[市況]
8月17日、NYDowとNASDAQは下落しました。8月18日の日経平均先物は、前日比280安で寄り付くと、午前中は180円安から1290円安と下落幅を拡げ、午後は1170円安から1900円安と下落幅を拡げて、結局、1750円安で取引を終えました。日経平均の終値は1759円安の67460円で、出来高は22.15億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。
8月17日の米国市場では、トランプ大統領が「米国はイランとの覚書の延長を求めていない」と述べたことから、中東情勢の先行き不透明感が意識され、原油先物相場の上昇を伴って、株売りを促しました。また、長期金利が前週末から水準を切り上げたことも重石となりました。一方、マイクロン・テクノロジーをはじめ、メモリーやストレージ関連には買いが入りました。NYDowとNASDAQは続落しました。
8月18日の日本市場では、日米の長期金利の上昇を受け、このところ戻り歩調にあった半導体関連銘柄は相対的な割高感が意識され、利益確定の売りに押されました。中東情勢の先行き不透明感を背景に原油先物相場が上昇したことも重石となりました。日経平均は6営業日ぶりに大幅に反落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+21.0%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+16.3%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中に入りました。3つの要素のうちプラスは2つとなり、中期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回りました。
NYDowは、25日線と200日線の上にありますが、9日線の下にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドには青信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+6.3ポイントとプラス幅を縮め、日平均が4250円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+8.3ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が5600円ほど割高であることを示しています。
日経VIは30.51と前日より上昇し、VIXも15.18と前日より上昇しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.90、米国+0.07と日本が2.97イント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.07ポイント(日経平均換算で840円)ほど割安です。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP速報値は前期比年率1.5%増で、市場予想の2.0%増を下回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、概ね好調です。
米国の経済指標は:
8月のニューヨーク連銀製造業景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想を上回りました。また、7月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、6月の耐久財受注、7月の小売売上高、8月のミシガン大学消費者信頼感指数、7月のISM非製造業景況指数、6月の製造業受注、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、6月の鉱工業生産指数、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標4勝8負で、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.3万人減で、市場予想の8万人増に反して減少しました。一方、失業率は4.1%で、前月の4.2%からやや改善されました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
8月の住宅市場指数、6月の新築住宅販売件数、6月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。一方、6月の中古住宅販売仮契約指数、6月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+1.6%で、市場予想の+1.3%を上回りました。住宅関連の指標は4勝2負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、7月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、ウォーシュ議長は、インフレ目標はあくまで2%であると強調しました。ECBも、7月の会合では、中銀預金金利を2.25%に据え置きました。日銀も、7月の金融政策決定会合では政策金利を現在の1.0%程度に据え置きましたが、報道では10月利上げを視野に入れているとされています。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.21、PBRが1.88となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+17.8%で、こちらは3か月前より9.3ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落率以上に下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.3%となり、日経平均の割高幅は3170円から1520円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+1390円~+3170円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、1.78ポイントから1.83ポイントに拡大しました。ドル円相場は円安方向に推移しました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にはもみあいです。
8月18日の米国市場では、7月の住宅着工件数、7月の鉱工業生産指数、7月の中古住宅販売仮契約指数のほか、ホーム・デポやキーサイト・テクノロジーズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲を下ぶれしました。上値は想定ラインを880円ほど下回り、下値は想定ラインを600円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+700円(現在68670円近辺)が上値の目安に、25日線+500円(現在66360円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は、6日ぶりに反落しました。目先、25日線までの下落は想定しておく必要がありそうです。
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