Sunday, December 26, 2010

[2010/12/26]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、欧州の財政問題や高値警戒感が頭を抑えたものの、M&A思惑などで上昇しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題からの金融不安再燃による信用収縮懸念と、先進国の緊縮財政と新興国の利上げによる景気後退懸念が、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は米長期金利の上昇もあり、日本市場が1.1ポイント割安となっています。その要因はS&P500のPERが14.8で、日経平均のPERの16.0との差と日米金利差によるものです。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+3.0%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
① 先週の米国市場の週足は陽線となりました。今週も、欧州の財政不安や経済指標の発表内容と長期金利の推移が相場に影響しそうです。クリスマス休暇明けで実質2011年度相場入りになり、動きが戻ってくることが予想されます。
② 日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から7.4%へ改善しています。
③ 日米とも長期金利は上昇傾向ですが、日米の金利差は2.1%~2.3%と横ばいで推移し、為替は82から84円台とやや円高の動きでした。今週も82から84円台が想定されます。
④ OECDによる日米の2011年の実質GDP伸び率は日本が+1.7%で、米国は+2.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.5ポイント分の弱気材料です。
⑤ 12月3週は買い越しで12月4週も買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料で③が弱き材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米長期金利や経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、9.1ポイント割安となり、先週比1.1ポイント割安幅が拡がりました。
日経平均は、一目均衡表の雲の上に在ります。200日移動平均線乖離率は+3.6%となり先週と比較してプラス幅が縮まりました。総合乖離率は+10.5%となりプラス幅が縮まりました。3つがプラスですので中期上昇トレンドは、"青信号"が点灯しています。日経平均は25日線の上に在りますが、9日線の下に在りますので、短期的には"黄信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。短期的には青信号"で中期的にも"青信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場は短期、中期とも上昇トレンドです。日本市場は中期上昇トレンドですが、短期が横ばいとなりました。EUの財政問題が再燃してLIBORのドル3ヶ月物金利は上昇し始めたものの、まだギリシャ・ショック以前の水準で、今のところ欧州の金融不安には繋がっていません。また、12月に入ってからは米長期金利が上昇し、日米金利差は拡大方向ですが、先週は、円高方向の動きになっており、先週の日本市場の低迷要因でした。米国市場は、インフレ期待からの長期金利の上昇と好調な年末商戦、経済指標の改善が支援材料となり、上昇局面が9月から続いてきました。一方、欧州財政問題の再燃、新興国の予想以上の利上げ、米国の財政懸念などのリスクが意識されやすい局面への変化も考慮しなければならない環境が存在します。今週の米国市場は、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、12月のシカゴ購買部協会景気指数、中古住宅販売成約などが注目されそうです。一方、今週の日経平均は目先、裁定買残や騰落レシオの高さから高値警戒感が有り、利食い売りが出やすい状況は続いています。膠着相場の後は、上下どちらかに大きく動くアノマリーがありますが、日米の長期金利差が拡大方向にも関わらず円高で推移した流れが、クリスマス休暇明けで外人投資家の参戦が戻る中で、どのように変化するかが鍵となりそうです。


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