[市況]
8月24日、NYDowとNASDAQは上昇しました。8月25日の日経平均先物は、前日比160安で寄り付くと、午前中は830円安まで下落したのち340円高と上昇に転じ、午後は170円高から520円高と上昇幅を拡げて、結局、500円高で取引を終えました。日経平均の終値は328円高の65856円で、出来高は19.01億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を3日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。
8月24日の米国市場では、長期金利の低下や原油先物相場の下落が投資家心理を支え、消費関連株の一角に買いが入りました。一方、エヌビディアの決算発表を控えて半導体関連株には持ち高調整の売りが出て、相場の重石となりました。7月の個人消費支出(PCE)物価指数の発表やジャクソンホール会議を週内に控え、様子見の雰囲気もありました。結局、NYDowは続伸し、NASDAQは反落しました。
8月25日の日本市場では、前日の米半導体株安を受けてAI・半導体関連株に売りが出ましたが、朝安後は次第に押し目買いが優勢となりました。好業績銘柄を物色する動きも活発で、電線株や金融株に買いが向かいました。長期金利の上昇が一服したことも追い風となりました。結局、日経平均は3営業日ぶりに反発しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の下にありますが、25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。
総合乖離率は+12.4%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+12.8%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の下にあります。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。
NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の中に入りました。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドも青信号から黄信号に変わりました。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+5.9ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が3890円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+5.2ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が3420円ほど割高であることを示しています。
日経VIは30.41と前日より上昇し、VIXも15.74と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.95、米国-0.06と日本が2.89イント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場とほぼ均衡しています。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率1.5%増で、市場予想の2.0%増を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。また、7月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、7月の鉱工業生産指数、6月の耐久財受注、7月の小売売上高、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標5勝7負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.3万人減で、市場予想の8万人増に反して減少しました。一方、失業率は4.1%で、前月の4.2%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
8月の住宅市場指数、6月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、7月の住宅着工件数、7月の中古住宅販売仮契約指数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.6%で、市場予想の+1.3%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、7月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、参加者の多くは「インフレ圧力次第では追加の金融引き締めが必要」と評価しています。ECBも、7月の会合では、中銀預金金利を2.25%に据え置きました。日銀も、7月の金融政策決定会合では政策金利を現在の1.0%程度に据え置きましたが、報道では9月・10月利上げを視野に入れているとされています。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.18、PBRが1.88となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より0.3ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+18.2%で、こちらは3か月前より9.1ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの上昇と歩調を合わせて上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.2%となり、日経平均は50円の割安から150円の割高に転換しました。プレミアム値は、ここ一週間、-100円~+1300円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.85ポイントから1.83ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均も同様に、短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。
8月25日の米国市場では、6月のS&Pケース・シラー米住宅価格指数や、7月の新築住宅販売件数、8月消費者信頼感指数のほか、インテュイットなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、ほぼ想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを750円ほど下回り、下値は想定ラインを20円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-800円(現在66760円近辺)が上値の目安に、25日線-800円(現在64830円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は反発しましたが、25日線は下向きとなっており、8月19日の安値をザラ場で下回ったので、目先、下落する可能性のほうが高そうです。
ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
