日経平均の予想: <20090215>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

Sunday, February 15, 2009

<20090215>今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は金融安定化策への失望感から下落しました。今週は16日の日本の10~12月期GDPの発表や17日の米GM・クライスラーの再建計画提出などが影響しそうですが、下ぶれが予想されます。一方、中長期的には、世界同時不況と、ヘッジファンドの売り圧力、不動産価格の下げ傾向に変化は見られません。そのような中で、2009年のGDP伸率予測値考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は3.0ポイント割高となりました。先週と比べ割高度は0.7ポイント増加しました。日本市場はファンダメンタルには米国市場に比べ利益の減少率が著しく、日経平均のPERは63.8と云う数字になっており、明らかに割高です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2009年GDP予測値(現在-0.1%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週は25日線を上回ることが出来ず、大きく下落し、年初来安値を下回りました。今週は25日線との乖離率が拡大すれば、自律反発もありそうですが、基本的には軟調な展開が予想されます。
②決算発表の結果、日経225採用銘柄の今期予想増益率は世界景気の下ぶれにより7月中旬の-2.3%から-86.1%の減益予想に悪化しました。先週も、悪化しました。
③長期金利は若干低下したものの、日米の金利差は1.6%と変わりません。為替は89-92円台と円安ぎみに推移しました。今週も同様なレンジが想定されます。
④11月初旬に、OECDによる日米の2009年のGDP伸び率予測値が修正され日本が-0.1%%となり、米国は-0.9%となりましたので、この面では日本市場にとって0.8ポイント強気材料となりました。
⑤外人は2月1週は売り越しで、2月2週も売り越だった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち先週は①②⑤が弱気材料でした。今週も①②と為替がキーポイントと思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、7.0ポイント割安となり、先週比1.8ポイント割安幅は拡大しました。一目均衡表では、雲の下に在り、200日移動平均線乖離率は-30.5%となり先週と比較してマイナス幅は2.0ポイント拡大し、総合乖離率は-41.1%となりマイナス幅は6.3ポイント拡大しました。3つともマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"のままです。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので短期的には"赤信号"です。米国市場はNY Dowは一目均衡表の雲と25日線、9日線の下に在ります。Nasdaqは一目均衡表の雲と9日線の下に在りますが、25日線の上に在りますので、短期的には"黄信号"です。

[今週の見通し]
今週は、ファンダメンタル面ではGM問題と新金融安定化策の中身に注目が集まりそうです。テクニカル面では、Nasdaqが25日線を維持できるか否かが焦点となりそうです。新金融安定化策への失望感は強く、GM問題が売り材料となるともう一段下落余地が有りそうです。日経平均は7500円を下回ると、チャートでは昨年10月の安値7162円まで目立った節目がないことにも注意が必要です。


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