Thursday, July 15, 2010

[2010/07/15]日経平均の今後の見通し

[市況]
14日の、NYDowとNASDAQは小幅上昇しました。15日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場に130円安まで売られた後、後場寄りに60円安まで戻す場面もありましたが、引けにかけて売り直され、最終的に120円安で終わりました。日経平均は109円安で引け、出来高は15.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、690万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
14日の米国市場では、インテルの4-6月期決算は売上高が過去最高となり、HPなどハイテク株を中心に、業績期待を背景とした買いが優勢となりました。ただ、6月の小売売上高が前月比で市場予想以上に減少したことや、FRBが2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正したことなどで、米景気の先行き不透明感を意識した売りも出て、主な株価指数は安くなる場面もありました。
15日の日本市場では、インテルの好決算を受けても、米国市場の上げが小幅にとどまったことを受け、朝方は失望売りが先行しました。下げ幅は一時120円を超える場面があったものの、9700円を割り込む水準では下げ渋りました。一連の中国経済指標が総じて市場予想通りであったほか、上海市場に新規上場した中国農業銀行の初値が公開価格を上回ったことを受け、後場は安心感から下げ幅を縮小させる場面がありましたが、大引けにかけては円高推移が重しとなり、再びこの日の安値圏へ売り直されました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-10.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-5.3%とマイナス拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.04ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテルは市場の予想以上でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月の景気指標はまちまちで、6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256% → 07月13日 0.5259% → 07月14日 0.5256%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は14日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.21ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.6、PBRが1.12、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅が拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +40の間で推移しています。日本市場は、再び米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、6月の鉱工業生産やJPモルガン・チェース、グーグル、AMDの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算期待との間で綱引きとなっています。日経平均の今日の動きを見ると、昨日の日経平均は上げ過ぎとの評価だったようです。次の節目は6月24日の窓埋めとなる9894円ですが、引き続き、米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算次第と思われます。


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