Thursday, May 14, 2026

[2026/05/14]今後の日経平均の見通し

[市況]

513日、NYDowは下落し、NASDAQは上昇しました。514日の日経平均先物は、前日比220円高で寄り付くと、午前中は550円高から80円高と上昇幅を縮め、午後は170円高から650円安と下落に転じて、結局、590円安で取引を終えました。日経平均の終値は618円安の62654円で、出来高は31.69億株と高水準でした。

高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては、「売り」が有利の状態です。

空売り比率は、5日平均を2日連続で下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱い状態です。

 

513日の米国市場では、4月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を大幅に上回ったことから、インフレへの警戒感が強まり、株売りにつながりました。金利上昇が逆風になりやすい不動産や金融株も売られました。一方、AI投資拡大への期待から、アルファベットやテスラ、メタプラットフォームズといったハイテク株には買いが向かいました。結局、NYDow4営業日ぶりに反落し、NASDAQは反発して最高値を更新しました。

514日の日本市場では、前日の米株式市場でハイテク株が買われた流れを受け、AIや半導体関連株を中心に買いが先行しました。日経平均の上昇幅は一時500円を超えましたが、買い一巡後は足元の急ピッチな株価上昇の反動で、利益確定の売りが優勢となりました。国内長期金利の上昇も相場の重石となりました。日経平均は3営業日ぶりに反落しました。

 

[テクニカル視点]

日経平均は、9日線と25日線の上にあります。短期トレンドには青信号が点灯しています。

総合乖離率は+41.6%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+24.2%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の上にあります。3つの要素すべてがプラスであり、中期トレンドにも青信号が点灯しています。

ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線・25日線・200日線の上にあります。

 

NYDowは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が点灯しています。中期トレンドにも青信号が点灯しています。

 

日経平均とNASDAQ200日移動平均乖離率の差は、+9.2ポイントとプラス幅を縮め、日平均が5760円ほど割高であることを示しています。また、NYDowとの差は、+19.5ポイントとプラス幅を縮め、日経平均12220円ほど割高であることを示しています

 

日経VI29.67と前日より低下し、VIX17.85と前日より低下しました。日経VIは低下傾向にあるものの、投資家が不安を強めているとされる目安の20をまだ大きく上回っています。

 

[ファンダメンタルの現状認識]

イールドスプレッドは、日本-2.38、米国-0.12と日本が2.26ポイント割安ですが、OECD2026年予想GDP伸び率の日米差(日本が+3.2、米国が+4.7)1.5ポイント日本が下回っています。これらを勘案すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より0.76ポイント(日経平均換算で11270円)割安となっています。

 

市場は現在、「AIへの大規模投資の合理性」「中東や南米、ウクライナをめぐる地政学的リスク」「米関税政策が世界経済に与える影響」「中国景気が世界経済や金・穀物・原油価格に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

 

米国の13月期のGDP速報値は前期比年率2.0増で、市場予想の2.2%増を下回りました。また、1012月期の米企業の決算は、概ね好調でした。

 

米国の経済指標は:

3月の製造業受注、3月の耐久財受注、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、3月の小売売上高、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。一方、5月のミシガン大学消費者信頼感指数、4月のISM非製造業景況指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のISM製造業景況指数、3月の鉱工業生産指数、3月の消費者物価指数は市場予想を下回りました。経済指標は66負で、景気・金利の両面で中立です。

 

米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比11.5万人増で、市場予想の5.5万人増を上回りました。また、失業率は4.3%で、前月の4.3%から横ばいでした。雇用は景気面では強気材料ですが、利下げペースが落ちるという点では弱気材料です。

 

米国の住宅関連の指標は:

3月の住宅着工件数、3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の中古住宅販売件数は市場予想と一致しました。一方、4月の住宅市場指数、1月の新築住宅販売件数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+0.9%で、市場予想を下回りました。住宅関連の指標は33負で、景気・金利の両面で中立です。

 

欧米日の金融政策は:

FRBは、4月のFOMCでも政策金利を据え置きましたが、追加利下げには慎重な姿勢が示唆されました。ECBは、4月の会合でも利下げを見送り、中銀預金金利を2.00%に据え置きました。日銀は、4月の金融政策決定会合でも政策金利を0.75%に据え置きましたが、展望リポートはタカ派的と読み取れる内容でした。


日経平均採用銘柄全体では、今期予想PER20.05PBR1.87となっています。直近の四半期決算発表に伴い、企業の今期収益力の見通しである予想ROE9.3%となり、これは3か月前より0.5ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸率は+6.2%で、こちらは3か月前より1.0ポイント改善されています。


[今後の見通し]

日経平均は、前日のNYDowの下落と歩調を合わせて下げました。NYDowに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+3.7%となり、日経平均の割高幅は2970円から2200円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、+2200円~+3670円の間で推移しています。

 

日米の長期金利の差は、1.89ポイントから1.85ポイントに縮小しましたが、ドル円相場は円安方向に推移しました。

 

テクニカル面を見ると、米国市場は短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。日経平均も同様に、短期的には上昇トレンドで、中期的にも上昇トレンドです。

 

514日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や4月の小売売上高のほか、アプライド・マテリアルズなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、中東情勢と原油価格も株式相場に影響を与えそうです。

 

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを360円ほど下回り、下値は想定ラインを500円ほど上回りました。目先は、ボリンジャーバンド+2σ-1000円(現在63560円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド+1σ-400円(現在61460円近辺)が下値の目安となります。

 

日経平均は反落しました。米国とイランの戦闘終結に向けた協議が合意に至るには時間がかかりそうですが、現状が続き、米中首脳会談で波乱がなければ、上昇トレンドは維持されそうです。



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