日経平均の予想: <20090402>日経平均の今後の見通し

Thursday, April 02, 2009

<20090402>日経平均の今後の見通し

[市況]
1日、NYDowとNASDAQが上昇したことを受け、2日の日経平均先物は、前日比150円高で寄り付き、前場は80円高まで上昇幅が縮小する場面もありましたが、後場にかけて上昇し、最終的に310円高で引けました。日経平均は367円高で引け、寄り付き前の外国人は410万株の買い越しで、出来高は29.1億株と、高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。

1日の米国市場では、早朝に発表された3月の全米雇用リポートで、雇用者数が前月比74万2000人減と市場予想以上に減少したことが嫌気され、NYDowは125ドル安となる場面もありました。その後、3月の製造業景況感指数と2月の仮契約住宅販売指数、2月の建設支出が発表され、いずれも市場予想を上回る結果となったことで、上昇に転じ幅広い銘柄が買われました。
2日の日本市場では、日銀が前日発表した3月の企業短観で業況判断指数の先行き見通しがやや改善したこともあり、景気の悪化懸念が若干和らぎ、地合いが好転したようです。ロンドンのG20金融サミットが開幕し、各国政府による経済安定化に向けた国際協調の動きも意識され、上海株などアジアの株式相場が総じて上昇したことも投資家心理を強気に傾けたようです。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線、75日線の上にありますので、短期トレンドは青信号が点っています。一方、日経平均の総合乖離率は+5.6%とプラス転換し、200日線との乖離率も-14.1%とマイナス幅は縮小しました。一目均衡表では雲の上に出ました。3つの要素中、マイナスは1つとなりましたので、中期的トレンドには、黄信号が点っています。
テクニカル面の指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が2.4ポイント上にある状態となり、日本市場は割高に転換しました。
NYDowは、75日線の下にありますが、25日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に入り、9日線を上回りました。NASDAQは、75日線、25日線、9日線の上に在り、一目均衡表の雲の上に抜けました。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しました。中期トレンドは黄信号です。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、長らく日本市場が割安であることを示していましたが、このところ日本企業のPERが急激に悪化しているため、現在は日本市場が4.3ポイント割高となっています。
市場は現在、「ビッグ3救済策」「実体経済の急速な悪化と効果的な景気対策」「金融機関の損失拡大による金融危機再来」といった問題を主要なテーマにしているようです。1つめの問題については、GMとクライスラーの改革案は不十分で、政府による承認はクライスラーは4月末、GMは5月末に延期されました。2つめについては、米国の雇用状況には改善の兆しは見られないものの、景気の改善を示す経済指標が多く出始めました。3つめに関して、今回のガイトナー財務長官のバッドバンク構想詳細発表は金融安定化への期待で市場心理の改善につながっているようです。今後は銀行の第一四半期の決算とストレステストの結果に関心が集まるものと思われます。
一方、中長期的に見ると、世界景気の減速は終息の気配を未だ見せていません。ヘッジファンドを中心とする外国人の売り圧力は、当面続くことが予想されます。また、2010年まで続くと言われる不動産価格の下落は、企業の資金調達への悪影響や、銀行の損失拡大懸念をもたらしています。先安感は今後も居座り続けるでしょう。引き続き、金融機関の株価の推移や経済指標などに留意することが肝要と思われます。
ちなみに、シティグループの株価は1日、上昇しました(3月安値1.02ドルに対し、現在2.68ドル)。
一方、日経平均採用銘柄に関しては、今期予想増益率が-90.4%、予想PERが101.8、PBRが0.97となっています。PBRが1.0を割っているため、超長期的には買い場が到来していると言ってよさそうです。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上にで上昇しました。結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.1%(240円割高)となっており、日経平均は割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-160円~+400円の間で推移しています。ドル換算チャート上の日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線の上にありますが、一目均衡表の雲を抜けつつあります中に入り、75日線、9日線の上に出ました、短期的には、青信号となりました。米国市場が予想に反し、雇用関連の悪材料より景気指標改善の材用に反応して上昇した流れで、日経平均も、大幅に上昇しました。しかし結果、25日線との乖離率が11.7%となり、再び上げ過ぎのレベルとなりました。目先はもみ合いが予想されますが、3/27の高値8843円を上回るようですと、強気に転換せざるを得ません



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