[市況]
10月7日、NYDowとNASDAQは下落しました。10月8日の日経平均先物は、前日比360円安で寄り付くと、午前中は220円安から1010円安と下落幅を拡げ、午後は570円安から1260円安の間で上下して、結局、1260円安で取引を終えました。日経平均の終値は993円安の69042円で、出来高は23.29億株でした。
高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態ですが、売られ過ぎの水準です。
空売り比率は、5日平均を2日連続で上回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、強まりました。
10月7日の米国市場では、長期金利が朝方に一時5.36%と24年ぶりの水準に上昇したことから、株式の相対的な割高感が意識され、景気敏感株を中心に利益確定の売りが先行しました。その後、金利上昇が一服すると、株式相場は下げ幅を縮めました。9月のFOMC議事要旨が公表され、10月利上げ観測が後退したことも投資家心理を支えました。結局、NYDowは5営業日ぶりに反落し、NASDAQは6営業日ぶりに反落しました。
10月8日の日本市場では、前日の米株安が嫌気され、株価指数先物や主力株への売りが優勢となりました。トランプ大統領がイランとの戦闘終結に向けた最終合意に消極姿勢を見せたとの報道を受け、中東情勢の先行き不透明感が強まったことも投資家心理の重石となりました。午後にはソフトバンクグループと東京エレクトロンが一段安となり、指数を下押ししました。日経平均は大幅に続落しました。
[テクニカル視点]
日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。
総合乖離率は+21.6%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+13.7%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。
NYDowは、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が点灯しています。中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日移動平均乖離率の差は、+2.8ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1930円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+12.1ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が8350円ほど割高であることを示しています。
日経VIは29.59と前日より低下し、VIXは15.07と前日よりやや上昇しました。日経VIは、投資が不安を強めているとされる目安の20を依然として大きく上回っています。
[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドは、日本-2.69、米国+0.27と日本が2.96ポイント割安ですが、OECDの2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+2.9、米国が+5.8)は2.9ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.06ポイント(日経平均換算で760円程度)割安の状態です。
市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。
米国の4~6月期のGDP確定値は前期比年率2.2%増で、改定値の1.5%増を大幅に上回りました。また、4~6月期の米企業の決算は、好決算を記録しています。
米国の経済指標は:
9月のシカゴ購買部協会景気指数、9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、9月のミシガン大学消費者信頼感指数、8月の耐久財受注、9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、8月の小売売上高、8月のISM非製造業景況指数、7月の製造業受注は市場予想を上回りました。また、8月の消費者物価指数は市場予想と一致しました。一方、9月のISM製造業景況指数、8月の鉱工業生産指数、9月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を下回りました。経済指標9勝3負で、景気面では強気材料ですが、利上げペースが上がるという面では弱気材料です。
米国の9月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比2.9万人増で、市場予想の8.4万人増を下回りました。また、失業率は4.2%で、前月の4.1%から悪化しました。雇用は、景気面では弱気材料ですが、利上げペースが下がるという面では強気材料です。
米国の住宅関連の指標は:
8月の新築住宅販売件数、8月の中古住宅販売仮契約指数は市場予想を上回りました。一方、8月の中古住宅販売件数、8月の住宅着工件数、9月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+2.5%で、市場予想の+2.2%を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。
欧米日の金融政策は:
FRBは、9月のFOMCで政策金利を0.25%引き上げ、政策金利見通しでは年内にさらに0.25%の利上げを示唆しました。ECBも、9月の理事会で0.25%の利上げを決定し、中銀預金金利を2.5%としました。日銀も、9月の金融政策決定会合で政策金利の0.25%引き上げを決定しました。
日経平均採用銘柄全体では、今期予想PERが17.35、PBRが1.89となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROEは10.9%となり、これは3か月前より0.4ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+17.6%で、こちらは3か月前より5.8ポイント改善されています。
[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+4.6%となり、日経平均の割高幅は4060円から3050円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+3050円~+5370円の間で推移しています。
日米の長期金利の差は、2.21ポイントから2.25ポイントに拡大しました。ドル円相場はもみあいました。
テクニカル面を見ると、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的にももみあいです。日経平均は、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。
10月8日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数のほか、ペプシコなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、長期金利や原油価格の推移も相場に影響を与えそうです。
きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを1040円ほど下回り、下値は想定ラインを210円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-500円(現在69850円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-500円(現在67740円近辺)が下値の目安となります。
日経平均は続落し、上昇中のボリンジャーバンド+2σラインから逸れました。ボリンジャーバンド+1σ近辺でリバウンドできるかどうかが、次の注目点です。
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