Wednesday, July 14, 2010

[2010/07/14]日経平均の今後の見通し

[市況]
13日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。14日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付きました。前場に280円高まで買われた後は高値圏での揉み合いとなりました。後場も揉み合いが続き、最終的に260円高で終わりました。日経平均は258円高で引け、出来高は23.0億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1180万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
13日の米国市場では、ムーディーズがポルトガルの格付けを引き下げましたが、ポルトガルの株式市場は反応せず、欧州の財政不安はほぼ織り込んだとの見方が買い安心感につながりました。前日に大手アルコアが発表した4-6月期決算が予想を上回り、米企業の業績改善への期待が強まったことや、ドルが対ユーロで売られ、ドル建てで取引される原油など商品相場が上昇し、素材やエネルギー株が買われたことなどが相場を押し上げ要因となりました。
14日の日本市場では、インテルの4-6月期決算と7-9月期売上高見通しがともに市場予想を上回る内容となり、企業決算への期待感が高まりました。円安推移も重なり、輸出関連株を中心に朝方から買いが優勢となりました。前引けにかけて9800円台を回復すると、利益確定売り圧力が強まりましたが、アジア市場が総じて堅調に推移したことも買い安心感を広げ、大引けにかけて高値圏を維持しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-7.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-4.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線の下に在りますが、9日線、25日線の上に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。中期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.04ポイント割安となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、アルコア、インテルの4月-6月期決算発表は予想以上でした。経済指標では、5月の耐久財受注、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、6月の消費者信頼感指数、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の小売売上高は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+3.8%で予想を上回りました。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことや不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月08日 0.5275% → 07月09日 0.5268% → 07月12日 0.5256% → 07月13日 0.5259%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は13日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.30ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.9、PBRが1.14、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上にも上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均は20円の割安で、割安幅が縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円 ~ +130の間で推移しています。日本市場の、ここ2日の米国市場より弱い動きは解消されました。今夜の米国市場は、6月の鉱工業生産やJPモルガン・チェース、グーグル、AMDの4-6月期決算の発表が注目されそうです。欧州ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、G20以降、為替市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、ストレステストの結果発表を控え、LIBORも落ち着いていますので、金融不安に関しては安心感が出てきたようです。しかし、米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面がありますが、主要企業の4-6月期決算内容に対する期待で25日線を大きく抜いてきました。この動きに連動し、日経平均も25日線を大きく抜きました。政局混迷懸念は2日で解消されたようです。次は6月24日の窓埋めとなる9894円を目指す動きとなりそうですが、引き続き、米経済指標の内容と米国主要企業の4-6月期決算次第と思われます。


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