日経平均の予想: <20090527>日経平均の今後の見通し

Wednesday, May 27, 2009

<20090527>日経平均の今後の見通し

[市況]
26日の、NYDowと、NASDAQが大幅上昇したことを受けて、27日の日経平均先物は、前日比120円高で寄り付きました。前場に160円高まで買われましたが、後場は80円高まで引き戻される場面もありました。最終的に90円高で終わりました。日経平均は127円高で引け、寄り付き前の外国人は440万株の買い越しで、出来高は21.7億株と増加しました。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、買いが有利な状態です。

26日の米国市場は、住宅価格指数の低下が続いたことで、朝方は安く始まりましたが、5月の消費者信頼感指数が54.9と、市場予想の43を上回り、8カ月ぶりの高水準となったことを手掛かりに小売株を中心に買いが優勢となりました。
27日の日本市場では、米市場の大幅高と4月の貿易統計が大方の市場予想に反して貿易黒字だったことで日経平均は上昇して始まり、終値での年初来高値の9451円を上回る場面もありましたが、9500円の節目が意識され、朝高後は上値の重い展開となりました。GMの債務削減交渉で債権者側の回答期限を迎え、合意には至らなかったとの報道が様子見ムードを誘った面もあったようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、75日線、25日線、9日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点灯しています。一方、日経平均の総合乖離率は+17.6%とプラス幅が拡大し、200日線との乖離率は+0.7%とプラス転換しました。一目均衡表では雲の上に在ります。3つの要素中、3つともプラスとなりましたので、中期的トレンドは、黄信号から青信号に変わりました。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が0.8ポイント下にある状態となり、日本市場は割安となりました。
NYDowは75日線、25日線の上に在り、9日線を上回りました。200日線は下回っています。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、75日線、一目均衡の雲の上に在り、9日線、25日線、200日線を上回わりました。米国市場の短期トレンドは黄信号から青信号に変わりました。中期トレンドは引き続き黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECDの2009年の実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、改善傾向にはあるものの、現在は日本市場が4.0イント割高となっています。
市場は現在、「GM救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMのタイムリミットが6月1日になり、債権者が債務削減策の提案を拒否したと報じられました。米国市場の動きに注目です。2つめについては、米国の雇用状況は高止まりながら底打ちの兆しが多少出てきました。一方、住宅関連指標は好悪混在していますが、消費者信頼感指数が予想を上回り好材料視されています。3つめについては、ストレステストの結果発表であく抜け感が一旦は出たものの、さらなる買い材料は乏しいのが現実のようです。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せておらず、輸出や雇用の減少傾向は世界的に続いています。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、一旦後退してきたものの、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、金融機関の不良債権を増加させ、損失拡大懸念をもたらし、企業や個人の資金調達への悪影響を与え続けます。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は26日、上昇しました。(3月安値1.02ドルに対し、現在3.77ドル)
一方、日経平均採用銘柄に関しては、3月決算発表中ですが、予想PERは40.3となりました。PBRは1.2となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、プレミアム値が大きかった分、米国市場の上昇率ほどは上昇しませんでした。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.5.%(220円の割高)となっており、日経平均は、プレミアム幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ1週間、+160円~+460円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は200日線、75日線、25日線、9日線、一目均衡表の雲の上に在ります。短期的にも中期的にも、青信号が点灯しています。
日・米市場とも短期的に青信号で、日本市場は中期的にも青信号となりました。日経平均は短期上昇トレンドを維持していると思われます。上値抵抗線が200日線で下値の支持線が25日線の三角持ち合いとなっていましたが、200日線を抜きましたので上離れる可能性が大ですが、5月11日の高値9504円を抜くことが前提です。しかし、新たな買いシナリオが見えてきたとは言えませんので、まだテクニカルな指標に影響されそうです。ちなみに、25日線との乖離率は3.8%で、サイコロジカル・ラインも50%で目先の過熱感は有りませんので、米国市場の動き次第ではありますが、目先の上昇余地チャンスはありそうです。



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