日経平均の予想: <20090924>日経平均の今後の見通し

Thursday, September 24, 2009

<20090924>日経平均の今後の見通し

[市況]
23日のNY DowとNASDAQが下落しましたが、24日の日経平均先物は、前日比20円高で寄り付き、前場に190円高まで上げる場面がありました。後場は利食い売りにおされ、最終的に前日比120円高で終わりました。日経平均は173円高で引け、出来高は23.6億株と低水準ながら増加しました。寄り付き前の外国人は50万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては、”買い”が有利な状態です。

23日の米国市場では、FOMC後の声明で金利が据え置かれたことや、景気判断が上方修正されたことで、買いが優勢になる場面がありました。その後は原油先物など商品相場が軟調で、素材やエネルギー株が売られたこともあり、引けにかけては高値警戒感から利益確定売りが膨らみました。
24日の日本市場では、連休前の買い手控え感の反動に加え、9月中間決算の権利取り狙いの買いも優勢となりました。後場に入ると再び円高方向へ振れたほか、アジア株市場の軟調推移も重しとなり、上げ幅を縮小させて終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上に在り、25日線を上回りましたので、短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。一方、日経平均の総合乖離率は+22.9%となり、プラス幅が拡大しました。200日線との乖離率は+16.6%となり、プラス幅は拡大しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つともプラスですので、中期的トレンドは、青信号が点灯しています。ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)では200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。
NY Dowは200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、75日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドも青信号が点灯しています。
日・米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.6ポイント割安にある状態となり、テクニカル面の割安幅は縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、9月に改定されたOECDの2009年の予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が3.8ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国・中国の実体経済の見通し」、「欧米の金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめについては、米企業の4-6月決算は順調で、4-6月期の米GDPや8月の景気指数も大幅に改善しています。8月の雇用統計も改善しました。8月の小売売上高が予想以上となり、消費関連経済指標も改善の兆しが出てきました。しかし、住宅関連指数は再び減速感が出てきました。また、米国の設備投資の伸びなやみは足かせとなっています。2つめについては、ストレステストの結果発表により金融危機は短期的には遠のきましたが、不良資産が本当に減少しているか否かは時価会計基準が緩和されたこともあり、不透明です。一方、主要金融機関の4-6月期業績は概ね順調で、FRBも当面低金利政策維持の方向です。しかし、米地銀の不良債権問題はくすぶっています。9月に入り、大手金融機関の不良債権問題も蒸し返しの兆しが少し見えてきました。引き続き、金融機関の決算での不良債権に注目する必要があります。
一方、中長期的に見ると、世界景気は底打ちの気配があるものの、前年からの落ち込み幅は大きく、輸出の低迷や雇用の減少傾向は世界的に続いています。2010年まで続くと言われる商業用不動産価格の下落や個人向けローンのこげつきから、金融機関の不良債権増加懸念は払しょく出来ず、個人消費や企業の資金調達への悪影響を与え続けます。新型インフルエンザの蔓延による欧米やアジア経済の停滞懸念もあります。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は23日、下落しました。(1月高値7.59ドルと3月安値1.02ドルに対し、現在4.52ドル)61.8%戻しを達成後下落しています。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、予想PERは41.5となりました。PBRは1.33となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、ここ4日分NY Dowの上昇率以上に上げました。結果、NY Dowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は*0.5%(50円の割高)となっており、日経平均のプレミアムはプラス転換しました。プレミアム値は、ここ1週間は、-260円~-+120円の間で推移しています。日経平均は、NY Dowの動きに対して上振する動きとなりました。
米市場の短期トレンドは青信号が続いていますが、日本市場も青信号となりました。今日はドル・ベースの日経平均が、NY Dowにほぼ連動する形に戻りました。円ベースでの日経平均でも100円程度割安まで戻しました。今夜の米国市場では8月の中古住宅販売が注目されそうです。日本市場は、連休中に何事もなかったことで、米国市場の堅調な展開を急速にキャッチアップする動きとなりましたので、目先は反動で、米国市場より下振れする動きとなりそうです。


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