日経平均の予想: [2026/05/21]今後の日経平均の見通し

Thursday, May 21, 2026

[2026/05/21]今後の日経平均の見通し

[市況]

520日、NYDowNASDAQは上昇しました。521日の日経平均先物は、前日比1490円高で寄り付くと、午前中は1430円高から2300円高と上昇幅を拡げ、午後は2380円高から1840円高と上昇幅を縮めて、結局、1840円高で取引を終えました。日経平均の終値は1879円高の61684円で、出来高は25.05億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を4日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強い状態です。

 

520日の米国市場では、長期金利の上昇一服が投資家心理を上向かせ、株買いにつながりました。トランプ米大統領がイランとの交渉について「最終段階にある」と述べたことや、複数の石油タンカーがホルムズ海峡を通過したとの報道を受けて原油価格が下落し、インフレへの警戒感が後退しました。また、エヌビディアの決算への期待が、半導体株を押し上げました。NYDowは反発し、NASDAQ4営業日ぶりに反発しました。

521日の日本市場では、前日の米ハイテク株高やエヌビディアの好決算を受けてAI・半導体関連株に買いが集まり、相場全体を押し上げました。わけてもソフトバンクグループはストップ高まで上昇し、1銘柄で日経平均を800円ほど押し上げました。韓国のKOSPIをはじめ、アジアの株価指数が総じて上昇したことも追い風となりました。日経平均は6営業日ぶりに大幅に反発しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線の下にありますが、25日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変わりました。

総合乖離率は+32.1%とプラス幅を拡げ、200日線との乖離率も+21.0%とプラス幅を拡げました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドには青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線の下にありますが、200日線の上にあり、25日線を上回りました。

 

NYDowは、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、25日線と200日線の上にあり、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、+7.2ポイントとプラス幅を拡げ、日平均が4440円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+16.0ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均9870円ほど割高であることを示しています

 

日経VI27.98と前日より低下し、VIX17.43と前日より低下しました。日経VIは、投資家が不安を強めているとされる目安の20を大きく上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-2.87、米国+0.09と日本が2.96ポイント割安ですが、OECD2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より1.46ポイント(日経平均換算で21610円)割安となっています。

 

市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率2.0増で、市場予想の2.2%増を下回りました。また、1012月期の米企業の決算は、概ね好調でした。

 

米国の経済指標は:

3月の製造業受注、3月の耐久財受注、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、4月の小売売上高は市場予想に一致しました。一方、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月のISM非製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のISM製造業景況指数、3月の鉱工業生産指数、3月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比11.5万人増で、市場予想の5.5万人増を上回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.3%から横ばいでした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという点では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標は:

5月の住宅市場指数、3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。また、3月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想と一致しました。一方、4月の中古住宅販売件数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+0.9%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は42負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという点では弱気材料です。

 

欧米日の金融政策は:

FRBは、4月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、追加利下げには慎重な姿勢が示唆されました。ECBは、4月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、4月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きましたが、展望リポートはタカ派的と読み取れる内容でした。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER17.78PBR1.87となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE10.5%となり、これは3か月前より1.5ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+8.5%で、こちらは3か月前より7.8ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの上昇と歩調を合わせて上げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.1%となり、日経平均の割安幅は1120円から70円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1120円~+670円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.88ポイントから1.85ポイントに縮小しました。ドル円相場は円安水準でもみあいました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均も同様に、短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。

 

521日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数、4月の住宅着工件数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数のほか、ウォルマート、ディア、ラルフ・ローレン、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢と原油価格、長期金利も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲を上ぶれしました。上値は想定ラインを1250円ほど上回り、下値は想定ラインを1640円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ+500円(現在62540円近辺)が上値の目安に、25日線+200円(現在60490円近辺)が下値の目安となります。

 

日経平均は6営業日ぶりに大幅に反発し、25日線を上回りましたが、米国とイランの停戦交渉の不透明感は拭えず、憶測に振り回される相場となる可能性が高そうです。



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