Saturday, September 26, 2020

[2020/09/27]今週の日経平均の見通し

 [ファンダメンタルの現状認識]

先週の米国市場は、売りが先行したものの、週後半は主力ハイテク株が反発して、株価指数はまちまちの動きでした。一方、中長期的には、新型肺炎拡大長期化による景気後退、ハイ・イールド債のディフォルトなどによる銀行の信用力不足と信用収縮懸念があります。また世界的な自国中心の政治状況から中国などの景気減速、貿易戦争などによる世界経済の減速懸念もあります。さらに、中東、朝鮮半島やウクライナの地政学的リスクにも引き続き注意が必要です。

 

日米市場のイールド・スプレッドの差は、発表された2021年のOECDの実質GDP予想値を考慮すると、日本市場が1.44ポイント割高となっています。割高の要因はS&P500PER24.9に対して、日経平均採用銘柄の今期予想PER23.1との差と日米金利差、GDP伸率差によるものです。

これは、現在の日経平均の価格に対して、2021年の日米のGDP伸び率差がOECD予想値に比べ、さらに1.44ポイント縮小するか(日本が上方修正又は米国が下方修正される)、又は、日経平均採用銘柄の今期予想PER17.4程度になるか、又は、日経平均が17420円程度となると、日米市場が均衡すると解釈できますので、中長期的に日本市場は5790円ほど割高です。

 

[日経平均上昇の条件]

今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。

①米国市場の上昇、

②従来以上の今期の予想増益率のUP

③日米の金利差の拡大と一段の円安、

OECDによる日本の2021GDP予測値(現在-0.5%)の上方修正、

⑤外人の買い越し、

 

最近の動きを見ると、

   先週のNYDowの週足は陰線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。NASDAQの週足は陽線となりました。日足は200日線の上に在り、一目均衡表の雲の中に在ります。今週は住宅指標、四半期決算発表、9ISM製造業景気指数、9月の雇用統計などが注目されそうです。NYDow25日線の上に戻れるか否かに注目したいと思います。

   四半期決算の発表の結果、日経225採用銘柄のROE予想値は4.7%となりました。3ヶ月前に比べて1.2ポイント悪化しています。また、利益伸び率は-21.9%3ヶ月前に比べて19.0ポイント悪化しています。

   米国の長期金利は低下し、日米の金利差は 0.69%から0.65%と縮小したものの、為替は103円台から105円台で円安でした

   OECDの日米の2021年の実質GDP伸び率予測が発表されて、日本が-.0.5%で、米国は+1.9%と予想されていますので、この面では日本市場の方が2.4ポイント劣ります。

   93週と94週は売り越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。先週は、5つのポイントのうち、①が弱気材料でした。今週は、①②③⑤が影響すると思われます。

 

[テクニカル視点]

日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、中長期的に8.7ポイント(日経平均に勘算すると2020円程度)割安となっています。先週と比べ割安幅は拡大しました。一方、NYDowとの200日線乖離率差では、中長期的に1.9ポイント(日経平均に勘算すると440円程度)割高となっています。

 

日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。総合乖離率は+7.1%となり先週と比較してプラス幅が縮小しました。200日移動平均線乖離率は+5.4%でプラス幅が縮小しました。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは、"青信号"が点灯しています。

日経平均は、25日線と9日線の下にありますので、短期トレンドは、"赤信号"が点灯しています。

 

米国市場ではNY Dowは、200日線の上にありますが、25日線と9日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは、200日線の上にありますが、25日線と9日線の下にあります。一目均衡表の雲の中に在ります。

短期的には赤信号"で、中期的には青信号"が点灯しています。

 

[今週の見通し]

米国市場をファンダメンタル面で見ると米国の利上げ、米中貿易摩擦、米国政治の不透明感、北朝鮮の問題、などの懸念は後退しているものの、新型コロナウィルスによる肺炎の感染拡大、世界的な長期金利低下傾向、原油相場の低迷、米企業業績の悪化、ハイ・イールド債市場の下落、信用収縮に伴う金融市場混乱、EU圏の銀行の信用力不足と政治情勢、貿易戦争に伴う世界経済減速懸念、中東やウクライナの地政学的リスクなどがリスク要因として存在します。

 

また、直近のLIBOR金利は低下しつつありますが、3月は、短期金利が低下しているにも関わらずLIBOR金利は上昇したことから、金融不安再燃の可能性が意識されていました。

 

一方、好材料としては米国のゼロ金利政策とジャンク債購入を含むFRBによる企業への直接的金融支援や3兆ドルの経済対策、トランプ大統領の政策期待。日銀による2%のインフレターゲットの設定やマイナス金利導入と無制限の国債・12兆円のETF購入などの金融緩和措置に加え、日本政府によるリーマンショック時を超える経済対策やEUによる92兆円のコロナ復興基金設立とECBによるマイナス金利の深堀と量的緩和の拡大表明などが揚げられます。

 

テクニカルな面を見ると、米国市場は中期もみあいで、短期は下降トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです

 

先週の為替市場を分析すると、米国の長期金利は低下し、日米長期金利差は縮小したものの、為替は円安方向に動きました。今週は105円台から106円台が想定されます。こからは、テクニカル指標、米国市場動向、為替の動き、外国人投資家動向を注目する必要があります。

 

今週、ドナルド・トランプとジョー・バイデンの間の最初の大統領選挙の討論はブレグジットの最後の公式ラウンドと同様に注目されます。

主要な経済データには、米国の9月の雇用統計、9ISM製造業景気指数、8月の製造業受注が含まれます。また、 英国の第2四半期GDP; ユーロ圏のインフレとビジネス調査。 ドイツとオーストラリアの小売販売。 日本の短観と鉱工業生産。 および、世界的な製造PMI調査が含まれます。

 

先週の日経平均は、想定レンジ内で推移しました。上値は想定ラインを220円ほど下回り、下値は想定ラインに一致しました。今週の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+2σ(現在23590円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-1σ(現在23040円近辺)の間での動きが想定されます。


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