント拡大しました。3つともマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"のままです。日経平均は9日線と25日線の下に在りますので短期的にも"赤信号"です。

[今週の見通し]
今週は米政府の不良債権買取構想の具体的内容と米市場の反応がメイン・テーマと思われます。米国市場は25日線まで戻しましたので、日本市場も25日線まで(12500円)は戻しそうですが、その後は買取策の評価と発表される経済指標が景気後退懸念に繋がるかどうかもポイントとなりそうです。中期的には、ここ2週間程度で75日線まで戻せるかどうかにも注目したいと思います。


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