Saturday, March 26, 2011

[2011/03/27]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、福島原発問題の落ち着き、経済指標や原油価格上昇が支援材料となり上昇しました。一方、中長期的には、先進国の緊縮財政による消費や雇用の改善の遅れ、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念、資源高騰に伴う新興国の利上げによる景気後退懸念や中東の地政学的リスクが、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性は残されています。
2011年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場の下落で1.2ポイント割安となりました。その要因はS&P500のPERが14.0で、東証1部平均のPERの15.2との差と日米金利差によるものです。これは震災の影響で日本の2011年のGDP予想値が0.5%下がり、企業業績が2010年度予想値より10%程度下がることを織り込んでいるとも解釈できます。


[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2011年GDP予測値(現在+1.7%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週のNYDowの週足は陽線となりました。今週は、原発問題を初めとする東日本巨大地震災害復旧状況、リビア・中東情勢に伴う、リスク許容度の変化や雇用統計などの経済指標が株式相場に影響しそうですが、上昇が続きそうです。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は85%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.8%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.0%~2.2%と拡大傾向の推移となりましたが、為替は80円から81円台と小動きでした。今週は80から81円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。ただ、震災の影響は考慮されていない数字です。
⑤ 3月3週は買い越しで3月4週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でした。今週は、①③⑤と地震災害による②④が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、13.3ポイント割安となり、先週比0.2ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-2.9%となり先週と比較してマイナス幅が縮まりました。総合乖離率は-16.2%となりマイナス幅が縮まりました。3つがマイナスですので中期トレンドは、赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線の下に在りますが、9日線の上に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は、北アフリカ・中東政情不安、資源高、新興国の利上げ、東日本巨大地震災害の世界経済への影響などのリスクが意識され悪材料となっていますが、好材料としては、FRBによる金融緩和が継続する見通しの中、好調な経済指標の発表が続いていることや、震災復興需要など、新たな、上昇余地が出てきた点が挙げられます。テクニカルな面を見ると、米国市場は中期横ばい傾向ですが短期上昇トレンドです。日本市場は中期下降トレンドで、短期は横ばいです。
目先の状況を分析すると、EUの財政問題についてはLIBORのドル3ヶ月物金利は低水準横ばいで、まだギリシャ・ショック以前の水準です。今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、先週の日米金利差は拡大したものの、為替は膠着状態です。
今週の米国市場では、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数や雇用関連の経済指標の発表が注目されそうです。先週の日経平均はNYDowの動きより弱い動きが続きました。今週の日経平均は、福島原発の問題解決状況と米国市場為の動きを睨みながら目先は、一進一退の動きが続きそうです。その後は計画停電など震災の企業活動への影響拡大や、中東の地政学的リスクの高まり、米国経済指標の悪化などの影響次第で、9000円近辺への2番底摸索の動きも考えられます。


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