Thursday, June 24, 2010

[2010/06/24]日経平均の今後の見通し

[市況]
23日の、NYDowは上昇し、NASDAQは下落しました。24日の日経平均先物は、前日比同値で寄り付きました。前場は買いが優勢な展開でした。後場も一段高となり、一時110円高となる場面が有りました。しかし、引けにかけて売られ、最終的に10円安で終わりました。日経平均は4円高で引け、出来高は15.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、40万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を拡げました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
23日の米国市場では、5月の新築住宅販売件数は30万戸と前月比32.7%の大幅減となりました。水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となったことで、住宅市場の回復の遅れが嫌気され、NYDowは前日比で60ドル以上下げる場面がありました。一方、FRBはFOMC後の声明で、欧州の信用不安などを背景に、金融環境の変化による景気回復の勢いの弱さをにじませました。これによるドル売りが好感されNYDowは若干の上げに転じました。
24日の日本市場では、円高進行を受け、朝方は売りが先行しました。しかし、値頃感に伴う押し目買いも入って下げ渋ると、前引けにかけて上げに転じました。後場は上海市場の上昇も支援材料となり、心理的節目の1万円を回復する場面がありました。ただ、その後は利益確定売りが優勢となり、大引けにかけては上げ幅を急速に縮めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-7.4%とマイナス幅が縮小しました。200日線との乖離率は-3.6%とマイナス幅は変りませんでした。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線、9日線の下に在りますが、25日線の上に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。
NYDowは25日線の上に在りますが、200日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、25日線の上に在りますが、9日線、200日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が3.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が0.16ポイント割高ですが、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びで、米企業の1月-3月期決算発表は、概ね好調でした。経済指標では、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、6月のフィラデルフィア連銀景気指数、5月の景気先行指数、5月の小売売上高、5月のISM非製造業景況感指数は予想以下となりました。5月の失業率は9.7%と減少したものの、雇用者数が43万人増と事前予想の51万人増より少なくなり失望売りが出ました。一方、住宅関連では、4月の住宅関連指標は好調でしたが、5月の住宅着工件数が予想以下となり、5月の新築住宅販売件数の水準は過去最低で、マイナス幅は過去最大となりました。3月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は弱含みでした。5月、6月の景気指標はまちまちで、住宅関連指標は悪化しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めや、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の好決算が相次ぎ、資本不足問題は、一旦解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生み、欧州の銀行を中心に、新たな金融不安が生じています。EU各国は最大7500億ユーロの緊急融資制度の創設で合意しましたが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。さらに、英国・米国のソブリン・リスク問題も議論され始め、長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 06月18日 0.5382% → 06月21日 0.5384% → 06月22日 0.5382% → 06月23日 0.5382%と落ち着いてきましたが、高止まりしています。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でした。
シティグループの株価は23日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.89ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが17.0、PBRが1.14、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動しました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)+1.4%となり、日経平均は130円の割高で、プラス幅が拡がりりました。プレミアム値は、ここ1週間、-20円 ~ +250の間で推移しています。日本市場は、円高での割に、米国市場と比べて強い動きとなりました。今夜の米国市場は、欧州市場の動きや5月の耐久財受注や週間の新規失業保険申請件数が注目されそうです。ソブリン・リスクの根本原因である財政健全化と景気回復の両立の道筋が見えないとユーロは簡単に戻らない状況に大きな変化は見られませんが、市場はこの材料にそろそろ厭きてきた面もあるようです。さらに、LIBORの上昇も止まっていますので、安心感も出てきたようです。今後も欧州で悪材料が出れば大幅下落するリスクはありますが、その場合でも6月9日の安値9378円を下回る可能性は少なくなったようです。次の注目点は25日線(現在9788円)を下回らず、これがサポートラインとなるか否かですが、昨日のCMEでは9820円までの下げで止まりましたので、今のところサポートラインとして機能しているようです。引き続き要注目です。


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