日経平均の予想: <20070804>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

Saturday, August 04, 2007

<20070804>日経平均の来週の動きと中期的投資スタンス

OECDのGDP伸率予測値が改定され、GDP差考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は直近では+1.8ポイントとなり、日本市場に割安感が有りますが先週に比べ割安感は縮小しています。一方、決算発表も終了し今期予想増益率は東証1部平均+16.5%、日経225採用銘柄平均+5.8%と増益基調ながら先週に比べ減少傾向にあります。米国S&P平均は+8.2%よりは劣るもののほぼ同水準となっています。
今後も、さらに日経平均が上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2007年GDP予測値(現在2.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①週末の米国市場はサブプライム問題による信用収縮懸念から大きく下落しています。まだ、200日移動平均線はかろうじて割っていませんが、さらに長引く可能性も否定できません。
②日本は、来週も四半期の業績発表があり、個別銘柄は業績に一喜一憂する相場となると思われます。
③日米共に資金が株から債権への動きが有り、長期金利は低下していますが、金利差(3.0%)は縮小し、円高ぎみで推移しています。
④OECDによる日本の今年のGDP伸び率予測値が2.0%から2.4%に上方修正され、米国は2.4%から2.1%に下方修正され、日本市場の割安感は増しています。
⑤直近の外人の寄り付き前動向は10日連続売り越しです。7月第4週の外人は12週ぶりに大きく売り越しとなりました。
5つのポイントのうち先週は①、③と⑤が弱気材料でした。今週も先週末のCMEの日経先物が16680で引けていますので、週初は大きく下げて始まることは確実です。米国市場が200日移動平均を割らずに下げ止まるかどうかに注目する必要が有りそうです。
日本市場はテクニカル面では、直近株価は一目均衡表では雲の下に抜け、200日移動平均線乖離率も-1.8%とマイナスになり、総合乖離率は-11.1%とマイナス幅が拡大していますので、中期上昇トレンドは"赤信号"が点灯しています。1ヶ月程度で改善しない限り、中期投資スタンスは"売り"となります。
今後は四半期業績発表と、インフレ懸念とサブプライム問題の行方に伴う①の米国市場の展開、②の業績発表結果がキー・ポイントと思われますが、当面は、先週末の米国市場の下落もあり、今週も大きく下落して始まりそうです。
今週の投資スタンスは3/5の安値16530円を割れば売り、200日移動平均線を下から上に抜け陽線で終れば買いが良いように思います。