Saturday, October 10, 2015

[2015/10/11]今週の日経平均の見通し

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、9月の雇用統計で雇用者数が予想以下となり緩和的な金融政策が当面続くとの見方が主流となり、週間では上昇しました。一方、中長期的には、企業業績低迷、中国の景気減速と不安定な市場、FRBの利上げによる信用収縮懸念、原油相場低迷、中東やウクライナの地政学的リスクに引き続き注意が必要です。
2016年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は、改定された2016年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.5ポイント割安となっています。割安の要因はS&P500PER17.6に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER14.7との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。これは、今の日経平均の価格に対して、2016年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.5%分拡がる(日本が下方修正又は米国が上方修正される)か、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER18.9程度になる(今期業績が下方修正されるか、又は、日経平均が23700円程度となる)と、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は5250円ほど割安です。日本企業の今期業績予想の改善と米国企業の業績伸び悩みの影響で割安幅が大きく拡大しています。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP
③日米の金利差の拡大と一段の円安、
OECDによる日本の2016GDP予測値(現在+1.4%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、

最近の動きを見ると、
   先週のNYDowの週足は陽線となりました。日足は200日線の下に在りますが、一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq200日線の下に在りますが、一目均衡表の雲の上に在ります。今週は9月の小売売上高、9月の鉱工業生産、7-9月期の決算発表などが注目されそうです。NYDowの日足が200日線の上に抜けられるか否かに注目したいと思います。
   日経225採用銘柄の今期予想増益率は1-3月期の決算発表に伴い前年比+10.0%前後の伸びとなっています。また、ROE予想値は8.6%と前四半期に比べて同程度です。
   米国の長期金利は上昇して、日米の金利差は1.68%から1.78%と拡大したものも、為替は120円台から118円台で一時円高方向の動きでした。今週は120円台から118円台の動きが想定されます。
   OECDGDP予想値が改定され、日米の2016年の実質GDP伸び率は日本が+1.4%で、米国は+2.8%と予想されていますので、この面では日本市場の方が1.4ポイント劣ります。
   95週は売り越しで、101週は買い越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①が強気材料でした。今週は、①③⑤が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、1.8ポイント(日経平均に勘算すると330円程度)割安となっています。先週比1.1ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。総合乖離率は-6.1%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。200日移動平均線乖離率は-3.6%となりマイナス幅が縮小しました。3つの要素がマイナスですので中期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期的トレンドは"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dow200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaq200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で、中期的には黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場をファンダメンタル面で見ると、住宅市況の低迷、米国の景気減速懸念などは後退しているものの、原油相場の低迷、米国の利上げと中国など新興国の景気減速に伴う世界経済減速懸念、ドル高による企業業績の伸び悩み、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。中国の不動産価格は下げ止まり感があるものの設備過剰など中国全体の不良債権問題は増しています。処理を急ぐと目先の市場下落を招き、先延ばしすると景気後退が長引く懸念があります。一方、好材料としては米国の利上げ先延ばし、日銀による2%のインフレターゲットの設定と追加金融緩和による異次元の金融緩和措置強化、ECBによる政策金利のマイナス金利と毎月600億ユーロの国債購入など一段の金融緩和措置、中国など新興国の金利低下傾向が挙げられます。
テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみ合いで、短期は上昇トレンドです。日本市場は中期下降トレンドで、短期は上昇トレンドです。
目先の日本市場の状況を分析すると、米国長期金利は上昇し、日米長期金利差は拡大したものの、為替は週間では一時円高方向の動きとなりました。ここからも、米国市場動向、為替の動きを注目する必要があります。

先週の日経平均は、想定レンジを大きく上振れしました。上値は想定ラインを470円ほど上回り、下値は想定ラインを790円ほど上回りました。今週の日経平均は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在18750円近辺)で、値が上昇中の25日線(現在17970円近辺)の間での動き想定されます



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