日経平均の予想: August 2010

Tuesday, August 31, 2010

[2010/08/31]日経平均の今後の見通し

[市況]
30日の、NYDowとNASDAQは大幅下落しました。31日の日経平均先物は、前日比140円安で寄り付きました。前場は徐々に下落する展開となりました。後場も一段安となり、最終的に330円安で終わりました。日経平均は325円安で引け、出来高は16.0億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、120万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
30日の米国市場では、3日発表の雇用統計で雇用者数が10万人余り減るとの予測が多いことや、8月のISM製造業景況感指数も前月から悪化が予想されることから、買いが手控えられ、相場はじりじり下げ幅を広げました。7月の個人消費支出は前月比で増えましたが市場予想並みで、相場を押し上げるには力不足でした。
31日の日本市場では、円高対策の出尽くしムードが強まったことや、米国市場の大幅安も加わって、為替市場で、対ドル、対ユーロに対して円高が一段と強まる展開になったことで、朝方から売り先行の展開となりました。その後も大引けにかけてじり安基調で推移し、安値引けとなりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。総合乖離率は-25.6%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-12.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.9ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.07ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字と景気後退の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はかなり弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月26日 0.2994% → 08月27日 0.2969% → 08月30日 0.2969%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は30日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.67ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.2、PBRが1.05、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均は20円の割安で、割安に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場より弱い動きになってきました。日本市場は円高対策に対する材料出尽くしで大幅下落となりました。日米市場とも短期・中期トレンドが赤信号となりました。今夜の米国市場は、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数や、8月のシカゴ購買部協会景気指数が注目されそうです。米国市場のリバウンドは続かず、次の注目点は米国市場が年初来安値を更新するか否かとなりました。円高の勢い強く、日本市場は米国市場よりも弱含の動きとなりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Monday, August 30, 2010

[2010/08/30]日経平均の今後の見通し

[市況]
27日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。30日の日経平均先物は、前日比200円高で寄り付きました。前場はさらに上昇し、一時320円高となる場面がありましたが、後場は急速に上げ幅を縮め、最終的に160円高で終わりました。日経平均は158円高で引け、出来高は15.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、200万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
27日の米国市場では、4-6月期GDP改定値は速報値から下方修正されましたが、市場予想ほど落ち込まなかったことや、バーナンキFRB議長が講演で、経済見通しがかなり悪化した場合などには追加の金融緩和をする用意があると述べたことも好感され、米景気に対する警戒感が後退し、素材株やエネルギー株、金融株など景気敏感株が買われました。
30日の日本市場では、米国市場高や日銀による臨時の決定会合が9:00から開催と伝わったことで、金融緩和期待から円安傾向が強まり、朝方から買い戻し主導での上昇となりました。ただ、昼休み中に追加金融策の内容が伝わると、ほぼ事前想定どおりであったことから、為替の円高反転とともに短期の利食い売りが先行して伸び悩み、引けにかけては本日の安値圏で推移する結果となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-16.0%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.5%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.2ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.21ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はかなり弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月25日 0.3038% → 08月26日 0.2994% → 08月27日 0.2969%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は27日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.76ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.1%となり、日経平均は100円の割高で、割高幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +260の間で推移しています。日本市場は、円安ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場より強い動きとなっています。日本市場は日銀の金融緩和策期待で発表前に上昇し、発表後に材料出尽くしで下落となりました。まだ楽観は出来ません。今夜の米国市場は、7月のコア・デフレータ、7月の個人支出が注目されそうです。急速な円安に警戒感が出て円高ぎみの動きに引きもどされましたが、米国市場のリバウンドが続けば、円高も暫くは足踏みするものと思われます。その先の動きを占う上で、目先の日経平均がどこまでリバウンドするかに注目したいと思います。9日線を抜きましたが、25日線(9350円近辺)には届かずに跳ね返されましたので、目先は弱含みですが、再び25日線を目指す動きとなりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Sunday, August 29, 2010

[2010/08/29]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、住宅指標と設備投資関連指標の悪化などで、週間では下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.3ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割安になりつつあります。日経平均のPERは15.6とかなり改善しましたが、S&P500のPERの12.7と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は下落しましたが、週末にリバウンドしました。NYDowとNASDAQは一目均衡表の雲の下に抜けました。今週は雲の中に戻れるか否かを試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は75%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.7%前後で推移し、為替は83から85円台の動きでした。今週は、84から87円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤8月3週の外人は売り越しでした。8月4週は売り越しだった可能性が高く、今週は買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、5.8ポイント割安となり、先週比0.3ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-11.1%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-21.2%となりマイナス幅は拡大しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には赤信号"で中期的には"赤信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
中期的に日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いている間は、景気後退懸念から、株価低迷が続くと考えておくことが無難と思われます。一方、LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は無くなりつつあります。しかし、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場の悪材料となっています。米国市場はNYDow、NASDAQともに200線を下回っています。日経平均は、200日線とはすでに1100円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、8月のISM製造業景気指数、8月の雇用統計などが株価に影響を与えそうです。米国市場は、今週は週末の雇用統計発表が大きく影響しそうですが、それまではリバウンドが期待できそうです。日本市場は、政府や日銀の円高対応策が期待できそうですので、円安推移が期待できそうです。その場合、9300円程度までのリバウンドが期待できそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Friday, August 27, 2010

[2010/08/27]日経平均の今後の見通し

[市況]
26日の、NYDowとNASDAQは下落しました。27日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場は徐々に値を戻す動きとなりました。後場は前日比プラスとなった後も上昇が続き一時130円高となる場面がありました。最終的に80円高で終わりました。日経平均は84円高で引け、出来高は16.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、620万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
26日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数が前週比で減少し市場予想も下回ったことを受けて、午前中は買いが優勢でしたが、米景気の減速懸念が根強く、27日発表の4-6月期の実質GDP改定値が速報値から大幅に下方修正されることを警戒した売りが優勢となりました。
27日の日本市場では、伸び悩んだ米国市場の地合いを引き継ぎ、朝方は売り先行でした。前場は先行き不透明感から冴えない展開でしたが、昼休み中に、菅首相が円高対策で本日中にも会見と伝わったことで、後場入り後からは、急速な切り返しをみせる動きとなりました。徐々に期待感からの買戻しも優勢となり、為替の円安進行と併せて、大引けにかけて上げ幅を広げました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-21.2%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-11.1%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲を下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が4.3ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.9ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.23ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はかなり弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月24日 0.3075% → 08月25日 0.3038% → 08月26日 0.2994%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は26日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.66ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.6、PBRが1.07、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+1.5%となり、日経平均は130円の割高で、割高に転換しました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +180の間で推移しています。日本市場は、円安ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場より強い動きに転換しました。日本市場は菅首相による円高・景気対策発表期待からリバウンドしました。ただ、短期、中長期ともトレンドは赤信号ですので、まだ楽観は全く出来ません。今夜の米国市場は、4-6月GDP改定値、バーナンキFRB議長講演が注目されそうです。GDP改定値の落ち込みは、ある程度織り込み済みと思われますので、サプライズが無ければ、米国市場もリバウンドする可能性の方が高かそうです。日本市場も、日銀の円高対策期待も残り、円高推移になりにくいことから、週明けは、今日の上昇の反動安は考えられるものの、目先のリバウンドの動きは続きそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Thursday, August 26, 2010

[2010/08/26]日経平均の今後の見通し

[市況]
25日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。26日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は10円安まで下げた後は上昇に転じ、後場中頃に80円高となる場面がありました、その後は一進一退の動きが続き、最終的に140円安で終わりました。日経平均は61円高で引け、出来高は14.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、1030万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
25日の米国市場では、7月の耐久財受注額が市場予想ほど増えなかったことや、7月の新築住宅販売件数が前月比12.4%減の276000戸と過去最低水準に落ち込んだことで、企業の設備投資や、減税終了を受けた住宅市場の低迷が長引くとの見方が強まり、午前は売りが先行しました。しかし、前日までの相場下落幅が大きかったため、住宅株や小売株、ハイテク株の一角が買い戻され、上昇に転じて終了しました。
26日の日本市場では、米国市場の下げ止まりや、為替相場の落ち着きもあって、朝方は、売り方の買い戻しが先行しました。景気減速懸念は依然として拭えないとの見方から、日経平均は一旦前日比マイナスに転じる場面もみられましたが、アジア市場の堅調推移も支援材料となって、前場の中頃からは再度プラス圏に浮上する展開となりました。民主党の小沢前幹事長の代表戦への出馬表明の株式市場への影響は限定的でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-24.3%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-12.0%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲を下に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは赤信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.2ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.04イント割高で、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の耐久財受注、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の新築住宅販売件数、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回りました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はかなり弱い内容です。中国の景気減速懸念も残っています。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安は落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月23日 0.3175% → 08月24日 0.3075% → 08月25日 0.3038%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は25日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.68ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.4、PBRが1.07、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇に連動して上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.1%となり、日経平均は10円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-80円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円安ぎみに推移し、ドルベースでは米国市場とほぼ均衡しています。日米市場ともテクニカルに売られ過ぎを示す指標が多く出ていましたので、一旦リバウンドしました。ただ、短期、中長期ともトレンドは赤信号ですので、楽観は全く出来ません。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数が注目されそうです。雇用状況の悪さはある程度織り込み済みと思われますので、目先のリバウンドはもう少し続く可能性が高そうです。ただ、金曜日に4-6月GDP改定値の発表を控えていますので、様子見気分が強まりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Wednesday, August 25, 2010

[2010/08/25]日経平均の今後の見通し

[市況]
24日の、NYDowとNASDAQは下落しました。25日の日経平均先物は、前日比70円安で寄り付きました。前場は徐々に下げ幅を縮める展開となり、後場寄り後に20円安まで買い戻されましたが、その後売り直され売られる動きとなり、一時180円安となる場面もありましたが、終的に140円安で終わりました。日経平均は149円安で引け、出来高は17.8億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1110万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
24日の米国市場では、7月の中古住宅販売件数が前月比27.2%減の383万戸と460万戸程度だった市場予想を大幅に下回ったことで下げが加速し、NYDowは一時10000ドルを割り込む場面がありました。終値は133ドル安の10040ドル。
25日の日本市場では、米国市場安や円高を嫌気して寄り付きから売りが先行しました。その後は、金融政策への思惑が売り圧力を一時弱めましたが、後場に入って首相や財務相などの3者会議の内容が伝わると、改めて政策対応の遅れが意識され、下げ幅を広げる展開となりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-26.5%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-12.6%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲を下回りました。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.0ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.1ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.01ポイント割安で、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上でしたが、7月の中古住宅販売件数が市場予想を大きく下回り、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月20日 0.3292% → 08月23日 0.3175% → 08月24日 0.3075%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は24日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.71ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.2、PBRが1.05、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落に連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均は30円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-130円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円高の割に、米国市場より弱い動きが、やや改善しました。今夜の米国市場は、7月の耐久財受注、7月の新築住宅販売件数が注目されそうです。米国市場は景気減速懸念が引き続き意識され下落しました。NYDowとNasdaqの両方が一目均衡表の雲の下に抜け、中・長期的にも下降トレンド入りを確認しました。日本市場は、今日も政府と日銀による円高阻止の具体策を催促する動きと思われます。日米ともテクニカル・トレンドからは弱含みの展開が予想されます。一方、日経平均のボリンジャーバンドは-2.0σに到達し、騰落レシオは82%、25日線乖離率は5.8%、サイコロは25%となっていますので、騰落レシオ以外は、何時上昇に転じても可笑しくないレベルとなりました。ただ、出来高は増えたものの、まだ底値に到達感はありません。米国市場はもう少し下げ幅が必要なようです。リバウンドを確実にする為には、出来高を伴った一段下げが欲しいところですが、日米とも、目先のリバウンドは近そうです。



ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Tuesday, August 24, 2010

[2010/08/24]日経平均の今後の見通し

[市況]
23日の、NYDowとNASDAQは下落しました。24日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きました。前場は一時130円安まで売られる動きとなりました。後場寄り後に30円安まで下げ幅を縮める場面があったものの、売り直され、最終的に130円安で終わりました。日経平均は121円安で引け、出来高は15.1億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、310万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
23日の米国市場では、HPとDELLによる3PAR争奪戦などのM&Aの動きが相次ぎ伝わったことで投資家心理が改善し、買いが入る場面がありましたが、米景気の先行き不透明感が根強く、7月の中古住宅販売件数など今後発表予定の指標を見極めたいとの雰囲気が強く、次第に売りが優勢になりました。
24日の日本市場では、米国市場の下落に加えて、円高進行が嫌気され、朝方から売りが先行する形となり、日経平均は前場に9000円割れとなりました。その後は買い戻しに下げ渋り、中国市場の上昇を背景にして、後場寄りは下げ幅を縮小する動きも見られました。ただ、1ドル=85円を超える水準まで円高が進行し、大引けにかけては再度下げ幅を拡大する展開になりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りますた。総合乖離率は-22.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-11.2%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.02ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月19日 0.3391% → 08月20日 0.3292% → 08月23日 0.3175%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は23日、変わらずでした。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.75ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.4、PBRが1.07、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.6%となり、日経平均は60円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-170円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみで推移し、米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、7月の中古住宅販売件数が注目されそうです。米国市場は景気減速懸念が引き続き意識され下落しました。その結果、NYDowが一目均衡表の雲の中に在り、Nasdaqは一目均衡表の雲の下に在ります。どちらも一目均衡表の雲の下に抜ける可能性が高まりました。日本市場は、今日も政府と日銀による円高阻止の具体策を催促する形で、取引時間中の年初来安値を更新しました。日米とも短期トレンドは赤信号が点灯していますので、テクニカル・トレンドからは弱含みの展開が予想されます。一方、日経平均のボリンジャーバンドは-2.0σに到達し、騰落レシオは82%、25日線乖離率は4.4%、サイコロは25%となっていますので、もう少し下げれば、何時上昇に転じても可笑しくないレベルとなります。ただ、出来高は少なく、まだ底値に到達感はありません。米国市場も、もう少し下値余地がありそうな感じです。直近で一段下げがあれば、目先の反転となりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Monday, August 23, 2010

[2010/08/23]日経平均の今後の見通し

[市況]
20日の、NYDowは下落し、NASDAQは小幅上昇しました。23日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付きました。前場は一時70円安まで売られる動きとなりました。後場も一時80円安を付けるなど軟調な展開が続き、最終的に60円安で終わりました。日経平均は62円安で引け、出来高は12.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、620万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
20日の米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、前日発表された雇用と製造業関連指標の悪化が引き続き意識され、米景気の二番底懸念が広がりました。ドル高が進み、原油や銅など商品相場が下がったことで、石油株、金鉱株などが下落し、相場を押し下げました。NYDowの下げ幅は120ドルを超える場面がありました。一方、好材料が出たハイテク銘柄には買いが入り、Nasdaqは小幅に上げました。
23日の日本市場では、為替動向の先行き不透明感を映して、さえない展開となりました。期待材料とされていた首相と日銀総裁の会談も電話だけの会談にとどまり、円高抑制に向けた具体策も伝わらなかったことで弱含みな展開に終始しました。終値では年初来安値を更新しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りますた。総合乖離率は-18.9%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-10.1%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の下に抜けました。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.03ポイント割高となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月18日 0.3455% → 08月19日 0.3391% → 08月20日 0.3292%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は20日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.75ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.6、PBRが1.08、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下げに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.2%となり、日経平均は20円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-170円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみで推移し、米国市場とほぼ均衡しています。今夜の米国市場は、注目される経済指標の発表はなさそうです。米国市場は景気減速懸念が引き続き意識され下落しました。その結果、NYDowが一目均衡表の雲の中に在り、Nasdaqは一目均衡表の雲の下に在ります。引き続き、一目均衡表の雲の上か下か、どちら側に抜けるかが注目点です。日本市場は、政府と日銀による円高阻止の具体策が出ず、終値では年初来安値を更新しました。日米とも短期トレンドは赤信号が点灯していますので、テクニカルには目先は弱含みの展開が予想されます。ただ、米国の経済指標に関する悪材料も織り込まれつつありますので、9000円を大きく割るような下落も考えにくいところです。新たな材料を待つ状態となっているようです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Sunday, August 22, 2010

[2010/08/22]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、雇用と製造業関連指標の悪化などで、週間では下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.3ポイント割安となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割安になりつつあります。日経平均のPERは15.7とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.4と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は下落し、NYDowは一目均衡表の雲の中に在り、NASDAQは雲の下に抜けました。今週はNYDowが雲の下に抜けるか否かを試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.7%前後で推移し、為替は84から86円台の動きでした。今週は、84から87円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤8月2週の外人は売り越しでした。8月3週は売り越しだった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、5.3ポイント割安となり、先週比0.7ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-9.5%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-17.3%となりマイナス幅は変わりませんでした。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には赤信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
中期的に日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続いており、景気後退懸念は強まり、中期低迷を余儀なくされつつあります。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、ギリシャ・ショック以前に戻り、金融不安は後退しつつあるものの、先進国の緊縮財政志向による需要不足から景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場の悪材料となっています。米国市場はNYDow、NASDAQともに200線を下回わっています。日経平均は、200日線とはすでに1000円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、7月の新築・中古住宅販売件数、7月の耐久財受注、新規失業保険申請件数、4-6月GDP改定値などが株価に影響を与えそうです。米国市場は、今週も下振れリスクが勝りそうです。日本市場は、それに円高リスクが加わります。政府や日銀の円高対応策が出る可能性が出てきましたが、サプライズは小さそうですので、場合によっては年初来安値更新もありそうです。ただ、悪材料も織り込まれつつありますので、9000円を大きく割るような下落も考えにくいところです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Friday, August 20, 2010

[2010/08/20]日経平均の今後の見通し

[市況]
19日の、NYDowとNASDAQは大幅下落しました。20日の日経平均先物は、前日比150円安で寄り付きました。前場は70円安まで戻す動きとなりました。後場は210円安まで売り直され、最終的に200円安で終わりました。日経平均は183円安で引け、出来高は15.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、500万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
19日の米国市場では、朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加したことや、マカフィーを買収すると発表したインテルが財務負担懸念から下落したことなどで、相場は売り先行で始まりました。さらに、フィラデルフィア連銀の製造業景気指数が市場予想に反して大幅に低下したことや、7月の景気先行指数も市場予想を下回ったことで、株価指数は急速に下げ幅を広げました。
20日の日本市場では、米景気の減速懸念が再び強まったことを受け、朝方から輸出関連株を中心に幅広い銘柄が売られました。売り一巡後は円安ぎもの動きが下支えしたものの、後場に入るとアジア市場の軟調推移を受けて再び下げ幅が拡大し、終盤にかけては一時200円近くまで下落する場面がありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りますた。総合乖離率は-17.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.3ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.33ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、7月の景気先行指数、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月17日 0.3522% → 08月18日 0.3455% → 08月19日 0.3391%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は19日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.79ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下げに連動して下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.0%となり、日経平均は0円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ +130の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみで推移し、米国市場とほぼ均衡しています。今夜の米国市場は、注目される経済指標の発表はなさそうです。米国市場は景気減速懸念が意識され下落しました。その結果、NYDowが一目均衡表の雲の中に入り、Nasdaqは一目均衡表の雲の下に出ました。引き続き、上か下か、どちらに動くかが注目点です。日本市場は、円高と米国市場安で冴えない動きとなりました。ただ、円は政府と日銀による円高阻止の具体策に対する期待で、8月11日の84.72円は下回りませんでした。ただ、具体策が実際に出ないと、さらなる円高が危惧されます。日米とも短期トレンドは赤信号が点灯していますので、テクニカルには目先は弱含みの展開が予想されます。この環境で相場が上向くには、市場の期待以上の日銀の対応策が必要と思われます。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Thursday, August 19, 2010

[2010/08/19]日経平均の今後の見通し

[市況]
18日の、NYDowとNASDAQは小幅上昇しました。19の日経平均先物は、前日比10円安で寄り付きました。前場は徐々に上げる動きとなりました。後場も上昇傾向は続き、最終的に120円高で終わりました。日経平均は122円高で引け、出来高は16.6億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、870万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
18日の米国市場では、ディスカウントストア大手ターゲットの好業績見通しなどを受け、個人消費への過度の懸念が後退し、小売株が買われました。前週に株式市場は大きく下落していたため、値ごろ感からの買いが入りやすい面もあったようです。消費関連や通信サービスなどの業種が上昇する一方、原油安からエネルギー関連株などが下落しました。
19日の日本市場では、政府による追加経済対策や、日銀による追加金融緩和策など、政策期待を背景に買いが先行しました。その後も、日銀が緊急会合を開催するとの観測が伝わったことで買いが優勢となり、ジリジリと上げ幅を拡大しました。アジア市場の堅調推移もあり、高値引けで取引を終了しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。短期トレンドは赤信号から黄信号に変りますた。総合乖離率は-12.1%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-7.7%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線の下に在りますが、9日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.0ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.22ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は08月16日 0.3619% → 08月17日 0.3522% → 08月18日 0.3455%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日の0.346%を下回りました。MAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は18日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.86ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.11、ROEが7.0%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.1%となり、日経平均は10円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ +20の間で推移しています。日本市場は、円安ぎみで推移いし、米国市場とほぼ均衡しました。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数、7月のコンファレンスボード景気先行指数、GAP、DELL、HPの決算などが注目されそうです。米国市場は消費動向懸念が後退し、確りした動きとなり、NYDowが一目均衡表の雲の上に出ました。一方、Nasdaqが一目均衡表の雲を上回るには、まだ幅があります。引き続き、上か下か、どちらに動くかが注目点です。日本市場では、政府と日銀による円高阻止の具体策に対する期待で、円安ぎみの動きとなりました。ただ、具体策が実際に出ないと円高が危惧されます。日本市場は出来高が少なく、閑散に売りなしの中でのテクニカル・リバウンドと考えられます。本格反騰開始とは言えないものの、少なくとも今週一杯は円高にはなりにくそうですので、米国市場が崩れなければ、目先は窓埋めとなる8月10日の安値9505円付近までの戻りはあっても良さそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Wednesday, August 18, 2010

[2010/08/18]日経平均の今後の見通し

[市況]
17日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。18の日経平均先物は、前日比80円高で寄り付きました。前場は徐々に下げる動きとなり、一時30円安となる場面がありました。後場は戻す動きとなり、最終的に70円高で終わりました。日経平均は78円高で引け、出来高は15.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、160万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
17日の米国市場では、朝方発表の7月の卸売物価指数が市場予想を上回ったことでデフレ懸念が後退し、7月の鉱工業生産指数が2ヶ月ぶりに上昇したことで、景気の停滞に対する警戒感も和らぎました。ウォルマートが発表した5-7月期決算が市場予想を上回ったことも支援材料となりました。一方、3ヶ月ぶりに増加した7月の住宅着工件数が市場予想に届かなかったことが一部で慎重姿勢を誘いました。
18日の日本市場では、米国市場高を受けた買いが先行し、寄り付き直後から上げ幅は100円を超えました。ただ、円高への警戒感は強く、買い一巡後は上げ幅を縮小させ、一時は下げに転じる場面もみられましたが、政策介入への期待が下支えとなったほか、後場中ごろからは公的年金とみられる買い観測も伝わり、終盤は上げ幅を拡大させる場面もありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-16.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.0%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6,1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.28ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の鉱工業生産指数、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月13日 0.3694% → 08月16日 0.3619% → 08月17日 0.3522%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は17日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.85ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.8、PBRが1.10、ROEが7.0%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率ほどは上げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-250円 ~ -10の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみで、米国市場より弱い動きが拡大しました。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数、アプライドマテリアルズの決算などが注目されそうです。米国市場は経済指標を評価し反転しました。NasdaqとNYDowが一目均衡表の雲を上回る可能性も少し出てきました。上か下か、どちらに動くかが注目点です。日本市場では、政府と日銀による円高阻止の具体策に対する期待で、なんとか円高を止めている感じで、動きづらい相場です。ただ、具体策が実際に出ないと失望売りが危惧されます。日本市場は出来高が少なく、本格反騰とは考えにくいところです。日米市場とも短期的には赤信号が点灯していますので、弱含みな動きが続きそうですが、目先は窓埋めとなる8月10日の安値9505円付近までの戻りはあっても良さそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Tuesday, August 17, 2010

[2010/08/17]日経平均の今後の見通し

[市況]
16日の、NYDowは小幅下落でNASDAQは小幅上昇しました。17の日経平均先物は、前日比100円安で寄り付きました。前場は徐々に下げ幅を縮める動きとなりました。後場も下げ幅を縮める動きが続き、10円高となる場面がありました。最終的に10円安で終わりました。日経平均は34円安で引け、出来高は12.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、680万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
16日の米国市場では、ニューヨーク連銀の8月の景気指数が市場予想ほど改善しなかったおとで、世界景気の減速傾向を嫌気し、景気敏感株に売りが先行しました。一方、前週に売られたハイテク関連株には朝方から買い戻しが先行したことや、金相場の上昇、ハイテク株にM&Aの動きが伝わったことも支援材料となりました。ただ、市場では売り買いともに手控えムードが根強く、相場は方向感に欠けました。
17日の日本市場では、85円台前半の円高水準で推移していることを受け、朝方から輸出関連株を中心に売りが先行しました。下げ幅は一時100円を超えたものの、8月12日の年初来安値の9065円を前に押し目買いが入り、その後は徐々に下げ渋りました。後場はアジア市場の堅調推移に加え、菅首相と白川日銀総裁の会談が来週中にも実施されるとの観測も支援材料となり、前日終値をうかがう場面もありました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-19.1%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.8%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.27ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数などは市場予想を上回りましたが、8月のニューヨーク連銀景気指数、7月の既存店売上高、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクが出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月12日 0.3763% → 08月13日 0.3694% → 08月16日 0.3619%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は16日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.87ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.6、PBRが1.09、ROEが7.0%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の動きにほぼ連動した動きとなりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.3%となり、日経平均は30円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円 ~ -10の間で推移しています。日本市場は、円高ぎみの推移の割には、米国市場より弱い動きが改善しました。今夜の米国市場は、7月の住宅着工件数、7月の鉱工業生産、ウォルマートの決算などが注目されそうです。米国市場も悪材料に敏感になっていますが、Nasdaqは一目均衡表の雲の中に入りました。引き続き、NasdaqとNYDowが一目均衡表の雲を下回るか否かに注目したいと思います。日本市場では、政府と日銀による円高阻止の具体策期待が出て円高が止まりました。今日も日経平均は9000円が岩盤となって跳ね返した格好です。しかし、逆に言えば、割ってしまうとズルズルと下げそうです。日経平均では、このラインが持ちこたえられるか否かが当面の注目点と思われます。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Monday, August 16, 2010

[2010/08/16]日経平均の今後の見通し

[市況]
13日の、NYDowとNASDAQは下落しました。16の日経平均先物は、前日比140円安で寄り付きました。前場は190円安まで売られた後100円安まで戻しました。後場は70円安まで下げ幅を縮めた後は小動きとなり、最終的に90円安で終わりました。日経平均は56円安で引け、出来高は13.2億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、20万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
13日の米国市場では、7月の小売売上高は前月比0.4%増と3ヶ月ぶりに増加に転じ、8月の消費者態度指数は前月から上昇したことで、このところ低調な経済指標の発表が続いていただけに、懸念したほど悪い内容ではないと受け止められ、NYDowは小幅高で推移する場面もありました。週末で夏季休暇中でもあり取引量が少なく、相場は方向感が出にくかったようです。
16日の日本市場では、前週末の米国市場安に加え、4-6月期実質GDP速報値が前期比年率0.4%増と市場予想の2.4%増を大きく下回ったことが嫌気されました。下げ幅を一時160円近くまで広げる場面もありましたが、その後は割安感も意識され、次第に下げ渋りました。ただ、円高への警戒感から上値は重く、後場は膠着感を強めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-18.5%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.5%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.1ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.2ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.36ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月の小売売上高、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月11日 0.3844% → 08月12日 0.3763% → 08月13日 0.3694%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は13日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.88ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.6、PBRが1.08、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.9%となり、日経平均は90円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円 ~ -10の間で推移しています。今日は4-6月期GDPが弱いことが嫌気され、日本市場は米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、8月のニューヨーク連銀製造業景気指数や 8月の住宅市場指数などが注目されそうです。米国市場も悪材料に敏感になっており、Nasdaqが一目均衡表の雲を下回りました。NYDowも一目均衡表の雲を下回るか否かに注目する必要があります。日本市場では、政府と日銀による円高阻止の具体策が出る気配はなく、やや円高となりました。しかし、今日も日経平均は9000円が岩盤となって跳ね返した格好です。しかし、逆に言えば、割ってしまうとズルズルと下げそうです。このラインが持ちこたえられるか否かが当面の注目点と思われます。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Sunday, August 15, 2010

[2010/08/15]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、雇用統計の悪化と中国景気の減速懸念などで、週間では下落しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向と、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.3ポイント割安となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割安になりつつあります。日経平均のPERは15.7とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.4と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は下落し、NYDowは一目均衡表の雲の中に戻りました。NASDAQは雲の下に抜けました。今週はNASDAQが雲の中に戻れるか否かを試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.8%から1.7%で推移し、為替は86から85円台の動きでした。今週は、85から87円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤8月1週の外人は買い越しでした。8月2週は売り越しだった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、4.6ポイント割安となり、先週比1.2ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-9.0%となり先週と比較してマイナス幅が拡大しました。総合乖離率は-17.3%となりマイナス幅が拡大しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の下に在りますので、短期的には"赤信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表の雲の下に在ります。短期的には赤信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
中期的に日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年以上先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場の悪材料となっています。米国市場はNYDow、NASDAQともに200線を下回わりましたが、日経平均は、200日線とはすでに900円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、8月のニューヨーク連銀製造業景気指数、7月住宅着工件数、7月のコンファレンスボード景気先行指数などが株価に影響を与えそうです。米国市場は下振れリスクが勝りそうですが、日本市場は、円高が止まる動きが続くか否かがカギとなりそうです。しかし、政府や日銀の円高対応策が出る可能性は引き続き小さそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Friday, August 13, 2010

[2010/08/13]日経平均の今後の見通し

[市況]
12日の、NYDowとNASDAQは下落しました。13の日経平均先物は、前日比10円高で寄り付きました。前場は軟調な展開で40円安まで下げる場面もありました。後場は堅調な動きが続き、最終的に80円高で終わりました。日経平均は40円高で引け、出来高は16.0億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、630万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
12日の米国市場では、シスコシステムズの8-10月期の売上高見通しが予想を下回ったうえ、顧客企業が景気の不透明感から設備投資に慎重になっているなどと伝わったことで、景気減速が今後徐々に企業業績を押し下げるとの思惑が出て、売りが優勢となりました。週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加し、雇用情勢など景気回復が鈍化するとの見方が出たことも相場の重荷でした。
13日の日本市場では、米国市場安を嫌気した売りが先行したものの、売り一巡後は円高一服を好感した買いが下支えとなりました。後場に入ると為替市場の落ち着きで輸出関連株への買い戻しとみられる買いも入り、日経平均株価は上げに転じました。お盆休みで市場参加者は少なく、膠着感が強いなか、大引けにかけてジリジリと上げ幅を広げました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-17.3%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-9.0%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは赤信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.3ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.3ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.36ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調でしたが、7-9月期は鈍化するとの見方が出てきました。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。
ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月10日 0.3978% → 08月11日 0.3844% → 08月12日 0.3763%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は12日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.87ル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.10、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落にも関わらず上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.4%となり、日経平均は40円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円 ~ -10の間で推移しています。今日は政府の口先介入が多少効果を見せ、日本市場は米国市場より弱い動きが改善しました。しかし、売られ過ぎによる自立反発の域をでていません。今夜の米国市場は、7月の消費者物価指数、7月の小売売上高、8月ミシガン大学消費者信頼感指数などが注目されそうです。米国市場も悪材料に敏感になってきました。引き続き、NYDowとNasdaqが一目均衡表の雲を下回るか否かに注目する必要があります。日本市場は、政府と日銀の無策が続けば、再び円高警戒感が支配しそうですが、具体策が出るか否か試されることになりそうです。日経平均は9000円が岩盤となっていますが、逆に言えば、割ってしまうとズルズルと下げそうです。出来高を見ても昨日を大底とは考えにくいところです。ただ、日経平均は昨日ボリンジャーバンドが-2σを一旦下回ったことや、下値更新銘柄数が1000を超えるなど、目先のボトムを示していますので、目先は反発余地がありそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Thursday, August 12, 2010

[2010/08/12]日経平均の今後の見通し

[市況]
11日の、NYDowとNASDAQは大幅下落しました。12日の日経平均先物は、前日比160円安で寄り付きました。前場は小動きながら、さらに値を下げる展開となりました。後場は寄り付きに230円安まで下げる場面がありましたが、その後は値を戻す展開となり、最終的に90円安で終わりました。日経平均は80円安で引け、出来高は19.0億株と増加しました。寄り付き前の外国人の売買注文は、1100万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
11日の米国市場では、中国の7月の工業生産が前年同月比伸び率が縮小するなど、中国景気の減速で世界の景気回復が鈍化するとの警戒感が出たことや。6月の米貿易収支で貿易赤字が市場予想以上に拡大し、4-6月期の実質GDPが大幅に下方修正されるとの警戒感から景気敏感株が下落しました。アジア・欧州株が下落し、ユーロが対ドルで大幅に下落するなど、悪材料が重なり、株価指数は大幅安となりました。
12日の日本市場では、米国市場安や円高進行を受け、朝方から輸出企業を中心に売りが優勢となりました。売り一巡後もジリジリと下げ、アジア市場の軟調推移を受けた後場寄り直後には下げ幅が一時230円近くへ達し、取引時間中の年初来安値を更新したものの、その後は政府による為替市場への介入思惑が高まり、大引けにかけては下げ幅を縮小させました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の下に在ります。短期トレンドは赤信号が点灯しています。総合乖離率は-18.9%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-9.4%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、9日線の下の上に在り、25日線、200日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は2.3ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。中国の景気減速懸念も出てきました。ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月09日 0.4044% → 08月10日 0.3978% → 08月11日 0.3844%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は11日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在3.85ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.6、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率ほどは下げませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.1%となり、日経平均は110円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円 ~ -10の間で推移しています。今日は午後に円安が進み、日本市場は米国市場より弱い動きが改善しました。やっと政府と日銀が動きだす気配によるものですが、どこまで本気か疑問です。今夜の米国市場は、新規失業保険申請件数などが注目されそうです。米国市場にも悲観論でてきましたが、NYDowとNasdaqが一目均衡表の雲を下回るか否かに注目する必要が出てきました。日本市場は、政府と日銀の無策が続けば、再び円高警戒感が支配しそうですが、対応能力が試されることになりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Wednesday, August 11, 2010

[2010/08/11]日経平均の今後の見通し

[市況]
10日の、NYDowとNASDAQは下落しました。11日の日経平均先物は、前日比110円安で寄り付きました。前場はさらに値を下げる展開となりました。後場も小動きながら安値を更新し、最終的に260円安で終わりました。日経平均は258円安で引け、出来高は15.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、320万株の売り越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
10日の米国市場では、中国の景気減速懸念からエネルギー株や素材株に売りが先行しました。アナリストが台湾でパソコン出荷が鈍化していると指摘し、IT関連企業の収益の先行き不透明感が強まりました。NYDowの下げ幅は一時150ドルに迫りました。一方、FOMCでFRBがMBSなどの償還資金を米国債に再投資すると表明すると、緩和的な金融環境が長期化することを好感し、米株式相場は下げ幅を縮小しました。
10日の日本市場では、FRBがFOMCにおいて景気認識を下方修正したことから、ドル安・円高への警戒感が強まりました。輸出関連株を中心に朝方から売りが優勢となり、売り一巡後も先物主導で下げが加速しました。後場に入ると、中国の7月経済統計の結果を受けたアジア株市場全般が上値の重さを示したことも警戒感を誘いました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の下に在り、25日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変りました。総合乖離率は-16.7%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-8.7%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、25日線、9日線の下に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、200日線の上に在りますが、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。中期トレンドは青信号から黄信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が8.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.2ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.3ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、需要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月06日 0.4113% → 08月09日 0.4044% → 08月10日 0.3978%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は10日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.00ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが15.7、PBRが1.09、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-2.7%となり、日経平均は260円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-270円 ~ -10の間で推移しています。今日も対ユーロで円高が進み、日本市場は米国市場より弱い動きが加速しました。FRBは景気後退を認め、金融緩和策を出し、株価を支えましたが、日銀は景気後退を認めず、金融緩和策を出さず、株価は大幅下落しました。日銀は市場との対話が出来ていません。その結果、日経平均は、25日線を下回りテクニカルな安心感は無くなりました。米国市場も短期、中長期とも黄信号となりました。今夜の米国市場は、住宅ローン申請指数、6月の貿易収支などが注目されそうです。政府や日銀の無策が続けば、円高警戒感は残り、米国市場は楽観的、日本市場は悲観的な状況が続きそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Tuesday, August 10, 2010

[2010/08/10]日経平均の今後の見通し

[市況]
9日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。10日の日経平均先物は、前日比60円高で寄り付きました。前場は110円高まで買われる場面がありましたが、その後は値を下げ、後場中頃に40円安まで売られました。最終的に90円安で終わりました。日経平均は21円安で引け、出来高は14.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、260万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
9日の米国市場では、前週末に発表された7月の雇用統計の発表を受け、FRBがFOMC後の声明で、国債の購入など追加の金融緩和を示唆するとの観測が強まり、FRBの超低金利政策が長期化し、市場に流入する投資マネーが増えれば相場上昇につながるとの期待から買いが入りました。決算への期待などから、シスコシステムズが買われました。
10日の日本市場では、米国市場高に加え、円高が一服したことなどから、朝方は輸出関連株を中心に買いが先行しました。買い一巡後は伸び悩み、後場はアジア市場の軟調推移に加え、対ユーロの円高が進んだことを受け、一転して下げに転じました。その後は、心理的節目9500円を目前に下げ渋りました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線の下に在ります。短期トレンドは黄信号が点灯しています。総合乖離率は-9.2%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.2%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号から青信号に変りました。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.7ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.9ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月04日 0.4241% → 08月05日 0.4181% → 08月06日 0.4113% → 08月09日 0.4044%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は9日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.08ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.1、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇にも関わらず下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.5%となり、日経平均は140円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ -10の間で推移しています。対ユーロで円高が進み、日本市場は米国市場より弱い動きとなりました。ただ、日経平均は、ここ数日上昇に転じた25日線がサポートラインとなっていることでテクニカルには、これを下回らない限り安心感があります。米国市場はNYDowとNasdaqがともに一目均衡表の上に抜けましたので、中長期的にも上昇基調になる可能性が出てきました。日本市場は、円高推移が続いている為に、かなり、出遅れています。今夜の米国市場は、FOMCが開催されるものの、重要な経済指標の発表はなさそうですので、FOMCの結果待ちで、大きく動きづらい状況が続きそうです。ただ、日銀の対応に失望して円高警戒感は根強いようですので、米国市場は楽観的、日本市場は悲観的な状況が続きそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Monday, August 09, 2010

[2010/08/09]日経平均の今後の見通し

[市況]
6日の、NYDowとNASDAQは下落しました。9日の日経平均先物は、前日比140円安で寄り付きました。前場は寄付き後に80円安まで下げ幅を縮める場面がありましたが、その後は小動きとなり、最終的に90円安で終わりました。日経平均は69円安で引け、出来高は12.5億株とかなり低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、886万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が拡大しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
6日の米国市場では、雇用統計で雇用者数が予想以上に伸びなかったことや、6月分の雇用者数の減少幅が修正されて拡大するなど、米雇用情勢の厳しさが改めて意識され、NYDowは一時160ドル近く下げる場面がありました。ただ、FRBが10日に開くFOMCで、量的緩和策について議論するとの観測も浮上し、売りが一巡すると割安とみた買いが入り、取引終了にかけて急速に下げ幅を縮小しました。
9日の日本市場では、米国市場安に加え、7月の米雇用統計が市場予想以下だったことを背景とする円高観測を背景に、朝方から売りが優勢となりました。売り一巡後は節目の9500円を目前に下げ渋ったものの、FOMCや日銀金融政策決定会合における金融政策を見極めたいとのムードが強く、大引けにかけて膠着状態が続きました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-8.6%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.0%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.8ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.2ポイント割安となっています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。7月の失業率は9.5%と変わらないものの、雇用者数が事前予想以下となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。7月の景気指標と住宅関連指標はやや改善しましたが、8月はやや弱い内容です。ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようです。しかし、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月04日 0.4241% → 08月05日 0.4181% → 08月06日 0.4113%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は6日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.06ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅は変わりませんでした。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ -20の間で推移しています。雇用統計が予想以下となったことで円高が進み、日本市場は円高分だけ、米国市場より弱い動きとなりました。ただ、日経平均は、ここ数日上昇に転じた25日線がサポートラインとなっていることでテクニカルには、これを下回らない限り安心感があります。米国市場ではNYDowが一目均衡表の上に抜けましたがNasdaqは、依然として一目均衡表の雲の中に在ります。まだ、正念場が続いていると見た方が良いと思います。日本市場は、為替に敏感に反応していますが、為替は米国のマクロ経済指標に影響されているようです。今夜の米国市場は、重要な経済指標の発表はなさそうですので、ここからは、日銀の政策金利決定会合や、FOMCの結果待ちで、為替も大きく動きづらく、小動きとなることが予想されます。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Saturday, August 07, 2010

[2010/08/08]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、雇用統計など経済指標が予想以下となるものが多くなりましたが、週間では上昇しました。。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.23ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.3とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.1と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は上昇し、NYDowは一目均衡表の雲の上に抜けましたがNASDAQは雲の中です。今週はNASDAQも上に抜けられるかどうか試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.9%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.9%近辺で推移し、為替は86から85円台の動きでした。今週は、86から84円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤7月4週の外人は買い越しでした。8月1週は買い越しだった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でしたが③が弱気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、6.2ポイント割安となり、先週比0.2ポイント割安幅が拡大しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-5.4%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。総合乖離率は-6.5%となりマイナス幅が縮小しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の上に在ります。Nasdaqは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
中期的に日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっています。米国市場はNYDow、NASDAQともに200線を上回っていますが、日経平均は、200日線には550円ぐらいのマイナス乖離があります。今週の米国市場は、FOMC、7月の小売売上高、中国の経済指標などが株価に影響を与えそうです。特にFOMCで新たな金融緩和策が議論されるか否か、それによって、円高が止まるか否かがカギとなりそうです。日本側の政府や日銀の円高対応策が出る可能性は小さそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Friday, August 06, 2010

[2010/08/06]日経平均の今後の見通し

[市況]
5日の、NYDowとNASDAQは下落しました。6日の日経平均先物は、前日比60円安で寄り付きましたが、前場は徐々に値を上げる展開となりました。後場寄り後に40円高まで上げた後は軟調に推移しましたが、引け際に買われ、最終的に30円高で終わりました。日経平均は11円安で引け、出来高は15.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、3210万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
5日の米国市場では、朝方発表された失業保険申請件数が市場予想に反して増加したことが、6日発表の雇用統計への警戒感につながりました。また、主要小売り28社が発表した7月の既存店売上高が全体で前年同月比2.9%増と市場予想の3.1%を下回ったことや、1-6月期決算を受けてバークレイズ銀行のADRが大幅安となったことなどで、NYDowは67ドル安まで下げ幅を広げる場面がありました。ただ引けにかけては前日終値近辺に下げ渋りました。
6日の日本市場では、米国市場安や、円高推移を受けて、朝方は売りが優勢となりました。ただ、売り一巡後は次第に下げ渋り、後場に入ると上昇へ転じる場面がありました。その後は上値追いへの手掛かり材料が欠けるものの、アジア市場の底堅い推移もあり、大引けにかけては9600円台前半で膠着感を強めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線、25日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-6.5%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-5.4%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.5ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.4ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.15ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の既存店売上高、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月03日 0.4347% → 08月04日 0.4241% → 08月05日 0.4181%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は5日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.10ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.2、PBRが1.12、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場に連動した動きとなりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.7%となり、日経平均は70円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-190円 ~ +70の間で推移しています。日本市場は、円安推移で米国市場より弱い動きがやや改善しました。今夜の米国市場は、7月の雇用統計が注目されそうです。欧州銀行のストレステスト通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表に敏感に反応しています。日本市場は円安進行を好感し、下げ渋る展開となりました。日経平均は、ここ数日上昇に転じた25日線がサポートラインとなっていることで安心感があります。米国市場ではNYDowが一目均衡表の上に抜けましたがNasdaqは、依然として一目均衡表の雲の中に在ります。まだ、正念場が続いていると見た方が良いと思います。日本市場は、為替に敏感に反応していますが、為替は米国のマクロ経済指標に影響されているようです。引き続き、目先の日経平均は米国経済指標の内容次第で、為替と共に神経質な展開が続きそうです。今夜の雇用統計の発表で、円安推移が定着するか否かが、ここからのポイントになりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Thursday, August 05, 2010

[2010/08/05]日経平均の今後の見通し

[市況]
4日の、NYDowとNASDAQは上昇しました。5日の日経平均先物は、前日比180円高で寄り付きましたが、前場は徐々に値を下げる展開となりました。後場寄り後に80円高まで上げ幅を縮めた後は戻り歩調となり、最終的に130円高で終わりました。日経平均は164円高で引け、出来高は16.8億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、3000万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
4日の米国市場では、ADPが発表した7月の全米雇用リポートで、雇用者数が前月比42000人増で市場予想の39000人増を上回ったことで、6日に発表予定の7月の雇用統計への懸念が後退しました。また、7月のISM非製造業景況感指数も予想に反して上昇し、サービス業の業績改善期待が出て買い安心感につながりました。
5日の日本市場では、米国市場が市場予想を上回る経済指標が相次いだことを背景に上昇したことや、円高一服を受け、朝方は輸出関連株を中心に買いが優勢となりました。ただ、その後は円安一服と利益確定売りに押されて徐々に伸び悩みました。後場に入ると、7月の東京都心オフィス空室率が2年半ぶりに低下したことが好感されて戻り歩調となりましたが、出来高は手掛かり材料難から低調でした。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在り、9日線を上回りました。短期トレンドは黄信号から青信号に変りました。総合乖離率は-6.2%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-5.3%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.9ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.7ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.08ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造・非製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 08月02日 0.4447% → 08月03日 0.4347% → 08月04日 0.4241%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は4日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.12ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.13、ROEが6.9%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率以上に上げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均は120円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-170円 ~ +70の間で推移しています。日本市場は、円安進行で米国市場より弱い動きがやや改善しました。今夜の米国市場は、7月のチェーンストア売上高が注目されそうです。欧州銀行のストレステスト通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、経済指標の発表に敏感に反応しています。日本市場は円安進行を好感し、堅調な展開となりました。日経平均は、ここ数日25日線がサポートラインとなっており、9日線を上回りました。米国市場ではNYDowが一目均衡表の上に抜けましたがNasdaqは、依然として一目均衡表の雲の中にあります。まだ、正念場が続いていると見た方が良いと思います。日本市場は、為替に敏感に反応していますが、為替は米国のマクロ経済指標に影響されているようです。引き続き、目先の日経平均は米国経済指標の内容次第で、為替と共に神経質な展開が続きそうです。円安推移が定着するか否かがポイントですが、やはり、週末の雇用統計の発表を待つことになりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Wednesday, August 04, 2010

[2010/08/04]日経平均の今後の見通し

[市況]
3日の、NYDowとNASDAQは下落しました。4日の日経平均先物は、前日比80円安で寄り付きましたが、前場はさらに値を下げる展開となりました。後場寄り後に210円安まで下げた後は小動きとなり、最終的に190円安で終わりました。日経平均は204円安で引け、出来高は16.1億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、1730万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス転換しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
3日の米国市場では、6月の個人消費支出は前月比横ばい、仮契約住宅販売指数は2.6%低下し、製造業受注は1.2%の減少で、そろって市場予想を下回りました。主要企業の4-6月期四半期決算ではP&Gに加え、ダウ・ケミカルの業績が予想より弱い内容となり、景気回復が先行き鈍化する可能性が改めて意識され、売り優勢になりました。一方、でユーロ高・ドル安が進んだため、原油は割安感から買いが入って上昇。石油株が上昇し、相場を支えました。
4日の日本市場では、米国市場が利益確定売りで下落したほか、円高進行が重しとなり、朝方から輸出関連株を中心に売りが優勢となりました。後場に入ると円高がさらに進み、9500円を割り込む展開となりました。その後は、ADP全米雇用リポートの内容を見極めたいとの様子見気分も強く、終盤にかけては膠着感が強まりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線の上に在りますが、9日線を下回りました。短期トレンドは青信号から黄信号に変りました。総合乖離率は-11.3%とマイナス幅が拡がりました。200日線との乖離率は-6.9%とマイナス幅が拡がりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線、200日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が7.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は1.4ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.01ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月29日 0.4656% → 07月30日 0.4538% → 08月02日 0.4447% → 08月03日 0.4347%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は3日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.13ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.0、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の下落率以上に下げました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.3%となり、日経平均は130円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-150円 ~ +70の間で推移しています。日本市場は、円高進行で米国市場より弱い動きとなりました。今夜の米国市場は、7月のADP雇用統計や7月のISM非製造業景気指数が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は円高進行を警戒し伸び悩む展開となりました。日経平均は、25日線がサポートラインとなりましたが、9日線を下回りました。米国市場ではNYDowが一目均衡表の上に抜けましたがNasdaqは一目均衡表の雲の中にあります。まだ、正念場が続いていると見た方が良いと思います。日本市場は、円高に敏感に反応しています。為替は米国のマクロ経済指標に影響されているようです。引き続き、目先の日経平均は米国経済指標の内容次第で、為替と共に神経質な展開が続きそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Tuesday, August 03, 2010

[2010/08/03]日経平均の今後の見通し

[市況]
2日の、NYDowとNASDAQは大幅上昇しました。3日の日経平均先物は、前日比170円高で寄り付きましたが、前場はもみ合いの後、値を下げる動きとなりました。後場初めに150円高まで上昇した後は値を下げ、最終的に30円高で終わりました。日経平均は123円高で引け、出来高は17.9億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、880万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス転換しました。個別銘柄に関しては「買い」が有利な状態です。
2日の米国市場では、7月のISM製造業景況感指数が55.5と前月に比べ0.7ポイント低下し、3ヶ月連続で悪化したものの、市場予想の54.7ほど悪化せず、米景気が「二番底」に陥るとの警戒感が後退しました。予想を上回る欧州銀行の決算も投資家心理の改善を誘い、エネルギーや素材など景気敏感株を中心に買いが膨らみました。
3日の日本市場では、朝方は米国市場の大幅上昇を好感した買いが優勢となり、9750円を回復する場面がありました。ただ、円高への警戒感は根強く、前引けにかけては利益確定売りが優勢となりました。後場は弱含みの中、模様眺め気分が強まりました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-5.3%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-4.9%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の上に在ります。NASDAQは、25日線、9日線の上に在り、200日線を上回りました。一目均衡表では雲の中に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が6.2ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.6ポイント拡がりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.08ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正し、米国の4-6月期のGDPは縮小ぎみです。一方、4-6月期決算発表内容は概ね好調です。経済指標では、7月のISM製造業景況感指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月29日 0.4656% → 07月30日 0.4538% → 08月02日 0.4447%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は2日、上昇しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.19ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.3、PBRが1.12、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の上昇率には及びませんでした。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.0%となり、日経平均は90円の割安で、割安幅は拡がりました。プレミアム値は、ここ1週間、-220円 ~ +70の間で推移しています。日本市場は、円安進行で米国市場より弱い動きが改善しました。今夜の米国市場は、6月の中古住宅販売成約指数や6月の個人支出の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は円高進行を警戒し伸び悩む展開となりました。日経平均は、ここ5日間、25日線の上で推移しています。米国市場ではNYDowが一目均衡表の上に抜けましたがNasdaqは一目均衡表の雲の中にあります。まだ、正念場が続いていると見た方が良いと思います。日本市場の動きは、為替の動きにより敏感になってきたようですが、引き続き、為替は米国のマクロ経済指標により影響されそうです。目先の日経平均は米国経済指標の内容次第で、為替と共に神経質な展開が続きそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Monday, August 02, 2010

[2010/08/02]日経平均の今後の見通し

[市況]
30日の、NYDowは小幅下落し、NASDAQは小幅上昇しました。2日の日経平均先物は、前日比50円高で寄り付き、前場はさらに値を上げる展開となりました。後場初めに150円高まで上昇した後は値を下げ、最終的に30円高で終わりました。日経平均は33円高で引け、出来高は17.5億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、310万株の買い越しで、高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅が縮小しました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状態です。
30日の米国市場では、4-6月期の米実質GDP速報値が2.4%と、市場予想の2.5%をやや下回り、伸び鈍化が売りを誘いましたが、7月のシカゴ購買部協会景気指数が予想外に改善したことや、7月の消費者態度指数が速報値から上方修正されたことが、相場を支えました。
2日の日本市場では、前週末の円安推移を受け、朝方は先物主導で買い戻しが優勢となりました。上げ幅を一時140円へ拡大させ、後場はアジア市場が支援材料となりましたが、その後は、円安一服を受けて上値の重さを示しました。その後は米国経済指標発表内容を見極めたいとの雰囲気が強まり、大引けにかけては上げ幅を縮めました。

[テクニカル視点]
日経平均は、25日線、9日線の上に在ります。短期トレンドは青信号が点灯しています。総合乖離率は-9.3%とマイナス幅が縮まりました。200日線との乖離率は-6.1%とマイナス幅が縮まりました。日経平均は一目均衡表の雲の下に在ります。3つの要素がマイナスですので、中期的トレンドは赤信号が点灯しています。また、ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、200日線、75日線の下に在りますが、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。
NYDowは、200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表では雲の中に在ります。NASDAQは、25日線、9日線の上に在りますが、200日線の下にあります。一目均衡表では雲の下に在ります。米国市場の短期トレンドは青信号が点灯しています。中期トレンドは黄信号が点灯しています。
テクニカルな指標である、日米市場の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、日本市場が5.6ポイント割安であることを示しています。日本市場の割安幅は0.3ポイント縮まりました。

[ファンダメンタルの現状認識]
イールドスプレッドの日米差は、5月に改訂されたOECDの2010年予想実質GDP伸び率の日米差を反映した結果、ファンダメンタル面では、日本市場が米国市場に比べ0.18ポイント割高となり、ほぼ均衡しています。
市場は現在、「米国の景気と雇用状況と金融規制の影響」、「欧州の財政赤字国の拡大とユーロ安の行方」や「中国の金融引き締めの影響」、「為替の動向」といった事柄を材料としているようです。米国の1月-3月期のGDPは予想どおりの伸びでしたが、FRBは2010年の実質GDP成長率見通しを下方修正しました。4-6月期決算発表が始まり、アルコア、インテル、アップル、キャタピラー、GE、フェデックス、デュポンは市場の予想以上でしたがTI、IBM、GSは市場予想を下回りました。経済指標では、5月の鉱工業生産指数、6月のニューヨーク連銀景気指数、6月の消費者態度指数、などは市場予想を上回りましたが、7月の連銀景気指数、6月の耐久財受注、6月の小売売上高、6月のISM製造業・非製造業景況感指数、7月の消費者信頼感指数、は予想以下となりました。6月の失業率は9.5%と減少したものの、雇用者数が12万人減と事前予想の10万人減より増えやや弱材料となりました。一方、住宅関連では、6月の新築住宅販売件数は予想以上で、6月の中古住宅販売件数が市場予想ほど減りませんでしたが、6月の住宅着工件数が予想以下となりました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は+0.5%で予想を上回りました。6月の景気指標と住宅関連指標は悪化しましたが、7月はやや改善しています。中国の不動産高騰に伴う金融引き締めと、人民元弾力化の影響は、まだ注視する必要がありそうです。
米大手銀行の資本不足問題は解消したものの、変って、ギリシャを初めとする欧州各国の財政赤字拡大が債務不履行懸念を生んでいますが、ストレステスト通過により、欧州の銀行による金融不安はひとまず落ち着いたようですが、根本的な解決には時間が掛かりそうです。G20で2013年に財政赤字半減が宣言され、重要不足から世界景気の後退リスクも出てきました。長期金利への影響や金融機関の業績悪化と投資家のリスク許容度の低下が、今後も懸念されます。このような環境の下、FRBの低金利政策は継続されています。引き続き、金融機関間の金利、株価の推移や企業業績の推移に留意することが肝要です。
ちなみに、LIBORドル3ヶ月物金利の推移は 07月28日 0.4750% → 07月29日 0.4656% → 07月30日 0.4538%と低下傾向です。ちなみに、急落前の05月03日は0.346%でMAXは6月17日の0.5392%でした。
シティグループの株価は30日、下落しました。(昨年1月高値7.59ドル・昨年3月安値1.02ドルに対し、現在4.10ドル)。
一方、日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.5、PBRが1.11、ROEが6.7%となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、米国市場の小動きに対して、小幅上昇となりました。その結果、NYDowに対する日経平均のプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-0.5%となり、日経平均は50円の割安で、割安幅は縮まりました。プレミアム値は、ここ1週間、-250円 ~ +70の間で推移しています。日本市場は、円安進行で米国市場より弱い動きが改善しました。今夜の米国市場は、7月のISM製造業景気指数の発表が注目されそうです。欧州銀行のストレステストは通過後の米国市場では、景気後退懸念が主テーマとなってきた面があり、4-6月期好決算と雇用や消費の低迷との間で綱引きとなっています。日本市場は一時、円安進行を好感した動きとなりました。今後、25日線の上で推移できるか否かを見る必要があります。また、米国市場ではNYDowとNasdaqが一目均衡表の雲を抜けず、正念場が続いています。日本市場の動きは、為替の動きにより敏感になってきたようですが、ストレステストが終わり為替は米国のマクロ経済指標により、影響されそうです。目先の日経平均は米国経済指標の内容次第で、為替と共に神経質な展開となりそうです。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。

Sunday, August 01, 2010

[2010/08/01]今週の日経平均の見通しと投資スタンス

[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、予想を下回る経済指標の発表が相次ぎ、一服しました。一方、中長期的には、先進国の消費や雇用の改善の動きは弱く、欧州の財政問題や金融改革法案成立の影響による信用収縮傾向が景気後退懸念を生んでいるだけでなく、先進国の緊縮財政が景気後退懸念を生み、今後も相場の足を引っ張る原因となる可能性があります。
2010年の実質GDP伸率考慮後の日米市場のイールド・スプレッドの差は日本市場が0.15ポイント割高となっています。日本市場は主要企業の収益力が回復してきたこととOECDのGDP予想値の改訂で割高感は無くなりつつあります。日経平均のPERは16.4とかなり改善しましたが、S&P500のPERの13.1と比べると、企業のファンダメンタルに、まだ差が有ります。長期金利差でこれを埋める形です。

[日経平均上昇の条件]
今後、日経平均がさらに上昇する為には次の前提条件が必要と思われます。
①米国市場の上昇、
②従来以上の今期の予想増益率のUP、
③日米の金利差の拡大、
④日本の2010年GDP予測値(現在+1.8%)の上方修正、
⑤外人の買い越し、
最近の動きを見ると、
①先週の米国市場は一服し、一目均衡表の雲の中に入ってしまいましたが、今週も上に抜けられるかどうか試す週となりそうです。
②日経225採用銘柄の今期予想増益率は72%となり、今期ROE予想値は4.3%から6.7%へ改善しています。
③米国の長期金利が低下し、日米の金利差は1.9%近辺で推移し、為替は88から86円台の動きでした。今週は、87から85円台が想定されます。
④今年5月に更新された、OECDによる日米の2010年の実質GDP伸び率は日本が+3.0%で、米国は+3.2%と予想されていますので、この面では日本市場にとって0.2ポイント分の弱気材料です。
⑤7月3週の外人は売り越しでした。7月4週は買い越しだった可能性が高く、今週は売り越しが予想されます。
5つのポイントのうち①⑤が強気材料でした。今週も引き続き、①③⑤と米国経済指標発表が影響すると思われます。

[テクニカル視点]
日本市場をテクニカル面で見ると、NASDAQとの200日線乖離率差では、6.0ポイント割安となり、先週比1.9ポイント割安幅が縮小しました。
日経平均は、一目均衡表の雲の下に在ります。200日移動平均線乖離率は-6.5%となり先週と比較してマイナス幅が縮小しました。総合乖離率は-10.6%となりマイナス幅が縮小しました。3つがマイナスですので中期上昇トレンドは、"赤信号"が点灯しています。日経平均は25日線、9日線の上に在りますので、短期的には"青信号"が点灯しています。
米国市場ではNY Dowは200日線、25日線、9日線の上に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。Nasdaqは、25日線、9日線の上に在りますが、200日線の下に在ります。一目均衡表の雲の中に在ります。短期的には青信号"で中期的には"黄信号"が点灯しています。

[今週の見通し]
今週の米国市場は、7月のISM製造業景気指数、非製造業景気指数、7月の雇用統計などが株価に影響を与えそうです。日米共に、短期的な戻り歩調が一服しました。中期的に日本市場は、下降トレンドがまだ続いています。株価は半年先の景気後退を暗示している面がありますので、200日線を下回る動きが続けば、景気後退懸念はますます強まり、中期低迷を余儀なくされるものと思われます。LIBORのドル3ヶ月物金利は低下傾向で、金融不安は和らいでいるものの、先進国の緊縮財政志向が景気後退懸念を生んでおり、米国の景気指標の悪化も重なって、新たな市場のテーマとなっています。日経平均は、200日線には650円ぐらいの乖離があります。米国市場は4-6月期の好決算発表が続き、NYDowは200線を上回っていますが、NASDAQが200日線を下回ってきました。今週は米国市場が200日線と一目均衡表の雲の上に抜ける動きとなるか否か、また、円が85円台に入るか、政府や日銀の対応策が出るか否かに注目したいと思います。


ブログランキング・アップに、ご協力をお願いします。
下のボタンをクリック!

世界の市場のリアルチャートはこちら=>世界の市場のリアルチャート

注目銘柄、日経平均チャートについてはYS総合研究所HPも参考にしてください。