Tuesday, July 26, 2016

[2016/07/26]今後の日経平均の見通し

[市況]
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日のNYDowNASDAQは下落ました。26日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付き、午前中は50円安から290円安の範囲で下げ幅を拡げる動きでした。午後は320円安まで下げ幅を拡げる場面がありましたが、結局270円安で取引を終わりました。日経平均の終値は237円安の16383円で、出来高は19.11億株と比較的高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は170万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はプラス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては、やや「買い」が有利な状況です。
25
日の米国市場では、短期的な相場の過熱感が意識される中、原油安も嫌気されて売りが優勢となりました。
26日の日本市場では、米国市場安を受けて売りが先行しました。その後も為替の円高方向への動きが嫌気されて売りが優勢となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。総合乖離率は-2.4%でマイナス転換しました。200日線との乖離率は-5.4%でマイナス幅は拡大しました。日経平均は一目均衡表の雲の中に入りました。2つの要素がマイナスですので、中期トレンドは黄信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変わりました。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差(日経平均とNASDAQ)は、割安幅は1.3ポイント拡大して、中長期的には日本市場が10.8ポイント(日経平均で 1770円程度)割安(弱い動き)となっています。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、直近で改定されたOECD2017年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.9ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、中長期的に日本市場が米国市場に比べ 1.91ポイント(日経平均で 5800円程度)割安となっています。日本市場の割安感は日米の金利差と今期予想増益率差によるもので長期的には、大幅に割安です。
市場は現在、「英国のEU離脱や商品市場の下落などの金融市場全体への影響」、「中国の景気後退と世界経済や金・穀物・原油価格への影響」、「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況」、「米国の利上げに伴う新興国市場の減速懸念」、「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。
米国の1-3月期のGDP確定値は1.1%となり、改定値の+0.8%から上方修正されました。4-6月期の米主要企業の決算は、今のところ予想よりやや堅調なようです。
経済指標では、6月の小売売上高、6月の鉱工業生産、6月のシカゴ購買部協会景気指数、6月のISM非製造業景況指数、6月のISM製造業景況指数、6月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は市場予想を上回りましたが、7月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、7月のNY連銀製造業景気指数、7月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値、5月の製造業受注、5月の耐久財受注、は予想以下でした。65負で景気面ではやや強気材料ですが利上げし易くなる点では弱気材料です。
6月の雇用統計は就業者数が前月比28.7万人増で、市場予測の17.0万人増を大幅に上回りました。失業率は先月の4.7%から4.9%に増加しました。景気面では強気材料ですが、利上げし易い点では弱気材料です。
一方、住宅関連では、6月の中古住宅販売件数、6月の住宅着工件数は予想を上回りましたが、7月の住宅市場指数、5月の中古住宅販売仮契約、5月の新築住宅販売件数は予想以下でした。また、4月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年比で+5.44%で、市場予想の+5.41%を上回り、堅調な伸びが続いています。33負で景気面では中立です。
全世界的に、緊縮財政と需要不足から世界景気は減速しています。先進国の財政赤字に対する根本的な解決にはかなり時間が掛かりそうで、大規模な財政出動は難しそうです。長期金利の低下傾向やデフレ圧力は長引きそうです。
このような環境の中、欧米日の金融政策を分析すると、FRBは追加利上げ時期を模索中です。ECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、さらに国債の買い取りを含む量的緩和に踏み込んでいます。日銀は2%のインフレ目標設定に加えて20141031日からマネタリーベースが、年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、ETFを従来の3倍の3兆円まで買い入れ、マイナス金利も導入するなどの金融緩和策が採られています。
金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが必要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利は、0720 0.7016% 0721 0.7145% 0722 0.7210% なっています。一昨年5月まで過去25ヶ月は低下傾向でしたが、一昨年5月からは上昇傾向で、ここにきて、2010年からのギリシャ財政危機の市場への影響直前の20110503日の0.346%を上回り、ギリシャ財政危機時に最高金利だった201215日の0.5825%を上回ってきましたので、金融システム危機懸念が再燃してもおかしくない水準です。英国のEU離脱決定後に金利は一時低下しましたが、再び上昇しています。ここ5年の最高金利は20160722日の0.7210%です。
一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER13.7で、PBR1.11となっています。1-3月期の決算発表に伴い、予想ROE8.1%で、企業の今期収益力の見通しは3ヶ月前と比べて0.8ポイント改善しています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均は100円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-280円 ~+120円の間で推移しています。日本市場は、短期的にドル・ベースでは米国市場に比べ、弱い動きが続いていますが、今日は弱い動きが減速しました。
一方、日本市場を中長期的に米国市場と比較すると、ファンダメンタルにはかなり割安で、テクニカルにも割安です。
日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要です。今日の長期金利差は1.81と縮小し、ドル円は円高方向の動きでした。直近の米国の長期金利は低下して、円高圧力が強まりました。
テクニカルから見て、米国市場は中期上昇トレンドで、短期もはもみ合いです。一方、日経平均は中期もみ合いで、短期ももみ合いです。
ファンダメンタル面では、LIBOR銀行間金利が、ここ5年来の数値を更新してきました。英国のEU離脱決定後に一時低下しましたが再び上昇傾向です。まだ金融システム不安懸念があることを示しています。ドイツ銀行の自己資本不足など欧州の金融機関の健全性への疑念が気になります。また、上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、元切り下げが続いており、今後も株価の急激な変化に注意が必要です。北京と上海の不動産価格は上昇しているものの、引き続き国有企業・中国地方政府を含めた不良債権問題に注意が必要です。各国の長期金利の低下や原油の低迷など世界景気の減速懸念は払拭されない中、米国市場では、目先の雇用関連以外の経済指標はまちまちながら、米景気は今後も改善すると判断して、昨年12月に利上げが実施されました。ただ、その後の追加利上げは見送られ、利上げピッチは緩やかになりそうです。対ドルで円高要因です。一方、欧州市場では景気が低迷しており、ECBは量的緩和やマイナス金利幅を拡大しています。英国のEU離脱でポンド、ユーロともに対円で円高要因となりそうです。このような相場環境の中、26日の米国市場では、5月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、6月の新築住宅販売件数、7月のCB消費者信頼感指数やマクドナルド、ユナイテッド・テクノロジーズ、ベライゾン、キャタピラー、3M、アップルなどの四半期決算が注目されそうです。

今日の日経平均は、想定範囲をやや下振れしました。上値は想定ラインを420円ほど下回りましたが、下値は想定ライン近辺で80円ほど下回る程度でした。目先の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド+1σ+100(現在16600円近辺)で、下値が25日線+100(現在16050円近辺)の間での動きが想定されます。


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