Sunday, December 14, 2014

[2014/12/15]今後の日経平均の見通し

[市況]
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NYDowNASDAQは大幅下落しました。15日の日経平均先物は、前日比350円安で寄り付き、午前中は360円安から120円安の範囲で下げ幅を縮める動きでした。午後は再び360円安まで下落する動きとなり、結局360円安で取引を終わりました。日経平均の終値は272円安の17099円で、出来高は21.67億株と比較的高水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は690万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差はマイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利な状況です。
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日の米国市場では、原油相場が大きく下げたことで、世界経済を巡る警戒感が強まり、幅広い銘柄に売りが広がりました。下げ幅は2ヶ月ぶりの大きさでした。
15日の日本市場では、先週末の米国市場安を受けて売りが先行しました。総選挙での与党の勝利は内需株の買い材料となり、午前中は下げ渋る動きがありましたが、原油安の進行ででロシアやベネズエラなど産油国経済への影響が懸念され、リスク回避姿勢が強まり、引けにかけて売り直される動きとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は+14.0%でプラス幅が縮小しました。200日線との乖離率は+10.9%でプラス幅は縮小しました。日経平均は一目均衡表の雲の上に在ります。3つの要素がプラスですので、中期トレンドは青信号が点灯しています。
また、ドル・ベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線、9日線の下に在り、200日線を下回りました。
NYDowは、200日線上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。
NASDAQは、200日線の上に在りますが、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは青信号が点灯しています。
日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差(日経平均とNASDAQ)は、割高幅が0.6ポイント縮小して、中長期的には日本市場が5.0ポイント(日経平均で520円程度)割高(強い動き)となっています。

[
ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、OECD2016年予想実質GDP伸び率の日米差(-2.0ポイント)と金利差、予想PERを考慮した結果、ファンダメンタル面では、中長期的に日本市場が米国市場に比べ 0.19イント(日経平均で520円程度)割安です
市場は現在、「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」、「世界の景気と金・穀物・原油価格の動き」、「米国の景気、雇用状況、住宅市況」、「米金融緩和縮小に伴う新興国市場の減速懸念」、「中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスク」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。
米国の7-9月期のGDP改定値は3.9%となり速報値の3.5%を上回りました。7-9月期の米主要企業の決算発表内容は概ね好調でした。
経済指標では、12月のミシガン大学消費者信頼感指数、11月の小売売上高、11月のISM非製造業景況指数、11月のISM製造業景況指数、10月の耐久財受注、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数は市場予想を上回り、10月の製造業受注は予想に一致しましたが3ケ月連続減少し、11月のシカゴ購買部協会景気指数、11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、10月の鉱工業生産指数、11月のNY連銀製造業景気指数は予想以下でした。65負でやや強気材料です。
11月の雇用統計は就業者数が前月比32.1万人増で、市場予測の23.0万人増を大幅に上回りました。ただ、失業率は先月の5.8%から5.8%と変わりませんでした。強気材料です。
一方、住宅関連では、10月の中古住宅販売仮契約、11月の住宅市場指数、9月の中古住宅販売件数は予想以上でしたが、10月の新築住宅販売件数、10月の住宅着工件数は予想以下でした。9月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前月比で+0.3%で、市場予想の+0.1%を上回りました。42負で強気材料です。
目先の経済指標は予想以上が勝っており、米国の景気、雇用の回復は続いているとのコンセンサスは崩れていないようです。ただ、EUの景気後退が顕著で世界経済全体の先行き不透明感は残っています。
ギリシャ、ポルトガル、イタリア、スペインなど欧州各国の財政赤字国の国債金利は低い水準となり、金融システム不安再燃への懸念は無くなっています。ただ、G20での2013年に財政赤字半減との目標は2016年まで棚上げされ、需要不足からの世界景気の後退リスクが背景に有り、先進国の財政赤字に対する根本的な解決にはかなり時間が掛かりそうです。長期金利への影響やEUのデフレが懸念されます。
欧米日の金融政策を分析すると、FRBゼロ金利解除を検討する際の条件に関しては、労働市場やインフレ圧力など「幅広い指標を考慮する」との方針ですが、利上げ時期は近付きつつあるようですECBは政策金利の一段の引き下げに加え、民間銀行が中央銀行に預け入れる際の金利を-0.2%までマイナス幅を拡大し、一段の金融緩和に踏み込みました。日銀は2%のインフレ目標設定に加えて1031日にマネタリーベースが、年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整し、ETFを従来の3倍の3兆円まで買い入れるとの追加緩和に踏み切りましたので、ドルは円に対して高くなり易い環境がより強化されました。
金融不安の気配を知る上で、金融機関間の取引金利の推移に留意することが必要です。ちなみに、指標となるLIBORドル3ヶ月物金利のここ3日の推移は1210 0.2399% 1211 0.2408% 1211 0.2428%となっています。5月まで過去25ヶ月は低下傾向でしたが、5月からはゆるやかに上昇傾向です。2010年のギリシャ財政危機直前の20110503日の0.346%を下回っていますので、金融システム危機懸念は後退していることを示しています。ここ3年の最高金利は201215日の0.5825%でした。
一方、日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER16.0で、PBR1.38となっています。7-9月期の決算発表の結果、ROE8.6%となり、前四半期と比べてやや改善傾向です。

[
今後の見通し]
日経平均は、NYDowの下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均は30円の割安で、割安幅が縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-430円 ~+210円の間で推移しています。日本市場は、短期的にドル・ベースでは米国市場に比べ、弱い動きが続いていますが、今日は弱い動きが減速しました。
一方、日本市場を中長期的に米国市場と比較すると、ファンダメンタルには割安で、テクニカルには割高です。
日経平均は、ここからも、米国市場をにらみながら、為替の動向が鍵となりそうです。為替面では日米金利差の推移が引き続き重要です。今日の長期金利差は1.76と変わらないものの、ドル円は、円安方向の動きでした。ただ、直近の米国の長期金利は低下して、円高圧力が強まりました。
テクニカルから見て、米国市場は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです。一方、日経平均は中期上昇トレンドで、短期は下降トレンドです。
ファンダメンタル面では、原油相場の下落、中東やウクライナ情勢、エボラ熱の世界経済への影響はどうなるか、米金融緩和縮小は新興国経済にどの程度影響するか、日本の景気は回復できるのか、中国の不動産バブル崩壊はあるのか、新たな金融危機を誘発するか、その時期はいつか?など世界全体の景気後退懸念が、今後もリスク・シナリオとなりそうです。
目先の状況を分析すると、LIBOR銀行間金利は目先上昇ぎみながら低水準で推移しています。これは、最近の地政学リスクの高まりは当面信用不安に繋がる気配はなく、先進国の金融不安は当面回避されていることを示しています。ただ、上海銀行間取引金利の目先はやや上昇傾向です。また、中国の不動産価格は下落傾向で、引き続きシャドーバンキング問題と不動産バブル崩壊に注意が必要です。また、各国の長期金利の低下や原油など商品市況の低迷など世界景気の減速懸念は払拭されない中、米国市場では、目先の経済指標に一部弱さがあるものの、雇用と経済指標は改善傾向との基本認識は崩れていません。FRBは米景気を改善傾向と判断しています。短期金利の超低金利政策を当面継続するものの、量的緩和は予定通り終了しました。ただ、米国の長期金利は低迷しており、米国の景気も中長期的には自信が持てないことを示唆しています。この面では、とても利上げが近いとは感じ取れません。ただ、米国の株式・債券市場への資金流入が続いているとの見方に繋がっています。一方、欧州市場では景気が低迷しており、ECBがマイナス金利幅拡大などさらに一段の金融緩和に踏み切りました。ユーロ安傾向の主な原因と考えられます。このような相場環境の中、15日の米国市場では、11月の鉱工業生産、12月の住宅市場指数が注目されそうです。

今日の日経平均は、想定した範囲を下ブレしました。上値は想定ラインを370円ほど下回り、下値は想定ラインを100円ほど下回りました。目先の日経平均の想定範囲は、上値がボリンジャーバンド-1σ(現在17130円近辺)で、下値がボリンジャーバンド-2σ(現在16830円近辺)の間での動きが想定されます


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