日経平均の予想: <080905>日経平均の今後の見通し

Friday, September 05, 2008

<080905>日経平均の今後の見通し

[市況]
4日のNYSEとNASDAQが大幅下落したことを受けて、日経平均は前日比180円ほど安く寄り付き、前場は前日比400円ほど下げる場面がありました。後場も安値圏で狭いレンジの動きとなり、結局345円安で引けました。出来高は22.8億株と低水準ながら増加したものの、寄付き前の外人は1200万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数の差はマイナス幅を拡大し、個別銘柄は"売り"が有利な状況ですが、マイナス幅は1000を超えボトム圏となりました。
4日の米国株式市場では、8月の全米雇用リポートは前月比33000人減と市場予想以上に減り、週間の新規失業保険申請件数も市場予想を上回り、米小売り各社が発表した8月の既存店売上高は総じて不振と受け止められたことも重なり、米景気に対する懸念が意識されて、株価指数は大幅に下落しました。
5日の日本市場では、米市場では、NY Dowが344ドル安と急落し、世界景気全体の悪化懸念から、世界同時株安の様相を呈しており、今晩発表の8月の米雇用統計への警戒感から積極的な買いは続かず、日本市場でも大手銀行やハイテクなど幅広い銘柄に年初来安値の更新が続出しました。一方、先駆けて下落傾向にあった商社など資源株の一角は、相対的に底堅かったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は75日線、25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"です。一方、一目均衡表の雲の下に在り、総合乖離率は-25.2%とマイナス幅は拡大し、200日線との乖離率も-11.0%とマイナス幅が拡大しました。3つともマイナスですので、中期的トレンドは、"赤信号"のままです。
金利差とファンダメンタルから見たイールド・スプレッドの日米差からの売られすぎ度は1.7ポイントと変化はありませんが、テクニカルから見た割高・割安度である日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.7ポイント下回わるレベルとなり、売られ過度は若干縮小しました。
NY Dowは、下落し、75日線、25日線、9日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に抜けてしまいました。Nasdaqは200日線、75日線、9日線、25日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に抜けました。米国市場の短期トレンドは"赤信号"となり、中期トレンドも、"赤信号"となりました。

[ファンダメンタル視点]
米国市場は雇用悪化懸念で大幅に下げ、目先下げトレンドが確認されました。今後もしばらく不動産下落は続きそうですので、中長期的に見ると、金融機関の破綻懸念と企業の資金調達への影響は根深そうです。6月の高値を抜くには、さらなる公的資金を活用した破綻懸念の払拭策が必須と思われますが、当面は米証券会社の四半期決算に注目が集まるものと思います。ここからも、米国の金融機関の株価の推移を見守ることが重要と思われます。ちなみに、シティー グループの株価は、4日は下落しました。(7月安値14.0ドルに対して現在18.3ドル)一方、今日現在の日経平均採用銘柄の今期予想増益率は-6.0%で、予想PERは14.8となりました。

[今後の見通し]
日本市場は米国市場と同程度の下落率となりましたが、円高に振れたこともありドルベースの終値でのNY Dowと比較した場合の日経平均のプレミアムは-0.4%(-50円)と割安度は大幅に縮小し、マイナスプレミアムほぼなくなりました。ドル換算チャートでは、25日線、9日線の下に在り、年初来安値更新となりました。日経平均は、25日移動平均乖離が5%を超え、200日移動平均が10%を超え、騰落率が70.9%など、テクニカルにはボトム圏を示しています。ここからも突っ込みは買いで良い様に思います。


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