日経平均の予想: July 2010

Friday, July 30, 2010

[2010/07/30]日経平均の今後の見通し

[市況]
29日の、NYDowとNASDAQは下落しました。30日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付き、前場は徐々に値を下げる展開となりました。後場開始直後に190円安を付ける場面もありましたが、引けにかけて徐々に値を戻し、最終的に160円安で終わりました。日経平均は158円安で引け、出来高は21.2億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、110万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
29日の米国市場では、シマンテックやコルゲートなど四半期決算の内容や業績見通しが失望を誘ったハイテクや消費関連株を中心に、利益確定売りが優勢となりました。また、セントルイス連銀のブラード総裁が発表した論文で、米国の金融政策が日本型デフレに陥る可能性を高めている可能性があると指摘したことで、米景気の低迷が日本のように長引くとの思惑を誘い、NYDowは一時110ドル安まで下げ幅を広げる場面がありました。
30日の日本市場では、米国市場安に加え、6月の鉱工業生産指数が4ヶ月ぶりに低下したほか。取引時間中に円高が進んだことも重しとなり、売り優勢の展開となりました。後場寄り直後に9500円割れ寸前まで売られた後は下げ渋ったものの、大引けにかけては米4-6月期実質GDPの発表などを控え買い手控えムードが強まりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-10.6%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、25日線、9日線の上に在りますが、200日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.15ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GE、フェデックス、デュポンは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月26日 4875% → 07月27日 0.4812% → 07月28日 0.4750% → 07月29日 0.4656%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は29日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.12ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.10、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均は60円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-250円 ~ +10の間で推移しています。日本市場は、円高進行で米国市場より弱い動きとなりました。ドルベースでは改善しています。今夜の米国市場は、4-6月期GDP速報値、7月のミシガン大学消費者信頼感指数やシェブロン、メルクなどの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は円高進行を嫌気した動きとなりましたが、25日線は下回りませんでした。今後、25日線を下回る動きとなるか否かを見る必要があります。また、米国市場ではNYDowとNasdaqが一目均衡表の雲を抜けず、正念場が続いています。日本市場の動きは、為替の動きにより敏感になってきたようですが、ストレステストが終わり為替は米国のマクロ経済指標により、影響されそうです。


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Thursday, July 29, 2010

[2010/07/29]日経平均の今後の見通し

[市況]
28日の、NYDowとNASDAQは下落しました。29日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付き、前場は徐々に値を上げる展開となりました。後場開始直後に10円高を付ける場面もありましたが、引けにかけて徐々に値を下げる展開となり、最終的に40円安で終わりました。日経平均は57円安で引け、出来高は18.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、870万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
28日の米国市場では、朝方発表の耐久財受注は前月比1%増の予想に対して1%の減少となりました。FRBは地区連銀経済報告で、一部地域の経済活動が「伸びが鈍化」または「横ばい」だったと指摘しました。米景気の回復力が鈍っていることが改めて意識され、幅広い銘柄に利益確定目的の売りが出ました。売上高が市場予想に届かなかったボーイングが売られたこともNYDowの押し下げ要因となりました。
29日の日本市場では、米経済指標を懸念材料として、米国市場が軟調推移だったことから、朝方から売りが先行しました。寄り付き直後の下げ幅は100円を超えたものの、その後は国内企業の好決算期待から買いが優勢となり、後場寄り直後には前日終値近辺まで下げ渋りましたが、積極的な手掛かり材料は乏しく、その後は上値追いとはなりませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-6.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-4.9%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.5ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GE、フェデックス、デュポンは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月26日 4875% → 07月27日 0.4812% → 07月28日 0.4750%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は28日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.09ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.7、PBRが1.12、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は40円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-250円 ~ +10の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが続いていますが、かなり改善しました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数やモトローラ、エクソンモービルなどの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過しましたが、欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られません。しかし、LIBORは落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。G20以降、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は米国市場に比べ割安感がありましたので、為替の円高推移にも関わらず割安幅は縮小しました。米国市場はボリンジャーバンドの+2σに接近して、テクニカルには利食い売りが出やすい水準でもあり、一服しました。引き続き、NYDowとNasdaqが一目均衡表の雲を抜けられるかどうかに注目したいと思いますが、正念場となってきたようです。日本市場は4-6月期好決算期待はありますが、エネルギー不足が問題です。


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Wednesday, July 28, 2010

[2010/07/28]日経平均の今後の見通し

[市況]
27日の、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。28日の日経平均先物は、前日比130円高で寄り付きました。前場は小動きながら徐々に値を上げる展開となりました。後場は一段高となり、その後も堅調に推移しました。最終的に230円高で終わりました。日経平均は256円高で引け、出来高は19.2億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、400万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
27日の米国市場では、5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数が市場予想以上に上昇したことや、デュポンなど好決算を発表した銘柄の一角に買いが入ったことで、高く始まりましたが、7月の消費者信頼感指数の低下を背景に先行き警戒感から小売株などが売られ、相場の上値を押さえました。
28日の日本市場では、割安感と円安を受けて、朝方から買いが優勢となりました。買い一巡後もジリジリと上げ幅を拡大する展開となりました。後場はアジア市場の上昇も追い風となって7月15日以来の9700円台を回復しました。その後は膠着感を強めたものの、高値圏で引けました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-4.7%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-4.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は3.0ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GE、フェデックス、デュポンは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月23日 0.4931% → 07月26日 4875% → 07月27日 0.4812%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は27日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.16ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.8、PBRが1.13、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均は110円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-250円 ~ -60の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが続いていますが、やや改善しました。今夜の米国市場は、6月の耐久財受注やボーイング、ビザなどの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過しましたが、欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られません。しかし、LIBORは落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。G20以降、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は米国市場に比べ割安感がありましたので、為替の円安推移で割安幅は縮小しました。引き続き、Nasdaqが一目均衡表の雲を抜けられるかどうかに注目したいと思いますが、米国市場はボリンジャーバンドの+2σに接近して、テクニカルには利食い売りが出やすい水準が近づいていますので、ここからは、もう少し上昇余地は残るものの、その後は、日・米市場共に一服する可能性が高かそうです。


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Tuesday, July 27, 2010

[2010/07/27]日経平均の今後の見通し

[市況]
26日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。27日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。前場は50円高まで買われる場面がありましたが、後場の中頃からは弱含みに推移し、最終的に10円高で終わりました。日経平均は6円安で引け、出来高は17.4と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、60万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
26日の米国市場では、6月の新築住宅販売件数は前月比23.6%増の33万件で、31万件程度だった市場予想より多くなり、住宅関連株が上昇しました。また、フェデックスが6-8月期と通期の1株利益見通しを上方修正したことで、フェデックスなど物流株が買われ、市場全体でも買いが優勢になりました。
27日の日本市場では、米国市場高を受けて小高く始まったものの、円高進行懸念が根強く、25日移動平均線が上値の重しとなりました。14時に発表されたJFEの通期業績見通しが市場予想を下回ると、売りが優勢となる場面もありました。国内主力企業の4-6月期決算を見極めたいとの空気が支配的となるなか、全般は狭いレンジで膠着した動きでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-12.8%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-6.9%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.3ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.11ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GE、フェデックスは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月22日 0.4978% → 07月23日 0.4931% → 07月26日 4875%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は25日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.15ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.10、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.4%となり、日経平均は230円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ -60の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが強まりました。今夜の米国市場は、5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数 、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数やオフィス・デポ、ロッキードなどの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過しましたが、欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られません。しかし、LIBORは落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。G20以降、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ストレステストの発表で欧州の銀行株は上昇しましたが、市場全体では、すでに織り込み済みだったようで、影響は限定的でした。NYDowは一目均衡表の雲を上回りましたがNasdaqは雲の中です。これに比べ、日経平均は25日線すら上回れない状態で弱さが目立ちます。いずれこの差は縮まるものと思われますが、日本市場の買いエネルギーはかなり弱いようです。


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Monday, July 26, 2010

[2010/07/26]日経平均の今後の見通し

[市況]
23日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。26日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場はその水準で小動きでした。後場はやや値を下げる動きとなり、最終的に50円高で終わりました。日経平均は72円高で引け、出来高は13.0と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、920万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナスプラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
23日の米国市場では、欧州銀行のストレステストを波乱なく通過し、欧州銀行ADRが上昇した他、増配と自社株買いの再開を発表したGEやベライゾン・コミュニケーションズなど好業績や増配など個別に買い材料が出た銘柄を買う動きが広がりました。
26日の日本市場では、米国市場や円安推移を受け、買いが先行しました。国内の4-6月期の好業績観測が相次いだことも買い安心感を誘い、5日ぶりに9500円台を回復させました。ただ、後場はアジア市場の上値の重さもあり、徐々に利益確定売りが優勢となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-13.2%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-6.8%とマイナス縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは25日線、9日線の上に在りますが、200日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、25日線、9日線の上に在りますが、200日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.12ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GEは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月21日 0.5063% → 07月22日 0.4978% → 07月23日 0.4931%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は23日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.02ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.4、PBRが1.10、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.1%となり、日経平均は200円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ -40の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが強まりました。今夜の米国市場は、6月の新築住宅販売件数や4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過しましたが、欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られません。しかし、LIBORは落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。G20以降、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ストレステストの結果発表の影響は今のところ限定的ですが、欧州市場の反応を見る必要がありそうです。米国主要企業の4-6月決算発表もかなり進みましたので、米国市場も好材料が出にくい時期に入りそうです。NYDowやNasdaqの一目均衡表の雲を上まわれるか、また、200日線の上で推移できるかが、日経平均にとってもカギとなりそうです。もう一つの懸念材料は日本市場の出来高の少なさです。特に、個人投資家の買い意欲はかなり萎んでいるようです。


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Sunday, July 25, 2010

[2010/07/25]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、4-6月期好決算発表と欧州銀行ストレステスト結果発表好感から、上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.15ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.2とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.1と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇し、25日線を上回りました。今週は、200日線回復や一目均衡表の雲の上に抜けられるかどうか試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.7%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.9%近辺で推移し、為替は87から86円台の動きでした。今週は、86から88円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤7月2週の外人は売り越しでした。7月3週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.9ポイント割安となり、先週比3.5ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-7.6%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。総合乖離率は-15.8%となりマイナス幅が縮小しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
今週の米国市場は、5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、 7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、地区連銀経済報告、などが株価に影響を与えそうです。日米共に、短期的に戻り歩調に戻りましたが、中期的には、下降トレンドは続いています。株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっています。日経平均は、200日線には700円ぐらいの乖離がありますが、米国市場は4-6月期の好決算発表が続き、NYDowとNASDAQが200日線を上回ってきました。今週はNYDowが一目均衡表の雲の上に抜ける動きとなるかに注目したいと思います。為替の動きと共に、日経平均のトレンド変換を占う上でも重要と思います。


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Friday, July 23, 2010

[2010/07/23]日経平均の今後の見通し

[市況]
22日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。23日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付きました。前場は160円高まで上げ幅を縮める場面がありましたが、後場は一段高となり、280円高となる場面がありました。引けにかけては伸び悩み、最終的に240円高で終わりました。日経平均は210円高で引け、出来高は19.6と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、2090万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
22日の米国市場では、欧州の銀行株高が好感されたことや、キャタピラー、3M、UPSが市場予想を上回る4-6月期決算を発表し、企業業績の堅調さが続くとの期待が広がったことで、買いが優勢となりました。6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減らなかったことで、住宅市場の低迷長期化懸念がやや後退したことも、買い安心感を誘いました。
23日の日本市場では、米国市場高が支援要因となり、朝方から買いが優勢となりました。買い一巡後は上値の重さを示したものの、アジア市場の堅調推移が買い安心感を誘い、後場には先物への大口買いをきっかけに上げ幅を一時250円超へ広げ、9500円へ急接近する場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-15.8%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.6%とマイナス縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在り、9日線、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号から青信号に変りました。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.5ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.15ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラーは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月20日 0.5125% → 07月21日 0.5063% → 07月22日 0.4978%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は22日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.094ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.09、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅は変化ありませんでした。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ -40の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが続いています。今夜の米国市場は、欧州の銀行を対象としたストレステストの結果公表やハネウェル、マクドナルド、ベライゾン・コミュニケーションズの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料に厭きてきた面もあるようです。さらに、今夜のストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは4月高値の半値戻しを達成しました。米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ここからは、日経平均は米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算内容次第と思われますが、目先は、ストレステストの結果発表が影響しそうです。事前に大分上げましたので、材料出尽くしで、ユーロ安、ドル高、円高、株安となる可能性が高そうです。


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Thursday, July 22, 2010

[2010/07/22]日経平均の今後の見通し

[市況]
21日の、NYDowとNASDAQは下落しました。22日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きました。前場は20円安まで下げ幅を縮める場面がありましたが、後場寄りにかけて110円安まで売られる展開となりました、その後は膠着した相場となり、最終的に80円安で終わりました。日経平均は57円安で引け、出来高は26.6と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1000万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
21日の米国市場では、朝方は小幅高で始まりました。好決算を発表したアップルやモルガン・スタンレーなどを中心に買いが入りました。その後は午後2時過ぎからのバーナンキ議長の議会証言を前に様子見ムードで推移しました。議会証言は景気見通しが慎重だった一方で、追加の金融緩和については「必要に応じて用意は整えておく」と述べるにとどめた。市場では前日から、追加緩和について議長がより前向きな発言をするとの思惑が出ていた為、議会証言が始まると売りが広がりました。小売りなどの消費関連株や、金融株などを中心に売りが膨らみ、NYDowは164ドル安まで下げる場面がありました。
22日の日本市場では、米国市場安と円高進行を受けて、朝方から売りが優勢となりました。売り一巡後は値頃感から下げ渋る場面もみられましたが、後場に入ると円高がさらに進み、先物主導で一段安となりました。下げ幅は一時100円を超え、終値ベースの年初来安値9191円を下回る場面もありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-22.6%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.7%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線、9日線の下に在り、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、200日線の下に在り、9日線、25日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。中期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.07ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップルは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月19日 0.5178% → 07月20日 0.5125% → 07月21日 0.5063%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は21日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.94ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.06、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、円高の割に米国市場より弱い動きが改善しました。今夜の米国市場は、6月の中古住宅販売件数、6月のコンファレンスボード景気先行指数やキャタピラー、AT&T、マイクロソフトの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料に厭きてきた面もあるようです。さらに、23日のストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは4月高値の半値戻しを達成しましたが、直近は弱含みです。米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ここからは、日経平均は米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算内容次第と思われますが、目先は、23日のストレステストの結果発表を控えて大きく動きづらい環境ですが、どちらかと言えば、引き続き下振れリスクが高そうです。


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Wednesday, July 21, 2010

[2010/07/21]日経平均の今後の見通し

[市況]
20日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。21日の日経平均先物は、前日比90円高で寄り付きました。前場は徐々に値を下げる展開となりました。後場に一時80円安まで売られる場面がありましたが、引けにかけて戻し、最終的に20円安で終わりました。日経平均は21円安で引け、出来高は20.2と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、490株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮まりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
20日の米国市場では、朝方はTI、IBMやゴールドマンの決算が市場予想を下回ったことから、安く始まりましたが徐々に値を上げる展開となりました。6月の住宅着工件数が前月比で2ヶ月連続減少し、市場予想も下回ったものの、着工許可件数が3ヶ月ぶりに増加に転じたため、住宅関連株に買いが入りました。需給が引き締まるとの観測から原油先物相場が上昇し、素材株などが買われたことも指数を押し上げた。ゴールドマン株が悪材料出尽くし感から売り一巡後に上昇に転じ、金融株に買いが広がったことも相場を支えました。市場ではバーナンキFRB議長が21~22日に予定している議会証言で、米景気下支えのための追加的な金融緩和などに言及するとの思惑が買いを誘った面もありました。
21日の日本市場では、米市場高やアップルの4-6月期の好決算を受け、朝方は買いが先行しましたが、日経平均の9400円近辺では先行き不透明感を嫌気した戻り売り圧力が強く、前場中ごろにかけて上げ幅を急速に縮小させました。後場は円安基調が一服したことを受け、先物主導で下落に転じました。その後は引けにかけて下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-21.5%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.1%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線、9日線の下に在りますが、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.05ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップルは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月16日 0.5212% → 07月19日 0.5178% → 07月20日 0.5125%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は20日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.99ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.9、PBRが1.08、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.2%となり、日経平均は220円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-280円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きが強まりました。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数やユナイテッド・テクノロジーズ、コカ・コーラの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料に厭きてきた面もあるようです。さらに、23日のストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは半値戻しを達成しました。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。ここからは、日経平均は米経済指標の内容とFRBの動きや、米国主要企業の4-6月期決算内容次第と思われますが、目先は、23日のストレステストの結果発表を控えて大きく動きづらい環境となりました。どちらかと言えば、引き続き下振れリスクが高そうです。


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Tuesday, July 20, 2010

[2010/07/20]日経平均の今後の見通し

[市況]
19日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。20日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付きました。前場は徐々に戻す展開となりました。後場も20円安まで戻す動きが続きましたが、引けにかけて売り直され、最終的に100円安で終わりました。日経平均は107円安で引け、出来高は17.9と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、330株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
19日の米国市場では、前週末に大幅安となったため、値ごろ感を意識した買いが強い中、取引終了後に決算発表予定のTIやIBMが期待感から買われました。半導体関連株などもつれ高しました。NYDowは午後に約90ドル上昇する場面がありましたが、全米住宅建設業協会が午前に発表した7月の住宅市場指数が市場予想以上に低下し、米景気の伸び悩み懸念が出て、上値を抑えました。
20日の日本市場では、三連休中の米国市場が総じて弱わかったことに加え、米時間外取引でTIやIBMが4-6月期決算を嫌気した売りに押されたこともあり、朝方から売りが先行しました。下げ幅は一時160円超へ広がったものの、その後は値頃感に伴う買いと円高一服が支えとなり、30円程度まで下げ幅を縮める場面がありました。しかし、外部環境の先行き不透明感から大引けにかけては再び売りが優勢となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-21.4%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.0%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線、9日線の下に在りますが、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.2ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.3ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.07ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテルは市場の予想以上でしたがTI,IBMは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月の景気指標はまちまちで、6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月15日 0.5247% → 07月16日 0.5212% → 07月19日 0.5178%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.98ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.08、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率ほどは下げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-240円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、米国市場より弱い動きですがやや、改善しました。今夜の米国市場は、6月の住宅着工件数やゴールドマン・サックス、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アップル、ヤフーの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、23日のストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは半値戻しを達成しました。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算内容次第と思われますが、目先は、引き続き下振れリスクが高そうです。


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Sunday, July 18, 2010

[2010/07/19]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、経済指標と4-6月期決算から、景気停滞懸念で週末に下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.05ポイント割安となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.2とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.1と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は週末に大幅下落し、25日線を下回りました。今週は、下落傾向が持続しそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.7%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.9%近辺で推移し、為替は89から86円台の動きでした。今週は、87から85円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤7月1週の外人は買い越しでした。7月2週は買い越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、4.4ポイント割安となり、先週比0.9ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-8.0%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-18.7%となりマイナス幅が拡大しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には赤信号"で中期的には"赤信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
今週の米国市場は、欧州の銀行を対象としたストレステストの結果公表の他、6月住宅着工件数、6月中古住宅販売件数、などが株価に影響を与えそうです。日米共に、短期的に株価は戻り歩調から反転下落しました。中期的にも、下降トレンドは続いています。株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっています。日経平均は、ドバイ・ショック時につけた昨年11月27日の安値9076円をかろうじて下回わらずにリバウンドしましたが、日米共に一目均衡表の雲に跳ね返される形となりましたので、再び昨年11月27日の安値9076円を伺う動きとなりそうです。


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Friday, July 16, 2010

[2010/07/16]日経平均の今後の見通し

[市況]
15日の、NYDowとNASDAQは小幅下落しました。16日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きました。前場に30円安まで下げ幅を縮めた後は、売り直される展開となりました。後場も一段安となり、最終的に270円安で終わりました。日経平均は277円安で引け、出来高は17.3と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、90株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡がりました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
15日の米国市場では、7月のニューヨーク連銀景気指数やフィラデルフィア連銀景気指数が市場予想を下回って低下したことや、6月の卸売物価指数が3ヶ月連続で下落するなど、米景気減速を示す経済指標を嫌気し、金融や素材など景気敏感株を中心に売りが先行しましたが、米証券取引委員会とゴールドマン・サックスの和解報道などを背景に午後に金融株が買い戻され、相場全体も下げ幅を縮めました。
16日の日本市場では、朝方は円高進行を受け、輸出関連銘柄を中心に売りが先行しました。売り一巡後は下げ渋る場面もみられましたが、前場中ごろには、円高が進み、日経平均株価は下げ幅を拡大させました。後場に入ると、86円台まで円高が加速し、三連休を控えたポジション調整に加え、先物に仕掛け的な売りが出て、取引時間中では7月7日以来となる9300円台へ突入する場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線を下回りました。短期トレンドは青信号から赤信号に変りました。総合乖離率は-18.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-8.0%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在り、25日線、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は2.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.11ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテルは市場の予想以上でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月の景気指標はまちまちで、6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月13日 0.5259% → 07月14日 0.5256% → 07月15日 0.5247%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は15日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.16ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.3%となり、日経平均は220円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-240円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、米国市場より一段と弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、7月のミシガン大学消費者信頼感指数やGE、バンク・オブ・アメリカの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない環境に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。ドル/ユーロでは半値戻しを達成しました。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。今日の日経平均は米景気減速を示す経済指標、円高、アジア市場安を嫌気し、大きく下げました。ただ、米国市場自体はさほど崩れていないことから、日本市場は100円~150円程度下げ過ぎの面があります。今夜の米国市場の下落を先取りした面もありそうです。引き続き、米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算次第と思われますが、下振れリスクが高そうです。


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Thursday, July 15, 2010

[2010/07/15]日経平均の今後の見通し

[市況]
14日の、NYDowとNASDAQは小幅上昇しました。15日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場に130円安まで売られた後、後場寄りに60円安まで戻す場面もありましたが、引けにかけて売り直され、最終的に120円安で終わりました。日経平均は109円安で引け、出来高は15.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
14日の米国市場では、インテルの4-6月期決算は売上高が過去最高となり、HPなどハイテク株を中心に、業績期待を背景とした買いが優勢となりました。ただ、6月の小売売上高が前月比で市場予想以上に減少したことや、FRBが2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正したことなどで、米景気の先行き不透明感を意識した売りも出て、主な株価指数は安くなる場面もありました。
15日の日本市場では、インテルの好決算を受けても、米国市場の上げが小幅にとどまったことを受け、朝方は失望売りが先行しました。下げ幅は一時120円を超える場面があったものの、9700円を割り込む水準では下げ渋りました。一連の中国経済指標が総じて市場予想通りであったほか、上海市場に新規上場した中国農業銀行の初値が公開価格を上回ったことを受け、後場は安心感から下げ幅を縮小させる場面がありましたが、大引けにかけては円高推移が重しとなり、再びこの日の安値圏へ売り直されました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-10.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-5.3%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.04ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテルは市場の予想以上でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月の景気指標はまちまちで、6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256% → 07月13日 0.5259% → 07月14日 0.5256%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は14日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.21ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.12、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +40の間で推移しています。日本市場は、再び米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、6月の鉱工業生産やJPモルガン・チェース、グーグル、AMDの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。日経平均の今日の動きを見ると、昨日の日経平均は上げ過ぎとの評価だったようです。次の節目は6月24日の窓埋めとなる9894円ですが、引き続き、米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算次第と思われます。


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Wednesday, July 14, 2010

[2010/07/14]日経平均の今後の見通し

[市況]
13日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。14日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付きました。前場に280円高まで買われた後は高値圏での揉み合いとなりました。後場も揉み合いが続き、最終的に260円高で終わりました。日経平均は258円高で引け、出来高は23.0億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1180万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
13日の米国市場では、ムーディーズがポルトガルの格付けを引き下げましたが、ポルトガルの株式市場は反応せず、欧州の財政不安はほぼ織り込んだとの見方が買い安心感につながりました。前日に大手アルコアが発表した4-6月期決算が予想を上回り、米企業の業績改善への期待が強まったことや、ドルが対ユーロで売られ、ドル建てで取引される原油など商品相場が上昇し、素材やエネルギー株が買われたことなどが相場を押し上げ要因となりました。
14日の日本市場では、インテルの4-6月期決算と7-9月期売上高見通しがともに市場予想を上回る内容となり、企業決算への期待感が高まりました。円安推移も重なり、輸出関連株を中心に朝方から買いが優勢となりました。前引けにかけて9800円台を回復すると、利益確定売り圧力が強まりましたが、アジア市場が総じて堅調に推移したことも買い安心感を広げ、大引けにかけて高値圏を維持しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-7.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-4.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.04ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、アルコア、インテルの4月-6月期決算発表は予想以上でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことや不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256% → 07月13日 0.5259%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は13日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.30ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.9、PBRが1.14、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上にも上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均は20円の割安で、割安幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +130の間で推移しています。日本市場の、ここ2日の米国市場より弱い動きは解消されました。今夜の米国市場は、6月の鉱工業生産やJPモルガン・チェース、グーグル、AMDの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面がありますが、主要企業の4-6月期決算内容に対する期待で25日線を大きく抜いてきました。この動きに連動し、日経平均も25日線を大きく抜きました。政局混迷懸念は2日で解消されたようです。次は6月24日の窓埋めとなる9894円を目指す動きとなりそうですが、引き続き、米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算次第と思われます。


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Monday, July 12, 2010

[2010/07/13]日経平均の今後の見通し

[市況]
12日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。13日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付きました。前場に80円高まで買われた後は、後場初めにかけて60円安まで売られる展開となりました。その後は安値圏で方向感に乏しい動きとなり、最終的に20円安で終わりました。日経平均は10円安で引け、出来高は18.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
12日の米国市場では、前週にNYDowは大きく上昇したうえ、同日夕にアルコアの決算発表を控えていたため、積極的な買いは手控えられました。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことで、原材料の輸入が減速しているとの見方から素材関連株が下落し、NYDowが小安く推移する場面もありました。一方、「クラウドコンピューティング」で富士通などと提携すると発表したマイクロソフトや、アナリストが投資判断を引き上げた半導体のサンディスクなどハイテク株が上昇し、相場を支えました。
13日の日本市場では、米国市場高や、アルコアの市場予想を上回る4-6月期決算を好感して買いが先行しました。ただ、9600円超水準では引き続き上値の重さが確認され、前引けにかけては上げ幅が縮小しました。後場に入ると、上海市場の軟調推移と円高推移が重しとなって下げに転じ、9500円へ急接近する場面もありました。その後は、インテルの4-6月期決算を見極めたいとのムードから、大引けにかけては膠着感を強めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-15.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.03ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、アルコアの4月-6月期決算発表はまずまずでした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことや不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は12日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.11ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅がやや拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +270の間で推移しています。日本市場は、ここ2日は米国市場より弱い動きになっています。今夜の米国市場は、5月の貿易収支やインテルの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表と主要企業の4-6月期決算の発表がより注目されそうです。日経平均は売り方の買い戻し中心のリバウンドで25日線まで戻してきましが、政局混迷懸念が弱気材料となり伸び悩んでいます。暫くは米国市場より、弱含みに推移しそうです。


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[2010/07/12]日経平均の今後の見通し

[市況]
9日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。12日の日経平均先物は、前日比40円安で寄り付きました。前場は60円高まで買い戻される場面がありました。後場は前場の高値を抜けず、徐々に売り直される展開となり、最終的に40円高で終わりました。日経平均は37円安で引け、出来高は15.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、60万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
9日の米国市場では、4-6月期の米企業の業績回復期待から、ひとまず買い優勢となりました。アルコアやキャタピラーが上昇し、ビザ、アメックスやJPモルガン・チェースなど金融株が堅調に推移しました。
12日の日本市場では、参議院選で与党が過半数割れとなったことを受け、朝方は政局混迷を懸念した売りが優勢となりました。ただ、その後は円安基調を背景に上げに転じ、上げ幅を一時50円近くに広げる場面がありました。ただ、9600円超水準の戻り売り圧力は強く、上値の重さが確認されると、後場中ごろには再び下げに転じました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-15.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.7%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.0ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント拡がりました。。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.05ポイント割高となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の4月-6月期決算発表に対しては、期待感が出てきました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月06日 0.5311% → 07月07日 0.5299% → 07月08日 0.5275%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は9日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.04ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均の上昇率は、先週末の米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均は110円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-130円 ~ +330の間で推移しています。日本市場は、ここ1ヶ月の米国市場より強い動きは止まり、逆に弱い動きに転換しました。今夜の米国市場は、アルコアの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表と主要企業の4-6月期決算の発表がより注目されそうです。日経平均は売り方の買い戻し中心のリバウンドで25日線まで戻してきましが、政局混迷懸念が弱気材料となり一服しました。暫くは米国市場より、弱含みに推移しそうです。


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Sunday, July 11, 2010

[2010/07/11]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、悪材料出尽くし感と4-6月期決算期待でリバウンドしました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.1ポイント割高となっています。日本市場は3月期決算発表が進み、収益力は回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.6とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.0と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場はリバウンドし、25日線を回復しました。今週は、急な戻りに対する警戒感から一服も考えられます。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.7%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.9%近辺で推移し、為替は87から88円台の動きでした。今週は、87から89円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤6月5週の外人は売り越しでした。7月1週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週後半は①③⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、3.5ポイント割安となり、先週比0.5ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-6.2%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。総合乖離率は-14.2%となりマイナス幅が縮小しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線の下に在り、9日線の上に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には青信号"で中期的には"赤信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
今週の米国市場は、欧州の財政問題の他、6月の鉱工業生産、7月のミシガン大学消費者信頼感指数などが株価に影響を与えそうです。日米共に、株価は戻り歩調ですが、下降トレンドは続いています。株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっています。日経平均は、ドバイ・ショック時につけた昨年11月27日の安値9076円をかろうじて下回わらずにリバウンドしましたので、過度な警戒感は後退しました。今週も戻り歩調が継続すると思われますが、ここからは、日米共に一目均衡表の雲に跳ね返されるか否かが焦点となりそうです。


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Friday, July 09, 2010

[2010/07/09]日経平均の今後の見通し

[市況]
8日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。9日の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。前場は寄り後に50円高を付けた後は30円安まで売られる展開でしたが、後場の終盤に70円高まで戻しました。引け際に売られ、最終的に40円高で終わりました。日経平均は49円高で引け、出来高は16.7億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、240万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
8日の米国市場では、ECBが政策金利の据え置きを決めたことで、欧州株式相場が上昇したことや、週間の新規失業保険申請件数が454,000件と、前週に比べ21,000件減少し、市場予想より少なかったことで、6月の雇用統計をきっかけに広がっていた労働市場の回復が鈍化することへの警戒感が後退したことなどで、相場を押し上げました。6月の小売の既存店売上高は、全体では予想並みの伸びにとどまったものの、予想以上に伸びた一部の銘柄は買われました。
9日の日本市場では、米国市場高を好感した買いが優勢となり、朝方に9600円台を回復しました。ただ、前日引け後に業績見通しを下方修正したファストリテーリングや、巨額増資計画を発表した国際帝石に売りが出たことが嫌気されました。また、与党劣勢とみられる参院選を控えていることも買い手控え要因となり、前場中ごろには一時下げに転じる場面がありました。ただ、後場はやや円安方向へ振れたことを支えに持ち直し、上げ幅を70円超へ広げる場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線の上に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-14.2%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-6.2%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線の上に在り、25日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は変化ありません。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.3ポイント割高となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の4月-6月期決算発表に対しては、期待感が出てきました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月06日 0.5311% → 07月07日 0.5299% → 07月08日 0.5275%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は8日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.97ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.12、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均の上昇率は、米国市場の上昇率には及びませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+0.1%となり、日経平均は10円の割高で、プラス幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-60円 ~ +330の間で推移しています。日本市場は、一部銘柄の下落で米国市場より伸び悩み、米国市場より強い動きは止まりました。今夜の米国市場は、5月の卸売在庫の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日・米市場共、売り方の買い戻し中心のリバウンドで25日線まで戻してきました。ここからの、上昇には新たな材料が必要と思われます。好材料が出ないと、そろそろ、一服しそうな気配です。来週は米国の4-6期決算発表がありますので、影響しそうです


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Thursday, July 08, 2010

[2010/07/08]日経平均の今後の見通し

[市況]
7日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。8日の日経平均先物は、前日比230円高で寄り付きました。その後は、前場、後場ともに上下60円幅の狭いレンジの推移となり、最終的に250円高で終わりました。日経平均は256円高で引け、出来高は16.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、600万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
7日の米国市場では、金融サービス大手ステート・ストリートが発表した業績見通しを受け、来週以降に相次ぐ大手金融機関の4-6月期決算への期待が高まりました。金融株が軒並み上昇し、相場をけん引しました。欧州銀行監督委員会がストレステストの具体的な実施要領を発表したことが投資家心理を改善させたとの見方もありました。ユーロが対ドルで上昇したことも金融市場の落ち着きを連想させ、好材料となりました。
8日の日本市場では、米国市場の大幅上昇を背景に、朝方から全面高の展開となりました。寄り後に9500円台を回復しましたが、5月機械受注統計が市場予想を大幅に下回ったこともあり、その後は上値の重い展開となりました。後場は円高一服などを背景に、先物への買い戻しが断続的に入り、上げ幅を260円超へ広げる場面もありましたが、売買高は低水準にとどまり、高値圏での膠着状態からは抜け切れませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-16.0%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-6.9%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線を上回りました。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.5ポイント割高となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の4月-6月期決算発表に対しては、期待感が出てきました。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月05日 0.5313% → 07月06日 0.5311% → 07月07日 0.5299%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は7日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.90ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.3%となり、日経平均は120円の割高で、プラス幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、+20円 ~ +330の間で推移しています。日本市場は、円安傾向の割には米国市場より伸び悩みましたが、米国市場より強い動きが続いています。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数や6月のチェーンストア売上高の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日・米市場共、下げ過ぎを示すテクニカル指標もあり、今日は大きくリバウンドしました。暫くは、リバウンドが続くと思われますが、引き続き、戻りの勢いに注目する必要がありそうです。


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Wednesday, July 07, 2010

[2010/07/07]日経平均の今後の見通し

[市況]
6日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。7日の日経平均先物は、前日比50円安で寄り付きました。前場は20円安まで下げ幅を縮めた後は徐々に売られました。後場は140円安まで売られましたが、引けにかけて戻し、最終的に60円安で終わりました。日経平均は58円安で引け、出来高は16.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、200万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態ですがボトムアウト感があります。
6日の米国市場では、上海市場の上昇に加え、オーストラリア準備銀行が示した景気認識がそれほど慎重ではなかったことで、NYDowは高く始まり、一時約170ドル高まで上げ幅を広げました。午前中ごろに発表された6月の米ISM非製造業景況感指数は市場予想以上に低下し、発表直後の反応は限られたものの、買い一巡後は米景気の根強い先行き不透明感から伸び悩み、下げる場面もありました。
7日の日本市場では、米国市場が想定以上に伸び悩んだほか、円高警戒感も加わり、朝方から売りが先行しました。オプション7月物のSQ算出を週末に控え、指数先物に売りが出たとの観測も買い手控え要因につながり、後場に入ると下げ幅は一時120円へ迫る場面もありましたが、大引けにかけてはやや下げ渋る展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-24.0%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.3ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.5ポイント割高となりました。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月02日 0.5336% → 07月05日 0.5313% → 07月06日 0.5311%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は6日、変らずでした。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.09、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.5%となり、日経平均は230円の割高で、プラス幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +330の間で推移しています。日本市場は、米国市場の伸び悩みで下げましたが、為替の落ち着きもあり、米国市場より強い動きが続いています。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日・米市場共、下げ過ぎを示すテクニカル指標もあり、リバウンドしましたが、弱さが目立ちます。暫くは、リバウンドが続くと思われますが、戻りの勢いに注目する必要がありそうです。


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Tuesday, July 06, 2010

[2010/07/06]日経平均の今後の見通し

[市況]
5日の、NYDowとNASDAQは休場でした。6日の日経平均先物は、前日比120円安で寄り付きました。前場は180円安まで売られた後は、徐々に戻す展開となりました、後場も買い優位の展開が続き、最終的に90円高で終わりました。日経平均は71円高で引け、出来高は18.6億株に増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、70万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
5日の米国市場は、独立記念日の振替休日で休場でした。
6日の日本市場では、朝方は円高を懸念した売りが優勢となりました。下げ幅は一時170円を超すなど、取引時間中の年初来安値を更新する場面もありましたが、小安く始まった上海株市場が上昇へ転じると、押し目買いが入り、急速に下げ渋りました。後場は円高の一服も好感されて上げに転じると、指数先物主導で上げ幅を一時80円超まで広げる場面もありました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-22.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-8.9%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が1.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.8ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.03ポイント割高ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月30日 0.5339% → 07月01日 0.5333% → 07月02日 0.5336% → 07月05日 0.5313%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は2日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.09、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場は休場でしたが上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.4%となり、日経平均は320円の割高で、プラス幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +330の間で推移しています。日本市場は、為替の落ち着きもあり、米国市場より強い動きが続いています。今夜の米国市場は、6月のISM非製造業景気指数の発表が注目されそうです。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日経平均は下げ過ぎを示すテクニカル指標もあり、リバウンドが継続しています。米国市場も下げ過ぎを示すテクニカル指標が目立ち始めましたので、目先は、これを意識した買いが予想されますので、日経平均の上昇も続きそうです。ただ、日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高く、昨年11月27日の安値9076円を下回るようですと、さらに、下落傾向が続く可能性が高まります。今日は9092円まで下げましが、かろうじて、下回ることは回避されました。


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Monday, July 05, 2010

[2010/07/05]日経平均の今後の見通し

[市況]
2日の、NYDowとNASDAQは下落しました。5日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付きました。前場は10円安まで売られた後は、後場の中頃にかけて70円高まで徐々に買われる展開となりました。その後は伸び悩み、最終的に50円高で終わりました。日経平均は63円高で引け、出来高は14.4億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、30万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
2日の米国市場では、6月の雇用統計で雇用者数は前月比12万5000人減と、市場予想の10万人減よりも減り、週平均の労働時間も減っており、雇用情勢や家計所得の先行きに対する懸念が強まりました。消費関連株などへの売りを誘いましたが、失業率は9.5%に低下し、市場予想の9.8%より低くなった点は好材料でした。5月の製造業受注額は市場予想を下回り、景気をけん引してきた製造業が伸び悩む可能性も意識され、景気動向に敏感株の売りにつながりました。独立記念日を含む3連休を控え、手じまい売りも出ましたが、引けにかけては下げ渋りました。
5日の日本市場では、前週末までの下落に伴う値頃感から買いが先行しました。後場に入ると、円高が一服していることも支援材料となり、一時80円近く上昇する場面がありましたが、その後は新たな手掛かり材料も乏しく、米国市場の休場を控え、大引けにかけては次第に膠着感が強まりました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-25.0%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.01ポイント割安ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月30日 0.5339% → 07月01日 0.5333% → 07月02日 0.5336%と落ち着いています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は2日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.08、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.5%となり、日経平均は230円の割高で、プラス幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、為替の落ち着きもあり、米国市場より強い動きとなりました。今夜の米国市場は、6休場です。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表がより注目されそうです。日経平均は下げ過ぎを示すテクニカル指標もあり、反発しました。米国市場も下げ過ぎを示すテクニカル指標が目立ち始めましたので、目先は、これを意識した買いが予想されますので、日経平均の上昇も続きそうです。ただ、日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高く、昨年11月27日の安値9070円を下回るようですと、さらに、下落傾向が続く可能性が高まります。


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Sunday, July 04, 2010

[2010/07/04]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、経済指標の悪化で下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.2ポイント割安となっています。日本市場は3月期決算発表が進み、収益力は回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.2とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.1と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は下落し、25日線と200日線を回復できず、下回ったままです。今週は、25日線との乖離率が拡大していますので、リバウンドも考えられます。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.7%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は2.0%近辺で推移し、為替は89から86円台の動きでした。今週は、86から89円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤6月4週の外人は売り越しでした。7月1週は売り越しだった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週後半は①③⑤が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、3.0ポイント割安となり、先週比0.9ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-10.3%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-27.3%となりマイナス幅が拡大しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在り、一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には赤信号"で中期的にも"赤信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
今週の米国市場は、欧州の財政問題の他、6月ISM非製造業景気指数、新規失業保険申請件数、6月のチェーンストア売上高、などが株価に影響を与えそうです。日米共に、株価低迷が長引いており、株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は落ち着きつつあり、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっているようです。一方、テクニカルには目先の下げ過ぎを示す指標が出始めており、リバウンドは近そうですが、日経平均で特に重要な注目ポイントは、ドバイ・ショック時につけた昨年11月27日の安値9076円を下回るか否かです。ハッキリ下回れば中期下降トレンド入りの可能性がさらに高まります。


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Friday, July 02, 2010

[2010/07/02]日経平均の今後の見通し

[市況]
1日の、NYDowとNASDAQは下落しました。2日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付きました。前場中頃にかけて30円安まで売られた後、後場の初めに70円高まで買われる場面もありました。その後は方向感に乏しい展開となり、最終的に30円高で終わりました。日経平均は12円高で引け、出来高は15.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、870万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が若干縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
1日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が市場予想以上の増加となったことや、5月の仮契約住宅販売指数が前月比30%減と市場予想の13%低下以上に悪化したこと、さらに、6月のISM製造業景況感指数が56.2と3.5ポイント低下するなど、米景気の回復が足踏みしているとの見方が売りを誘い、NYDowは一時150ドルあまり下落しました。一方、スペインの国債入札が無難な結果となり、欧州の財政に対する警戒感がやや後退したこともあり、安値圏では値ごろ感からの買いが入り下げ渋って終了しました。
2日の日本市場では、朝方は値頃感から買い先行で始まりましたが、対ユーロで円高が一服する半面、対ドルでは円高懸念が強まり、直ぐに下げに転じ、昨日の安値を試す展開もありました。その後、ユーロ高から後場寄り直後には一時70円近くの上昇へ転じる場面もみられましたが、米6月雇用統計の発表を控えた週末要因もあり、大引けにかけては前日終値を挟んで方向感を欠く展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-27.3%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-10.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.4ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.01ポイント割安ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。5月の失業率は9.7%と減少したものの、雇用者数が43万人増と事前予想の51万人増より少なくなり失望売りが出ました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月29日 0.5330% → 06月30日 0.5339% → 07月01日 0.5333%と落ち着いています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は1日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.78ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.09、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)+0.9%となり、日経平均は80円の割高で、プラス幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、ユーロ高推移もあり、米国市場より強い動きとなりました。今夜の米国市場は、6月の雇用統計が注目されそうです。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標や週末の雇用統計の発表がより注目されそうです。日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高まりました。出来高は低水準で、大底を感じることは出来ませんが、上海市場が長い下髭を付けて上昇した点や25日線乖離率が5.5%、サイコロジカルライン25%、日足が4空となったことなど、目先の底が近いことを示しています。今夜の雇用時計が予想以上に悪化しても、株価が織り込んだ後は、悪材料出尽くしで反発する可能性が高そうです。


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Thursday, July 01, 2010

[2010/07/01]日経平均の今後の見通し

[市況]
30日の、NYDowとNASDAQは下落しました。1日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場から売りが優勢となり、後場寄り後に220円安まで売られた後は徐々に値を戻す展開となりました。最終的に180円安で終わりました。日経平均は191円安で引け、出来高は17.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、590万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が若干縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
30日の米国市場では、ECBが実施した3ヶ月物の資金供給オペで金融機関の応札額が市場予想を下回り、ECBに頼らなくても欧州金融機関が資金調達できているとの安心感が広がり、欧州株式相場が堅調に推移したことや、6月のシカゴ購買部協会景気指数が予想ほど低下しなかったため、株価指数は小高く推移しましたが、ADP全米雇用リポートで、民間の雇用者数が市場予想ほど増えなかったことで、週末発表の6月の雇用統計への悲観論が出で株価指数の上値を抑えました。
1の日本市場では、米国市場安と円高進行を受けて、朝方から売りが優勢となりました。日銀短観で、大企業製造業の業況判断指数が+1と、08年6月調査以来のプラス転換を達成したものの、買い手掛かり材料とはなりませんでした。一方、中国6月製造業購買担当者景気指数が2ヶ月連続で悪化すると、世界景気の後退懸念から、後場にかけて下げ幅を230円超へ拡大させる場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-28.1%とマイナス幅が拡大しました。200日線との乖離率は-10.5%とマイナス幅は拡大しました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、9日線、25日線、200日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.0ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.13ポイント割安ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高、5月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。5月の失業率は9.7%と減少したものの、雇用者数が43万人増と事前予想の51万人増より少なくなり失望売りが出ました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月25日 0.5347% → 06月28日 0.5334% → 06月29日 0.5330% → 06月30日 0.5339%と落ち着いています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は30日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.77ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.07、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)+0.6%となり、日経平均は50円の割高で、プラス幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、+10円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円高推移もあり、米国市場より下げました。今夜の米国市場は、6月のISM製造業景気指数が注目されそうです。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感も出てきたようですが、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標や週末の雇用統計の発表がより注目されそうです。日経平均は年初来安値を更新しましたので、中期的には下落傾向が続く可能性が高まりました。出来高は低水準で、大底を感じることは出来ませんが、25日線乖離率が5.8%、サイコロジカルライン25%、日足が4空となったことなど、下げ過ぎを示す指標が出てきましたので、目先の底は近そうです。


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